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ゲームで見る野球シーズン2021⑥ー球団内プロスペクトー

 2019では若手論とドラフトを、2020ではゲーム内での球界のプロスペクトを考えながらチーム運営について書いた。
 2021は球団内のプロスペクトを並べる作業をする。
 プロスペクトの条件はまちまちで、年齢で区切ったり打席数で区切ったり新人王資格で区切ったりする。
 今回は大体で決めていきます。


投手若手

竹島亮平、田口麗斗、戸谷茂幸、岩佐幸博、内山憲人、板垣憲人、藤澤敏浩

野手若手

奥脇克己、高木貴幸、竹下純三、河野剛裕、白川浩也、鎌田智規
丸山和史、梶原敦志、朝倉祐貴

プロスペクトを選んでいく

 上記にざっと若手の名前を挙げた。既存選手の名前も上げてみたかったので田口の名前も挙げてみたが、田口は恐らくプロスペクトとは言えないか。ファームシステムにいる選手と言い難いのがその理由。

 NPBの新人王資格である30イニングは既に超えているし、2020シーズンは戦力とされていた。2022シーズン以降絶対にローテーションに入らなければいけない選手なので「期待感」という単語も当てはまらない。

 一方、それ以外の選手は30イニングに未達な事、プロ入りしてから時間が経っていない事からプロスペクトの資格を有していると考えられようか。

 野手では皆がプロスペクトの資格がありそうだ。プロ入りしてからまだ間もない。白川が2年間で94打数を数えているが出始めの選手なので、新人王資格とは違う見方をすることにした。

球団内プロスペクトランキング

 それでは一人ずつ紹介していく。

No.1河野剛裕

今年メジャーデビュー

 ドラフト2位で入団し、中日ドラゴンズのNo.1プロスペクトだった彼はトレードでロッテに移籍しても球団内のNo.1プロスペクトに。高卒二年目と思えないパワーを持ち、初本塁打も記録。レギュラーを張れる守備力はまだないが、伸びしろはある。セカンドだけでなくサードも視野に入れたい。
 打力は既に一軍レベルであり、クリーンアップをつとめる打者になるだろう。中村奨吾の後釜として十分な存在。

No.2白川浩也

 プロ二年目の今季一軍投手相手に一定の対応力を見せた内野手。プロレベルにセンターラインを守れた大きな収穫に加えて、打力にも期待感を持たせる。

 長打力に課題はあるが、リードオフとして期待。大柄な選手ではないので守備や走塁面でもアピールが必要。川崎宗則の壁は高いが高卒二年目でまだまだ時間がある。

No.3岩佐幸博

 昨年オフの時点で球団内二位のプロスペクトだった先発右腕。ファームでは結果を残すがメジャーでは苦労をしている本格派候補。ストレートとフォークの2球種をメインにしているが、今後伸びるためには横変化の質を高める必要があるだろう。
 まずは直球の強さをチームの方針で求めているが球威が全体的に上がる事で道は開けてくる。現時点では3~4番手の先発がアッパーだが、未来はあるので三位とした。

着実にステップアップしたい

No.4戸谷茂幸

 ドラフト二位指名を受けた戸谷。全体23巡目での指名。投手が不作な年にしては球の強さには定評があった。
 今季登板はやはりそのツーシームとチェンジアップのコンビネーションを主体とした投球に。期待を込みで四月からローテーション入りを果たすも結果は残せなかった。岩佐同様に横変化を強化したいところでうまくいけばローテーション投手にはなれそう。
 2021シーズン終盤のように中継ぎ起用が増えるとWARは稼げなくなる上に、方程式入りも定かではない。ここは先発で勝負したい。

No.5朝倉祐貴

 ヤクルトの2018ドラフト一位。現在はチーム内でもトップレベルの外野守備を誇るプロスペクトに。
 打力の向上がカギを握る格好なのだが、すぐにでもメジャーデビュー出来そうだ。センターとして活躍できるならWARは高水準が見込め、張や淺間といった選手と競いたいところ。

No.6竹島亮平

昨シーズン(阪神)では1試合の登板に終わっていた

 阪神のプロスペクトだったところで、涌井秀章とのトレード(+北條)で獲得。左相手のリリーフとして使えそうと考えていた。スライダーはプロでも有数の変化球になる可能性がある。
 先発調整を今後お願いするかもしれず、成長が未知数という事でこの順位となった。来季は中継ぎ起用の予定。

