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ETHでの学び

ミラノ工科大学ポリミ経営大学院Executive MBAプログラムの一環として、スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zürich)にて、5日間でリーダーシップとデジタルプラットフォームフレームワーク、最新のDX事例、デジタルツインの動向を学んできました。

ミラノ工科大学 ポリミ・ビジネススクールとは?

私が学んでいるコースはInternational Exective MBAプログラムで、2023年11月に入学しました。基本はTeamsを用いたオンラインでのライブ学習とオンデマンドコンテンツに加え、1週間程度の2回対面プログラムを英語で学んでおります。

イタリアのビジネススクールということもあり、80名のクラスのうち66%はイタリア人で、日本人は私を含めて2名です。EMBAということもあり社会人経験15年以上がほとんどです。

「デザインドリブンイノベーション」のロベルトベルガンティ教授などの著名教授陣も登壇しており、対外評価としてAACSB、AMBA、EQUISのトリプルクラウンに加え、フィナンシャルタイムズが発表している世界のオンラインMBAランキングで世界10位に位置付けている。

デザイン学習最高峰ミラノ工科大学で「イノベーション」や「持続可能なビジネス」の教育に長けていることに加え、家族持ちには学びやすいことから選択しました。

チューリッヒ工科大学(ETH)での5日間のプログラム

ETHは、スイスの最高学府の工科大学としてQS世界大学ランキングでも7位に位置付けております。AI、ロボティクス、持続可能エネルギーなどの革新的な技術開発で世界的に高い評価を受けており、同校卒業生獲得のためGAFAMやDisneyなどの研究機関をチューリッヒに構え産学連携が盛んに行われております。実は、Google のエンジニアはアメリカに次いでチューリッヒが2番目に多いそうです。

ETHでの5日間の学習プログラム
DAY1
:Adaptive Leadership @ETH
DAY2:The Future of Computing @ IBM Research
DAY3:Platforms and Platform Transformation @ ETH
DAY4:Orgnizational transformation and digitalization, with Hitachi Energy
DAY5:Wrap-up session


DAY1:Adaptive Leadership

スイス滞在前に2時間を超える事前テストをオンラインで行いました。IQ/EQテストのようですが、新しいことにチャレンジする「探究力」、今あるアセットを活用する「開拓力」の両利き的リーダーシップについて、自己分析と他者との違いを踏まえ、その獲得方法について議論を行いました。

ETHから与えられた事前課題の結果(一部)

上記の事前テストを踏まえたマネジメント能力の評価結果に基づき、自分自身の「探索」と「開拓」の両利き経営的リーダーシップ力を獲得するためのX-SWOT戦略を立案を行いました。

私自身の両利き経営的リーダーシップ力を獲得するためのX-SWOT戦略


DAY2:The Future of Computing @ IBM Research

欧州IBM研究所へ訪問。クラウドコンピューティング、AI、量子コンピューティング、プロダクトイノベーションについて学んだ。同社はWatsonを中心に、業界横断エコシステムを築くため世界主要企業と共に、自然シミュレーションや、構造化計算・数理モデル、検索&最適化などの共同開発を推進されております。

IBM Mission "Be the organic growth engine of IBM, Create What's Next in Computing.
IBMイノベーションスタジオ Think Lab、本物のノーベル賞のメダル、当時の様子
At IBM Quantum Summit 2023, the company extended the IBM Quantum Development Roadmap to 2033, and has established an IBM Quantum Innovation Roadmap through 2029. (Credit: IBM)

DAY3:Platforms and Platform Transformation @ ETH

従来のプロダクトやサービスと、プラットフォームビジネスとの違いを理解した上で、従来の産業への影響や、プラットフォームエコシステムの開発や運営に関するフレームワークと具体的な事例紹介、ワークショップを通じて理解を深めることができた。

プラットフォームの定義

  • 相互依存するビジネスエコシステムの発展に必要な技術とサービス

  • プラットフォームに完成はなく 成長し続ける

  • 相互依存・関係性の管理

  • 必要な収益性の管理

  • プラットフォームユーザーの利用ニーズの管理

プラットフォームの種類

プラットフォーマーの原則

構築領域

ネットワーク効果の最大化が最大の成功の鍵であり、ユーザーのある特定の目的に対して、唯一のプラットフォームのポジションを築くことで、ニッチを排除し参入障壁を高めることができる。その上で、買い手・売り手・補完関係を特定し、ユーザー自身が熱狂的に商品を広めてくれることを見越したエコシステムのルールを確立する必要がある。

管理領域

自社のプラットフォームの力と責任を自己管理しながら、 社会的懸念に積極的に対処に対処し、独占禁止法,信頼,倫理観を踏まえた開放性と責任あるガバナンスを実現する必要がある。

書籍:The Business of Platforms Strategy in the Age of Digital Competition, Innovation and Power


DAY4:Orgnizational transformation and digitalization, with Hitachi Energy

日立エナジーへ訪問。同社はパワーグリッドシステム世界シェア第一位、欧州で50%のシェアを持つ企業で、世界90カ国で~45,000人の社員を抱えており、チューリッヒはその本社機能を担っております。

ABBとのJV体制から2020年に日立完全子会社となり、昨今の電力事情もあり急成長されており、包括的なエネルギーマネジメントをあらゆる産業へ提供しております。グローバル全体でSAPのソリューションと日立のLUMADAを組み合わせ、デジタルを用いた持続可能なデジタルツインソリューションを実現されており、すでに多数の実績を積み上げておりました。

グリッドのレジリエンスと持続可能性を高めるため、組織全体で事業変革プログラムを推進
デジタルツインでサステナブルなエネマネを実現するソリューションを提供し、TXpert Hubで運用の最適化と停止回数の削減を実現
最後は全員で記念写真

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