空想プロスピ史②~横浜ベイスターズ編
プロスピ小話
プロスピの他球団の管理と前の記事で書いたが、いわゆるどういうことか。
これは①「オーダー思考設定」にてベストオーダー使用にして②ベストオーダー自動変更を「自動で変更しない」と設定することである。つまり自分の組みたい打順をCPUに変えさせない事である。なぜこれをするかというと、中田翔がサードを守ったり内川聖一がショートを守らないようにしないと、勝手にCPUが滅茶苦茶するのである。コナミシリーズをプレイした方は恐らくわかって頂けると思う。
このオーダー設定が2014年度版では「設定を他チームに反映する」ボタンが無かったために12回やらないといけなかった。そうでないと一流選手が何かの拍子にすぐ二軍落ちしたり、先発と中継ぎの境目が無くなってしまったりする。現実世界に近づけるために、無理やりチーム内の流動を抑える必要があったわけだ。
さてそんなCPUであるが、ドラフトの指名はこちらでは操作が出来ない(当たり前だ)。それ故に偏りが生まれてしまう事がある。まず、自チーム以外の球団を強化するためにはこちらから意図的にトレードするか、オリジナル選手を加入させるかと選択肢は限られているのだが、オリジナル選手をドラフトにかけるというやり方がある。11人選手を作成し自分は指名をしない事で☆の多い(評価の高い)選手をそれぞれに一人ずつは最低でも加入させられるのではないかという試みだ。抽選の面白みもあってリアルさもある。しかし賢くないCPU君は避けて指名してしまう事があるのだ。どういうプログラミングかはわからないが、こちらの思い通りにならない事も多々ある。
さてそんなCPU君の戦力補強だが、上手くいったチームをヤクルトの次に紹介する。それは横浜ベイスターズだ。管理人である私はオリジナル選手をドラフトにかける戦力均衡を計った事はないが、ドラフトのうまさがお分かりいただけるだろう。
①横浜ベイスターズ先発編
CPU君の戦力補強が比較的うまくいったチームとして横浜ベイスターズを挙げているが、まずは先発を。一枚目の画像から。目を引くのは眞下貴之の存在だ。眞下の潜在能力が開花した世界線だったというわけだ。縦割れのカーブとフォークの二球種しか変化球はないものの他球団の脅威となっていた。2025年に成績を落としたが次年度に16勝を挙げる大復活を遂げている。
他に山下峻の名前もあるが吉見一起や井納翔一といった一流どころも空想横浜には籍を置いていた。年齢の衰えもありこの表の中では成績が低空飛行だがそれまではチームを支えていた。
須田幸太が衰えた後の表、と言ってもよい二枚目の画像。この画像に出てくる最上と今川はドラフト組だ。北方悠誠や伊藤拓郎という懐かし過ぎる名前もゲーム上ではしっかり一軍戦力だったわけだが(まだ北方と伊藤が28歳という事実に驚きを隠せない、高卒は何があるか本当にわからない)、CPU横浜のドラフト戦略のうまさが光っている。今川は持ち球の球威が全てCを超える好投手で、大きく曲がるカーブや縦のスライダーを武器とした。プロスピでは大きく曲がる変化球の比重が高く、持っていればCPU相手に良い成績を残しやすい。これはCPU同士の試合も変わらず、今川はローテーションを守り抜けた。
三枚目の画像は寂しいが、芦川、平田真吾、羽賀はこれからの戦力だったのかもしれない(PSPが壊れなければ)。平田はともかくとして芦川や羽賀はドラフト組。三枚目で注目なのは西野をロッテから獲得している事。
2022年を5.12 8勝10敗、2023年を5.16 10勝12敗でペナントを回していた西野を獲得したのはイニングイーターとしての役割であろう。ロッテ時代180投球回以上を投げた実績を持って横浜は迎え入れた。投球回という意味では横浜に来てからは減ってしまったが、逆に投球の精度が上がっているようにも見える(パリーグの方がレベルが高いかもしれないけど)。四点代で防御率をまとめ、2026年などはエースの活躍だ。眞下、最上、今川、北方、西野で53の勝ち星を積み上げ、羽賀の12勝もそこに加わるわけで、2026年の横浜ベイスターズはコンテンダーとしてしっかり戦った。眞下の活躍はゲーム的にも想定外ではあろうが、最上や今川、そして西野を獲得したフロントはCPUであれど称賛出来るであろう。
次にこの先発陣の後をうけたリリーフ陣を見ていきたい。どれだけ先発が抑えてもリリーフが逆転されていては勝星には結びつかない。どのような陣容で打高リーグを切り抜けていたのだろうか。
