君と仕事がしたいのだ
先日とても嬉しいことがあった。
オンライン会議で久しぶりに顔を合わせた彼から会議後すぐに届いたメールが僕の心を揺さぶったのだ。
そのメールには「久しぶりに顔を見たら、また一緒に仕事をしたくなった」と書かれていた。
彼と仕事をしたのは2018年の夏。前評判では他社有利で受注可能性は極めてゼロに近いと言われていたコンペに挑み、見事下馬評をひっくり返したプロジェクトの仲間だった。
彼にとってそのプロジェクトが技術部門の責任者として取り仕切る初プロジェクトということもあって気合いが入りまくっていた。
そしてその気合いを僕ら営業部隊に激しくぶつけてくることもあって、打ち合わせで顔を合わせるたびにお互いの主張を戦わせ、険悪な空気になったことは一度や二度ではない。
ただ互いに信念を持って取り組んでいる姿勢は通じ合えるもので、チームとしての一体感は日に日に高まり、勢いそのままにコンペ当日を迎え、プレゼンを終えた頃には「もしかしたらこのコンペ、取れるかもしれない!」という不思議な空気が漂っていた。
そしてその感覚は現実となり、見事受注という流れになったプロジェクトだった。
あれから3年。
それからの彼は飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことで、連戦連勝をひた走っている。
そんな彼が放った「また君と仕事がしたい」の一言にクラクラした。心底、嬉しかった。
西村佳哲さんの「自分をいかして生きる」に書かれていて感銘を受けた言葉を思い出していた。
「働くことを通じて『これが私です』と示せるような、そんな媒体になる仕事を求めているんじゃないか」という言葉だ。
その言葉通り、その彼に僕の働きぶりを通して僕という人間を示す、そんな仕事ができていたということが嬉しかった。
目の前のことを自分の信念に従って全力で取り組むことがやはり未来を拓くのだ。
それに気づかせてくれた彼に感謝したい。
そして
僕も君と仕事がしたい。