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『エルコスの祈り』劇団四季 感想 〜新山ひなこさんと藤野りささんの魅力的なコンビ〜
劇団四季の『エルコスの祈り』は、未来のロボット教師エルコスと子どもたちの成長を描いた心温まる舞台です。その中でも、ハニー役の新山ひなこさんとポーラ役の藤野りささんのコンビは、観客の心に強く残る輝きを見せていました。
新山ひなこさん演じるハニーは、その明るくて元気いっぱいな性格で、舞台全体を彩ります。新山さんの演技は、ハニーの無邪気さと純粋な優しさを見事に表現しており、観客を笑顔にしてくれる存在です。特に、ハニーがエルコスと接する場面では、ロボットに対する好奇心や親しみの心がリアルに伝わってきて、思わず微笑んでしまいます。
一方、藤野りささん演じるポーラは、ハニーとは対照的に少しおとなしい性格でありながら、しっかりと自分の意見を持つ芯の強い子どもとして描かれています。藤野さんの表現は繊細で、ポーラの内に秘めた思いや葛藤を丁寧に演じているのが印象的でした。舞台上で新山さんとのやり取りが多く、二人の息の合った演技は見ていて楽しく、心温まる瞬間がたくさんありました。
特に印象に残ったのは、新山さんと藤野さんが子どもたちの輪の中で見せる自然なやり取りです。新山さんのハニーが明るく場を盛り上げる一方で、藤野さんのポーラがしっかりとハニーの言葉を受け止めて反応する様子は、まるで本当に幼馴染のようで、二人の友情が感じられました。二人のシーンはお互いの個性が際立つと同時に、それぞれのキャラクターの魅力を引き出し合っていると感じました。
歌とダンスのパフォーマンスでも、新山さんと藤野さんは素晴らしい息の合ったコンビネーションを見せてくれました。新山さんの明るく軽やかな動きと、藤野さんの落ち着いたリズム感の対比が、二人のキャラクターをさらに際立たせています。特に集団ダンスの中でも、二人が寄り添うように踊るシーンでは、その親密さと友情がしっかりと伝わってきました。
新山ひなこさんと藤野りささんのコンビは、エルコスと子どもたちの絆を象徴するような存在でした。ハニーとポーラがともに過ごす時間は、観客にとっても癒しと感動のひとときです。この二人が舞台にいることで、物語の世界が一層豊かに広がり、観る人の心に深く刻まれる作品となっています。
新山ひなこさんと藤野りささんの今後の活躍にも注目しながら、『エルコスの祈り』の余韻を楽しみたいと思います。二人の演技がこれからどのように進化していくのか、次の舞台も非常に楽しみです。