No.7高木貴幸

 バッティングに定評がある大型捕手。プロ二年目の今季は21打席ながら打率三割を記録して本塁打も2本。
 捕手としての能力に課題があり、コンバートが既定路線とされている。コンバート先を外野にするのか一塁手にするのか迷う所で、一塁レギュラーに草野がいる事もあって、難しいところ。
 潜在能力としてはロッテ捕手の中で一番かもしれないため、打力を活かしての捕手勝負もある。

 左投手を苦にしない長所もあり、機を見て起用したい選手。捕手で勝負が出来るならトッププロスペクトになるが、わからないので7位とした。

No.8竹下純三

 ドラフト一位で単独指名をした高校生。木製バットに苦労する中で一軍デビューを何とか果たした格好。勿論時間はあり、これからバッティングで価値を生めるようにやっていきたい。一塁手だとWARは積めないが、次代のクリーンアップを目指していきたい。

No.9内山憲人

 全体26巡目で指名を受けたドラフト三位。一軍での二試合で大器の片鱗を見せた。カット系のスライダーがプロでも通用することはわかったので、抑えとしてやってきたアマチュア時代のままいくかが検討所。

No.10丸山和史

 昨年の球団内プロスペクトランキング1位の丸山も10位まで下がっている。夏の甲子園でベスト4に入り注目を浴びるようになった逸材も、近年は打撃力の課題が鮮明になっている。
 走力と守備力はプロレベルと評価されるが、一軍の試合に出るためには打力の向上が不可欠。2021シーズンは三塁のレギュラー候補に挙げられながらも出場無し。

 高卒四年目の2022シーズンは一定の結果が欲しい。長所を伸ばす起用で丸山の良さを見出したい。

No.11鎌田智規

全体39巡目。ドラフト六位

 大卒一年目は守備力を発揮。中村川崎島井とNPB屈指の守備力を持つ内野レギュラーを相手に、割って入ろうとしている。
 彼らの状態が悪い際にバックアップ出来る強みを生かし、ベンチに欲しい選手になれるか。しかし将来的に考えてもレギュラーになれるかは難しい。

No.12奥脇克己

 守備に定評のあるドラフト四位(全体37位)捕手。小湊とは同年代で競い合いたいところだが、打力で差がある。守備面は充分なので強みを生かせるか。レギュラー捕手は難しくとも第二捕手を目指せる素材だろう。

No.13藤澤敏浩

 2019年ドラフト一位の二年目。まだ一軍登板は無し。オーソドックスな先発左腕タイプで、スケールの大きさを買って指名していた。
 一方二年間ではまだ大きな成長はできていない。直球の強さは増したとレポートはあがっているも、左腕とは言え球速は物足りなく、一軍起用に持っていくレベルではない。球種を絞ったりコントロール重視の選択も必要になるか。

No.14梶原敦志

 2020年ドラフト5位(全体38巡目)。肩の強さをはじめとした身体能力の高さを買って指名。芯を食った時の打球などにも素質を感じる。
 本職は三塁手だが外野へのコンバートを予定。強肩を活かすためで、アスリートタイプの外野手として躍動してもらいたい。
 チーム内のプロスペクトランキングでは一番最後に呼ばれる形ではあるが、伸びしろは多くあると思っている。

プロスペクトの今後、ドラフト戦略

 以上14名がチームの若手有望株。
 投手5名、捕手2名、内野手5名、外野手2名(梶原含む)の内訳でバランスは良さそうだ。コンバート等考えられるので捕手の指名は今年も行うとして、後は投手を指名する形になりそうだ。
 年齢層的には投手野手共に30代が増えてくる頃合いだが素材はこの通り揃っている。何人指名するかはわからないが、投手2捕手1外野手1をベースにドラフトに挑むことになりそうだ。

 もしFA宣言する選手がいれば、その穴を埋めるべくプロスペクト達を起用することになるし、新陳代謝がうまくいくかの境目にあるチームを運営する手腕が問われているだろう。
 70名の支配下をフルに使った2021シーズンの最後の大仕事がある。






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