【マンション購入】『住宅ローンを借りる方向け+変動金利のリスクと将来』2024年10月
住宅ローンを考える上で、最も重要なのは金利です。金利が高いか低いかで、毎月の返済額が大きく変わってきます。まず押さえておきたいのは、金利には「変動型」「全期間固定型」「固定期間選択型」の3つのタイプがあるということ。これらの違いを理解することで返済計画を立てることができます。
変動型
変動型は、市場金利の動きに応じて金利が変わるタイプ。低金利が続くうちは最もお得であるのが特徴です。また、元金の減り方が早いのもメリットですね。金利は半年ごとに見直されますが、5年間は返済額が一定に保たれます。ただし、金利が急上昇すると返済額が増えるリスクもあります。最悪の場合、元金が全然減らないこともあるので注意が必要です。
全期間固定型
全期間固定型は、借り入れ時の金利が完済まで変わらないタイプ。毎月の返済額が固定されているため、計画が立てやすいというメリットがあります。市場金利がどう動いても影響を受けないので安心感がありますが、もし市場金利が下がった場合はその恩恵を受けられません。
固定期間選択型
固定期間選択型は、最初に固定する期間を選ぶタイプ。例えば、3年、5年、10年といった期間を選び、その期間が終わると変動型にするか、再び固定期間を選ぶことができます。その時点の金利が適用されるため、将来の金利動向を考慮して選ぶ必要があります。
住宅ローンにかかる諸費用を把握しておこう
住宅ローンを組む際には、金利だけでなく諸費用にも目を向けておく必要があります。住宅を購入する際には、手数料や税金などがかかるため、それらも含めた総額を考えることが大切です。諸費用は大きく分けて「不動産購入に関わるもの」と「住宅ローン契約に関わるもの」があります。
不動産購入に関わる諸費用
不動産購入時には、手付金、不動産登記にかかる司法書士への報酬、さらに印紙税や登録免許税などが発生します。新築マンションの場合には、修繕積立金や管理準備金なども一度に支払うことが多いです。中古マンションの場合には仲介手数料が発生します。(売主業者から直接購入等の場合には仲介手数料が発生しません)
住宅ローン契約に関わる諸費用
住宅ローン契約では、事務手数料やローン保証料、火災保険料などの費用がかかります。これらの費用も金融機関によって異なるため、しっかり確認しておくことが大切です。
ほとんどの銀行は事務手数料型かローン保証料型のどちらかのタイプを選ぶ必要があります。
事務手数料型の場合、借入金額の2.2%が目安となります。将来繰上返済しても何か返戻金等はありません。金利が保証料型より優遇されるケースや、銀行によってはそもそも事務手数料型しかないケースがあります。
ローン保証料型の場合、借入年数が短くなればなるほど安くなります。また将来繰上返済した場合、残りの年数に応じて返戻金があるのが特徴です。借入年数が35年よりも短くする場合や将来繰上返済の予定がある方は、金融機関にどちらがお得か確認しましょう。比較表を作成してくれるケースがほとんどです。
マイホーム購入後の維持費も忘れずに
住宅ローンの返済が始まると同時に、住宅の維持費も発生します。購入時にはこれらの維持費についてもしっかり把握しておきましょう。
例えば、固定資産税や都市計画税は毎年支払う必要があります。またマンションの場合は管理費や修繕積立金も定期的に支払うことになります。
管理費や修繕積立金は定期的に見直され、修繕計画に基づいて値上がりしていきます。
変動金利のリスクと将来
低金利時代では変動型のローンが人気ですが、将来的な金利上昇のリスクを考慮する必要があります。金利が低いからといって借入額を増やしすぎると、後々返済が難しくなる可能性もあります。
ただそれを見込んでも固定金利と比較すればまだまだ変動金利が有利だと思っています。
以下、個人の感想です。
2024年10月現在ではアメリカが利上げ局面を既に終えており利下げに入っているものの、日本では一度目の利上げが実行され、短期プライムレートに基づき変動金利の基準金利が0.15%上がりました。また利上げに前向きな石破さんが当選したことで、株価は一時的に石破ショックを引き起こしました。
日本人は変動金利で住宅ローンを組まれてる方が約7割と言われています。それに反してアメリカでは固定金利で組まれている方が約9割と言われています。
日本がアメリカと同じように利上げについて比較するのはナンセンスで、そもそもの土壌が違うことがわかると思います。日本は利上げによる圧迫を受ける母数の割合が多すぎるのです。
もちろん政府も日銀も上記を見込んでいるでしょうが、それでも利上げが継続的に行われるのはどのような場合でしょうか?
おそらくクリティカルな円安が引き起こされたり、インフレが急激に起こってしまったり、日本経済が明確な衰退が起きたりした場合ではないでしょうか。
そしてそのような状況下で利上げにより住宅の売却が増えれば、バブル崩壊時のような不動産市場全体の衰退を招いてもおかしくありません。
現時点では、銀行にもよりますが、変動金利を最大優遇で借りる場合は0.4〜0.5%前後となり、固定金利で借りる場合には1.9%前後となります。
仮に0.15%ずつ刻んで利上げとなると、9回程度の利上げが必要となります。
果たして変動金利が固定金利より高くなる将来は来るのでしょうか?
ただ大事なのは、段階的な利上げが実行される可能性に備え、資金計画に余裕を持つ事です。
住宅ローンの審査、事前に確認しておこう
住宅ローンの審査には「事前審査」と「本審査」があります。物件の契約前に事前審査を受けておけば、安心して契約に進めます。事前審査を通過すれば、本審査もほぼ問題ないですが、油断は禁物。クレジットカードの利用履歴や過去のローン返済状況も審査に影響を与えるため、事前に個人信用情報を確認しておくとよいでしょう。
事前審査から本審査までの間に転職や退職、新たな借入は厳禁です。
まとめ
住宅ローンを検討する際のポイントを以下にまとめてみました。
• 金利タイプの違いを理解して選ぶ
• 住宅ローンには諸費用がかかることを忘れない
• 維持費も考慮して返済計画を立てる
• 低金利に惑わされず、無理のない借り入れを
• 審査の流れを事前に確認しておく
これらを押さえて、慎重に住宅ローンを選びましょう。駄文失礼しました。