第9回KCレポ&堕天使語り
はじめまして フィルです
今回のKCでは自分の信じたデッキ(堕天使)でなかなか良い結果を出すことが出来たので、文章で残しておこうと思い書いてみることにしました
まとまりがなく長めの文章になってしまうかもしれませんが、気になる所だけでも読んでいただければ嬉しいです
目次
・KC結果報告
・「堕天使」使用理由
・構築説明
○堕天使カードについて
○不純物について
・最後に
KC結果報告
まずは今回の結果がこちらです
最終DP117653で世界8位(日本5位)、自身2つ目の金アイコンをとることができました!
初日からのポイント変動は
初日 0→50000
2日目 50000→83000
3日目 83000→100000→87000→103000
最終日 103000→117000
…………完全に3日目でやられてますね……
その原因としては、、、
この辺りから「輪廻のパーシアス」を用いた輪廻デスペラ、粉砕六武衆などが流行り出し堕天使にとってはなかなか厳しい環境になってきたことだと考えられます
自分も一瞬六武衆を使ってみたりしたのですが結局はすぐ堕天使に戻って地道に勝ち負けを繰り返してました、、、
この辺りを上手く乗り切れていれば代表も見えていたかもしれません
それでも堕天使を貫き通したのは堕天使が好きだから、というのももちろんありますが、KC中に採用札を変えたりデッキを変える勇気が無いからというのが大きいです
簡単に言うと適応力が無いため、KC前に用意したデッキが上手くハマらない場合いつも悲惨な結果になってしまってます…笑
今回に関しては環境的には厳しかったのかもしれませんが、デッキパワーでなんとかここまで登り詰められたので結果的にはよかったのかなとか…
何はともあれ2つ目の金アイコンを取れたことは素直に嬉しかったです😊
「堕天使」使用理由
今回「堕天使」というテーマを使用した理由です
○堕天使とは
以前からテーマ自体は存在しましたが、「堕天使の追放」実装によりその安定感とデッキパワーが格段に上がった、所謂、環境トップでありメタゲームの中心に位置するテーマです
テーマの性質上、墓地のカードをモンスターカードの効果を利用して回していくため、当然「ネクロバレー」(引かれたら即死)や「暗闇を吸い込むマジック・ミラー」といったメタカードの採用も増えることは容易に想像がつきます
またモンスターカードの効果を封じる「天岩戸」というカードを主軸としたデッキもメタとして有効であると考えられていますが、今回のKCを通してそこに関しては堕天使の構築次第で明確なメタとしては機能していなかったように思えます
さらに、「環境トップ」であるがためにミラーマッチも多々発生します
ミラーマッチは当然のことながらお互いの構築、プレイングが同レベルであれば勝率は50%に収束してしまう為、できる限り避けたいマッチアップであることは事実です
○本題
ではなぜこのようにミラーが多い、またメタの厳しい環境で、しかもそのメタカードが明確であるのにも関わらずわざわざ堕天使を使おうと思ったのか
当然「堕天使が好きだから」という理由もありますが、ミラーに関しては単純に練習量で勝ち越せるようにする、そしてメタに関しては「メタが明確であってもそれを超えることが可能」と感じたからです
〇ミラーに関して
堕天使ミラーはかなりお互いの引きや構築依存になりがちではありますが、同レベルのハンドであった場合には一種のパズルのような展開になるため、ミラーに対する理解度が明確に現れるテーマだと思います
実際、KC中に堕天使を使っている人たちがみなミラーに対する理解がある訳ではなく、序盤に関してはミラーはほとんど勝てていました
〇メタに関して
明確なメタとされているカードを持っている人がそもそも少ない(ネクロバレー、天岩戸)、もしくは実装されている枚数が1枚(マジックミラー)である
ということから乗り越えられるのではないかと考えました
・ネクロバレー
セレクションボックスという期間限定のパックでしか実装されておらず引いている人が限られる
・天岩戸
前回のWCS予選の最中のイベント入手カードであるため周回して集めてる人が少ない
(事実、僕はどちらも必要枚数揃っていません 笑)
・暗闇を吸い込むマジックミラー
レベルアップ報酬で1枚しか実装されていない
また数回前からKCカップの仕様が変わり、ポイントが近い人と当たるのではなく、ある程度の幅を持たせたランダムマッチングとなったことから、さらにこれらのメタカードと対面する機会が減るのではないか、、、と
