ロアルド・ダール劇場 予期せぬ出来事②
ロアルド・ダール劇場
予期せぬ出来事
tale2 ヴィクスビー夫人と大佐のコート
※ネタバレあり
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あらすじ
ヴィクスビー夫人は3ヶ月に一度、“大佐”と呼ばれる不倫相手との逢瀬をもう何年も続けてきた。しかしそれももう終わり・・・。大佐は別れの記念にミンクのコートをプレゼントしてくれるが、ヴィクスビー夫人には気がかりがあった…
夫に嘘をつき不倫を続けてきたヴィクスビー夫人が行き着く先、それはよくある不倫の終わり方のようですがそうはいかないのがロアルド・ダール劇場!
ここからネタバレ
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ヴィクスビー夫人は大佐に別れを告げられて最後にミンクのコートを受けとる。
夫人はそのコートを気に入り家に持って帰りたいが普通に持って帰れば夫に問いただされると思い帰り道で質屋に預けることにする。それで何食わぬ顔をして家に帰り、帰り道に質屋の誰のかわからない引換券を拾ったと夫に嘘をつく。そしてそれを明日引換えに行ってくると夫人は言うが夫は質屋には女性が行くものではないから自分が行ってきてやると夫人に言う。夫人は渋々了承するが引換えたらすぐに連絡してくれたら夫の勤める病院に取りに行くと約束する。翌日、夫は質屋へ行ってきて受け取ってきたと夫人に電話する。夫人はいてもたってもいられず夫の開業している病院へ向かう。到着すると夫は「喜びなさいミンクだぞ!」と言い夫人は大喜びする。しかしその場で箱から出されたのはミンクはミンクでもなぜかマフラーに変わっていた。夫人の頭の中は?でいっぱいになるがコートじゃなかったのか?とは口がさけても言えない。渋々ミンクのマフラーを巻いて帰ろうとする夫人。エレベーターで帰ろうとする夫人に乗り合わせたのは夫の病院に勤める女性。その女性がなんと大佐にもらったあのミンクのコートを着ていて、夫は現在進行形で浮気をしていたのを知るのでした。
夫人は夫を騙し嘘をつき不倫を何年も楽しんでいたが、そのしっぺ返しをくらう。その描き方がシュールで上手いロアルド・ダールなのでした。