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コロナ禍のカメラマン日誌~2021年振り返ろうの巻~

ご無沙汰しております。
ファーストステップです。
やはりとは思っていましたが、途絶えました…
文章を書きとどめるという事は並大抵の事ではなかったのです。
サボってすみません。
しかし、この数か月、何とか生きておりました。

今回は、振り返りですが少々湿っぽく長ったらしいです。
申し訳ありません。

2021年も今日でおしまいです。
「何やってたんだろう…」
と思い出そうにも、年々記憶力は衰えるばかり。
でもそれは良くない。
こんな激動だった一年を書きとどめなければ、
もうこんな時を過ごした経験はもう無いはず。

今年の幕開けは、コロナ一色でした。
何にせよ、2020年暮れからぞっとする様な事態。
取材する僕らも、極限の状態。
極寒の外での取材。その後は会見。
連日その繰り返しだった気がします。
他社の記者さんもカメラマンさんも、
そして行政の方も、魂が抜け元気がなくなる様子が表情から伝わるのです。
何とか気力だけで乗り切ったという事だったと思います。
振り返るなんてまだまだですが、
ある意味、あの時一緒の時間過ごした人たちは、
戦友と言いますか、仲間という言葉でしか表せません。


うちの会社は、報道取材以外にも
テレビ番組のロケ撮影、イベントの撮影など、
ありがたい事に色々な現場でお仕事をさせて頂いています。

通常な世の中だと、
大体この時期は〇〇の現場。
この時期は△△のロケ、
と言った具合に、ローテンションが
決まった現場を頂く事があります。
しかしながら、早い段階で「中止」という
悲しいお知らせが、次々に届いてきます。

去年からの混乱した世の中で、
日々、荒んだ気持ちの現場に立つことが多くなり、
お恥ずかしながらイライラしたりカリカリしたり、
そんな情けないことも多々ありました。


そんなある日、僕が高校卒業まで住んでいた実家のある、
新十津川町という町に母と妹が住んでいます。

本当にお世辞ではなく、大好きな街で、
月一回実家へ帰る時に、見ていた山並みや何もない田畑の
田園風景で荒んだ心を回復させていました。

が、唯一の交通機関のバスが、来春めどで
減便・廃止という話題が飛び込んできたのです。
ちょうどその時期、緊急事態宣言が再度発令し、
北海道もその真っ只中でした。
60代も半ばに差し掛かった母から、
「バスが無くなったら仕事にも行けなくなるし、引越しをしようかと…」
と相談を受けたものの、よいアイディアも浮かばす、
宣言が出ていたこともあり、地元にも帰る事が出来ぬまま、
ある日、母から「隣町に引越しが決まりました、突然でごめん」
とLINEが届いたことが、何となく寂しく、相談なしに決まった事が
無性に腹立たしく、大喧嘩になったのです。

約20年近く住んだ故郷が突然なくなり、
おまけに自分の住んだ思い出の家の最期にすら立ち会えなかった事が
異常に寂しく、そのやり場のない気持ちが、
自分の住まいをどうするか悩み続けた母親を攻撃した自分が、
情けないと言ったら…数か月親とも妹とも連絡は出来ぬまま、
無心で仕事に臨んだ訳です。
いかに自分に余裕がなくて優しさがなかったのか…
来年40歳になる自分の器の小ささだなと反省する日々でした。

お陰様でつい先日、母親と久々に会い、
仲直りが出来たのが今年一番嬉しかったことかもしれません。


仲直りのきっかけは、うちの小2の息子が書いた「はるひ新聞」
という家族にあったニュースを書いた手書きの新聞でした。
B4の紙に書かれたタイトルは
「土谷家げんざいけんか仲なおりしてません!!」
という、なんともお恥ずかしいもの…
それを載せたSNSを妹が見つけ、母に見せたのが
少し仲直りのきっかけになったそうで…

実は他のSNSでは必ず来年は…という事に、
僕は「楽しい番組・人が喜ぶ映像を撮りたい。」
と書くのが毎年の決まりです。
しかし、この2年なかなかその思いは形に出来ていません。

今年は本気でその思いを願い、
「自分の住んでいる街をここまで悪く言うか?」
とネット上に書かれている言葉に胸を痛めながら、
過ごした年でした。

身を置きながら言うのもなんなのですが、
ネットニュースやテレビニュースというものが苦手になり、
そのものに触れる事が自分にとってストレスになった位でした。

仕事もして、結婚もして、家庭も築いて
今住んでいる旭川という町がなかったら、
きっと自分の人生も大きく変わっていたはず。
自分にとっては第2の故郷というマチです。
そんな大事な街を「悪い街」と言われることが
どれだけ悲しい事か…
表現出来る気持ちはありませんでした。



テレビや映像は、生活にすごく役立つ訳ではありません。
でも、元気な人や頑張ってる姿を見て、
「オレもワタシもちょっと頑張ろう!」とか、
「楽しかった!明日も頑張ろう。」
そんな些細な気持ちになるような
番組や作品づくりのお手伝いが
出来ればホントに嬉しい限りです。

そして、自分が生まれ育ったマチが
ホンの少しでも「いいマチだ」と思うような事を
映像で来年こそは一つでも多く届けたい気持ちです。

来年は人の優しさをもう少し多めに、
カメラに収めれたらいいなと思う訳です。

まとまりのない、しょうもない長文失礼いたしました。
今年最後のカメラマン日誌でした。

皆さん、ホントに今年もお世話になり
ありがとうございました。

また来年も、誤字脱字多めの、
弊社のnoteにお付き合い頂けたら幸いです。

よいお年をお迎え下さい!


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