予想は的中で、実際ネクロバレーが入っている構築はそこまで多くなかったような気がしますし、マジックミラー等も引かれる前に倒せることが多かった印象です
僕が今回使用した構築がそういった方面(引かれる前に倒す)ということを意識していることも影響しているとは思いますがそれに関しては後述します
構築説明
今回使用した堕天使の構築について語ります
少し長くなるので「そのカード採用してるなんて当然だろ!」みたいな所は適度に読み飛ばしてください 笑
まず使用した構築はこちら
1枚も変えることなく最初から最後までこの構築でした
各カードの採用枚数、理由
○堕天使カードについて
・堕天使イシュタム
このデッキの要のカードでデッキエンジン
ドロー加速、墓地肥やし、不純物を引き込むなどなど、、、
3枚入れない理由がないくらい強いです
すっぱ抜きはやめてください泣
・堕天使の追放
最強カード、それ故にとっても高級なカードですこのカードのおかげで環境トップになりました
万能サーチでなんでもアクセスできる上、モンスターの効果で再利用することでアドバンテージを生み出します
これも3枚入れない理由がありません
・堕天使の戒壇
これもまたデッキの要のカード
初動札で、このカードがないと始まらないので3枚採用
上記3枚はほんとに重要カードなので固定枠
・神属の堕天使
これもまた最強カード
相手のモンスターカードの効果を無効にしてライフを回復できます
モンスター効果環境となっている現環境ではほんとに強いです
ただし直接的な初動カードではない、ダブりがあまり強くない、デッキの枠がしんどいなどなどの理由から2枚採用
そのため追放からサーチして構えることが多いです
・堕天使マスティマ
堕天使カード2枚切って特殊召喚できます
この時表示形式は問いません
このカードはかなり大切で、対ミラー、対六武衆、後攻でのワンキルルートなどなど様々な活用面があります
またネクロバレーなどをはられてしまった時に一応わんちゃん残すこともできます(ほぼほぼ負けですが、、、)
利点が多い一方、先攻での被りが強くない、事故回避カードとして機能しない(※)などといった理由から2枚採用となっています
すっぱ抜きはやめて、、
※事故回避カードとして機能しない、ということに関して
例えば初手が
テスカトリポカ、アムドゥシアス、ディザイア、不純物
であったとします
紛れもなく事故ハンドですね、何も出来ません
それではこの時、この中のどれか1枚がマスティマであればどうでしょうか
一応出すことが出来ますが、出せる、ただそれだけです
ハンドは1枚になり盤面には実質バニラの2600打点がポツン
これではそのあとの展開も続きませんし、それならノータイムでエンドした方がましとまで思えてしまいます
このようにマスティマは他のカードありきで初動となりうるため初動札としてカウントし辛い、つまり3枚採用するのは重いのではないかと感じました
ただし、デュエル中1度は使いたい、後手で引いておきたい(特にミラーと六武衆)、あるいはイシュタムのドローから引き込みたいなどの理由から1枚ではなく2枚の採用は必要であると考えました
・ディザイア
自身の攻撃力を1000下げて相手のモンスターを「墓地に送る」というつよつよカード
墓地送りからのワンキル、打点3000など強い要素満載です
破壊ではなく墓地送りなので破壊耐性持ちも無力ですし、沈黙のサイレントマジシャンからサイレントマジシャンLv8が出てくることもありません
裏のカードもそのまま墓地に送れるため、デスペラード等が特殊召喚される心配もありません
また堕天使カードを1枚リリースすることで召喚出来るため、召喚権があまりがちな堕天使と非常に噛み合っています
1度効果を使った自分ディザイアに神属を打つことで、下がった打点を戻せるのも素晴らしいです
ただし、このカード1枚では何も出来ず初動札ではないこと、最悪アムドゥシアス(後述)で回収することが可能なことから1枚の採用となっています
ここまでのカードは堕天使を使っている方ならほとんどの人が採用しているカードだと思います
・テスカトリポカ
ハンドから捨てることで場の堕天使モンスターの破壊を1度だけ防ぐことができます
同時に破壊される場合(狡猾、デスペラード、時の魔術師)でも1枚で防ぐことが出来るのは素晴らしいです
また打点が2800であるのもいい点ですが、守備が2100しかないのは残念な点です
