田舎のヤンキー

ある程度親しくなった人とどんな話をすればいいのかわからない。お互いがお互いの身の上を知っている状態では、「初対面の時以上の新鮮さを持つ話」なんてできるわけないのだ。
僕が人との会話で重視している点は、新しい情報を得られるかどうか、である。初対面であれば、どこに住んでるとか、普段何をしているとか、まだ知らないことが沢山あるから話していて楽しい。身の上をある程度知っていると、相手から与えられる情報量がどんどん少なくなる(また相手のレスポンスもある程度予想できるようになってくる)から、当然興味も薄れてくる。僕が対話で求めているのは、僕一人では考えつかないこと、つまり「その人と話さなければ得られなかった情報」を得ることなのだ。
人と人が友人関係になる時って、同じコミュニティに属していたり、趣味が共通していたりすると思うんだけど、身内の話が苦手な僕にとっては、前者の理由で親しくなった人とは特に話す話題がない。逆説的に考えると、みんなが身内ネタばっかり話すようになるのも頷ける。簡単に盛り上がる共通の話題が身内ネタくらいしかないんだもん。というかなんで僕は身内ネタが嫌いなんだろう。思いつくのは①「自分に直接関係のない話が多い」ってことと、②「評価の尺度が大げさ過ぎて何となく不快」ということだろうか。①は例えば「〇〇ってキモくね」とか「〇〇と〇〇が付き合ってる」とかそういう話だ。僕に関係のない話は僕とする必要ないだろ!と思ってしまう。②は多分僕個人の感覚の話だと思う。例えば「〇〇はヤバい、狂ってる」とか「〇〇(属しているコミュニティ)って変な奴ばっかだよな」とかそういう話。狭い界隈の中で粋がってるように見えちゃって、なんだか井の中の蛙というか、恥ずかしい気持ちになる。不快。身内ネタって言われる話には①と②の要素のある話が多い気がする。あとYouTubeでよくあるのが、何かしらの専門チャンネルが有名になって彼らの知名度が上がると、急に取り扱っているコンテンツと全く関係のない、彼ら自身のメタい身内ネタを話す回をアップする現象。アレは特に苦手。
趣味で繋がった人との会話は、趣味の内容が「経験がある人となら誰とでもできること」で、会話の内容が趣味の話であれば楽しい。麻雀であれば、牌譜の検討とか何切るとか。音楽であれば、どんなアーティストが好きとか、この曲のここが好きとか。そういう話。お互いの好きなことについて話すのは純粋に楽しい。お互いが干渉し合って話せてる気がするから。
これは本当に僕自身の感覚の話でしかないので、ここまでで言ってることの辻褄が合ってないこともあると思うし、僕と今後話す上でこういう話はやめてください!ってわけでもない。現にコミュニティに属する多数の人は(本当は嫌かもしれないけど)身内ネタで盛り上がってるし、僕自身もつまんねーと思いつつ話を合わせるときもあるので。なんとなく共感してくれる人がいたら安心するなと思って書きました。ここまで見てくれてありがとう。


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