②リリーフ編
横浜ベイスターズはヤクルトと違って実在選手が残っている点が特徴の一つ。2014時点で若手だった選手がロースターに残りながら成長できたのだろう。プロスピは選手の入れ替えが少ない点も特徴。若手が多い方が将来的にこのゲームはよいのかもしれない。
空想横浜のリリーフ陣を八名紹介。加賀、乾、安部といった所ではなく、横内、大田、益子、山口、田中の五名が主戦力だった。
横内は2015年オフのドラフト二巡目でベイスターズに入団。この年横浜は二名の指名に限ったが、一位はその年三塁手として新人王を獲得したため大成功のドラフトだった。ストレートは最速152キロを記録し、シュートやカット、チェンジアップを球威Bと決め球級の変化球を多数持つ、セ・リーグを代表するリリーバーである。山口が守護神をつとめた2024年を除いて毎年のように20セーブは記録した。安定感抜群の大田阿斗里もさることながら、阪神からトレード移籍した左腕の益子が活躍。
ヤクルト編でも中継ぎの重要性は説いたが、そのレベルを大きく上回る陣容を横浜は整えた。このメンバーに加えて、実名オリジナル選手である中継ぎ投手も加わっており、強大な戦力だったことが伺える。2024年オフに西武からFA移籍したそのオリジナル選手は、二年で133試合に登板し93HPをあげている。横浜のフロントは優秀だったのである。
➂野手編
ベイスターズの野手は、2014年オフに一塁手、2015年オフに強打の三塁手(2016新人王)、2018年オフに俊足の外野手(7年後MLB挑戦)、2019年オフに安打製造機のショート(2020新人王)、2024年オフに強打の外野手(2025新人王)と実名オリジナルドラフトで大成功を収めている。裏を返せばKONAMIが用意した選手の活躍の場が限られているということになる。内外野合わせて実質二枠しかないポジション争いが行われていたと言える。
2024年オフにドラフト一位で外野手が加入する前は二枠あったので、外野の方が選手の活躍は見られる。梶谷隆幸は現実世界のようにFAすることなくベイスターズ一筋で活躍。阪神からトレード加入した緒方やオリックスから移籍していた坂口なども機能していた。
実のところベイスターズのセンターはウォルコットという外国人選手が長らく務めていた。2022年シーズンは.243(378-92)34本78点という成績を残していたが、オフに巨人に移籍。守備力はEかFだったものの圧倒的なパワーで外野の一角を占めていた。緒方の出場機会が2023年から増えているのはウォルコットの移籍のためである。時期に緒方や梶谷の試合数も減っていくわけなのだが、石川と高見のセカンド争いもこの表から読み取れる。石川は打力、高見は守備力とタイプは違ったが他の選手の打撃力があまりのも手厚いため若くて守れる高見が徐々に使われるようになったのだろう。
ちなみに筒香は横浜一筋ではあったものの、2014年のデータでは大した成績が出ない。現実で筒香が覚醒したのはまさに2014年シーズンであった。
最後に高城から梅野に捕手が変わっていったシーンを。下妻や小豆畑、嶺井などよく知る名前もベイスターズ捕手陣にはいたが、レギュラーはしばらく高城だった。パワーがB程度あり正捕手としては申し分ない打力だった。しかしながら、阪神から西武に移籍していた梅野隆太郎がFA移籍をする。梅野は2022年こそ森友哉に定位置争いでは破れていたが2023年には打率.282、ホームランも33本打ち106打点とパリーグ全体でもトップレベルの成績を残していた。そんな強肩強打の捕手の満を持してのFA宣言をほっておくことはなかったのだろう、ベイスターズが獲得に動いたのだ。打席においては段違いの確実性、守備面でも高城よりも優れていたために、梅野隆太郎が完全にレギュラーを確保した。西武時代は森友哉もそうだし2015オフドラフトで加入した友田翔太など捕手の争いは激しかったため、チームも選手もwin-winのFA移籍となった。
ベイスターズの優れた選手獲得判断、強豪チームとして上位を走り続ける空想横浜ベイスターズを感じて頂けただろうか。
ゲーム上での躍進と違って現実のベイスターズはなかなか波に乗り切れていないようにも感じる。しかし、こうなる素質は十分にあるだろう。現実の横浜ベイスターズも楽しみだ。
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