破壊を防げる優秀な防御札でありますが、初動とはならない、また追放からサーチできるため1枚の採用となっています
・スペルビア
墓地から特殊召喚された時に墓地の堕天使モンスターを吊り上げることができます、この時の吊り上げたモンスターの表示形式は自由です
これがかなり重要で、本来堕天使は
戒壇で蘇生していくため守備表示でしか出せない→攻撃できるまでにラグが生じる
のですが、そこを補えるのがスペルビアです
縦で出せることから前述したディザイアと合わせてそのままワンキルに繋げることもできます
しかし、墓地に落とさないと弱い、このカード自体は場に出てもバニラ、モンスター効果の戒壇で特殊召喚してもタイミングを逃してしまう、などいろいろ問題点もあるので採用枚数は1枚が安定だと思います
・ユコバック
堕天使モンスターで唯一通常召喚できる可愛い子
このカードはかなり便利で、先行での初動に使えるとかなり強いです
先行ユコバック、イシュタム、スペルビア(マスティマ)、伏せ神属、墓地に追放と(戒壇)
これが最強盤面だと思っていてこれを実現させてくれるユコバックは必須の存在だと思ってます
また後述するアムドゥシアスと合わせて初動にもなれるため活用の幅は広いです
サーチできる、召喚権を使う、複数引く意味が無いなどの理由から1枚採用です
・アムドゥシアス
このカードを入れてる人はあまり見ない気がしますがかなり便利なカードです
手札の堕天使カードとこのカードを墓地に送って墓地の堕天使カードを1枚回収することができます
書いてあること自体は、アドバンテージを損していますが、逆に「ハンドのカードを墓地に送ることできる」カードであると捉えることができます
ハンドに来てしまってどうしようもないスペルビアや、展開のために落としておきたい堕天使モンスターなどなど、、、
また、1枚しか採用していないディザイアをイシュタムのコストにしてしまっても後から回収できる、星6であるためディザイア以外に一体リリースで縦で召喚できる選択肢が増える、ユコバックと合わせて初動になる、といった様々なメリットもあります
ユコバックアムドゥの初動ですが、
ユコバック召喚追放落とし→ハンドの堕天使カードとアムドゥを捨てて追放回収→追放から戒壇サーチ→戒壇でアムドゥ蘇生→アムドゥ効果追放コピーで神属サーチ
という流れで初動を作ることが出来ます
しかしもちろん弱い点もあり、まず第1がミラー
これに関してはアド損カードである事実がかなり響くため、ほとんど効果を使うことはありません
基本的にイシュタムのコストです
また打点が低いです、1800しかなく三体並べて粉砕しても2700で相手の横イシュタムを抜けません
このような理由から1枚だけ採用となっています
ここまでが堕天使カードの説明でデッキ20枚中18枚の枠が埋まりました
それでは最後に不純物に関しての説明です
○不純物カードについて
今回僕は不純物枠として「局所的ハリケーン」を2枚採用しました
まずは不純物の枚数の話から
今回僕が採用した不純物の枚数は2枚ですがこれには大きく分けて2つの理由があります
その理由を述べる前に、まず堕天使の初動パターンをざっくり考えてみましょう
①イシュタムドローから戒壇蘇生
②マスティマ特殊召喚
③ユコバック+アムドゥシアス
大きく分けるとこの3パターンになると思います
この3パターンに共通して言えることは、
「どのパターンも初手に3枚以上堕天使カードがないと確定しない」
ということです
一部例外として、イシュタムドローした後に追放なり戒壇なりを引くことが出来れば動くことが出来ますが、その場合初手の段階で確定しているわけではありません(所謂じんかけイシュタムとかいうやつです)
このように堕天使は初動3枚から動けるテーマである、すなわち先攻であれば初手4枚のうち2枚以上不純物カードを引いてしまうと高確率で動くことが出来ないテーマ、ということになってしまいます
これが今回不純物を2枚にした理由のひとつです
少しだけ確率の計算をしてみると
不純物枚数ごとの先攻初手4枚に不純物が2枚以上くる確率は
・不純物2枚 3.2%
・不純物3枚 8.8%
・不純物4枚 16%
となります
当初は不純物3枚までは許容範囲と思っていましたが、KCの性質上何百戦もする中で5%の差はかなり大きいものとなるため、最小限にするために3枚ではなく2枚しました
以上が1つ目の理由です
ならそもそも1枚にすれば良いのではないか?
たしかにそれなら先攻初手に2枚引いてしまう確率は0%となります
ですが、それだと今度は引きたい時に引くことができないという問題が生じます
今回僕が採用した不純物枠が「局所的ハリケーン」であるからでもありますが、後攻5枚+イシュタムドローも含めて出来る限り手札に引き込みたい、すなわち後攻ワンキルに持ち込める試合を増やしたい、と考えました
また確率の話になりますが、後攻時に不純物を1枚以上引き込める確率は
・不純物1枚 25%(イシュタムドロー込みで35%)
・不純物2枚 45%(イシュタムドロー込みで59%)
となります
これが先攻で展開できている場合であれば、圧縮されているため3ターン目までに引く確率はさらに上がります
このように1枚と2枚とではかなり大きな差が出るため、事故の確率と合わせて考えた場合2枚採用するメリットの方が大きいと判断しました
(※あくまでも不純物枠に局所的ハリケーンを採用した場合の話であって、防御札などを採用した場合はこの限りではないです)
以上が2つ目の理由です
そのほかにも、2回以上打ちたい相手(天岩戸スタンなど)がいるなどの理由もありますが、大きい理由はこの2つです
それでは次に、不純物として採用するカードについてです
不純物枠の候補としては
〇防御札、除去札
・分断の壁、ウェブフォ、狡猾、ラヴァゴなど
〇攻め札
・エネコン、星異物など
〇バック干渉札
・局ハリ、コズサイ、ライラ、メビウス、など
があります
上記2つの防御札、攻め札はミラーやバックの薄い相手に対して有効札となることが多いですが、その一方でミラー以外のテーマやバックの厚い相手に対して攻めることが厳しくなる→試合が長引きメタカードを引かれやすくなる、ということがあるため採用を見送りました
以上の理由から不純物枠としては3つ目のバック干渉札が適していると考えました
ではなぜ局所的ハリケーンを選んだのか
○局所的ハリケーンに関して
最初の方でも述べたように「メタを引かれる前に倒す」を意識したことが大きな理由です
もっというとメタカードを割る札を入れるよりも、引かれてない時にちゃんと倒せた方が勝率が出るのではないかと感じたから、ということです
また、堕天使は
・メインギミックで相手のモンスターを除去する手段はあるが、相手のバックに干渉できる手段がない
・イシュタムの効果で不純物を引き込みやすい
テーマであるため、
ハリケーンとの相性が非常に良いと感じました
実際にハリケーンを採用していたおかげでメタデッキと言われるようなテーマにもしっかりと勝率を出せていたと思います(データ取っていないのであくまでも体感ですが…)
やはり全てを終わらせるせいで制限をかけられたカードは一味違いますね
次に今回採用しなかった干渉札についてです
メビウスに関して
このカードは個人的には絶対無しでした
そもそもこのカードのメリットとして「相手の表側表示のカードも含めて破壊することが出来る」ということがあげられ、この効果は前述したネクロバレーやマジックミラーに対して有効であるように見えます
しかし実際は、モンスターを一体リリースしなければならない、ということが重すぎました
そもそもメビウスに召喚権を割かなければならないことからワンキルに繋がりにくいうえ、結局先攻ネクロバレーなどの解答にはならないため今回は採用を見送りました
次にライラに関して
このカードは先攻であっても展開した後に横に置いておくだけで墓地アドバンテージを稼げる素晴らしいカードで、ミラーにも比較的腐りにくいカードです
このカードも相手のネクロバレーなどを割ることが出来ますが、召喚時の効果ではないため相手の妨害を喰らうことから、その効果が通ることは少なく、一度防がれると簡単に処理されてしまいます
また、なんといっても召喚権を使ってしまうためワンキルに繋がりにくいです
そのため今回のコンセプトとは合わず、このカードも採用しませんでした
最後にコズミックサイクロンに関して
これに関しては速攻魔法である点、ネクロバレー等を割れる点、ミラーでも相手の神属を除外できる点など利点がいろいろあり悩みました
しかし、やはりライフコストが厳しい、ミラー以外のガン伏せしてくるデッキを考えるとハリケーンの方が優っていると感じたため採用しませんでした
長くなってしまいましたが、これで構築の話は終わりです
読んでいただいた方の中には当然、僕と意見が違う方もいると思います
何か意見やご指摘等あればコメントやTwitterにて教えていただけると幸いです…!!
最後に
ここまで読んでくださりありがとうございました
堅苦しい長文となってしまいすみません💦
本当は各テーマとの対面プレイングについても書こうと思っていたのですが、想像以上に長くなってしまったため、余力があればまた別記事で書こうと思います、、笑
また、一緒に調整してくださった方々、双葉の方々、うんの塾の方々、そして特にDDには色々な面でサポートしていただきました、ありがとうございます🙇♂️
また次回のKCも金アイコン…いや代表取れるように精進しますので、今後とも皆様よろしくお願いします………!!!!