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保護猫ターちゃんとの暮らし

ターちゃんはもうすぐ7歳になるオス猫です。熊本震災の時に救出した時は目も開いておらずそれはそれは手をかけて丁寧に育てました。ところが大きくなったターちゃんは気に入らないと飼い主を噛むというとんでもないDV猫になったのです。ある日は猫の喧嘩に口出しして噛まれ、ある日は別の猫をいじめていると誤解され噛まれ、ある日は出かける寸前で噛まれました。誤解されたのはメス猫のチョコが自分の首輪が口に掛かって、苦しがっていた時の事です。早く首輪を取ってあげたくて、すぐそばに駆け寄り、首輪のホックを外すため、一度引っ張る事になりました。それが苦しくてチョコがギャーと鳴いたのです。するとどうでしょう。ターちゃんがフンギャーッと声を上げると瞳孔をめいっぱい広げて私の右腕に飛び掛かってきました。いたーーーーーーーーーいぃツ!!!!!!、ここで腕をひいては大怪我に繋がります。頭に血が上りながらも、冷静に判断して大声で叫ぶことを選びます。あああああーーーーーーーーーーーつ!自分の耳もつんざくかと思う程の大きさで驚かせます。二重サッシでなければ通報されるレベルです。さすがのターちゃんもビビって私の腕を放しました。腕の様子をみると血が噴き出ています。みるみる噴き出てきます。いやいやいや飼い主の私を、育ての親をこんなに噛めますかって話ですよ。私がチョコをいじめると誤解するなんてそんな事を考えるなんて、どんな信頼関係のなさですかっつ!私は心底情けなくて、涙がぼろぼろ流れてきます。あほたーーーっつ!思い切り叫びます。叫んだところで何も変わりません。悲しみと怒りと痛みで、なかなか眠れない中、ふと腕を確認するとそうです。やはり腫れています。このまま放っておくとろくなことはないのです。私は重い体と心を引き摺り病院の緊急窓口へと向かいました。オーグメンチンという抗生剤を処方してもらうと担当の医者が言いました。「いつも緊急窓口を利用してるの」確かにこの病院の履歴には犬やターちゃんに噛まれて診察を受けた事実が残っています。常習的にわざと緊急窓口を使っていると思われたのですね。「皮膚科でも見れるから、昼間に見て貰わないとねぇ」何か、癇に障るいいかたです。だけどですね、何か揉め事で噛まれるのはたいてい在宅している時間です。夕方に帰宅して、揉め事が起こり、そして噛まれて、水道水で消毒して様子をみようとする。夜中にむちゃくちゃ腫れてくる。そのループを繰り返しているだけですからっつ!と言いたいのを奥歯を噛みしめぐっとこらえます。真夏の夜中はまだ少しむっとしています。あっ!コンビニの明かりが私を呼んでるよ。コンビニがほら何か買うとスカッとするよと話しかけてきます。私はアイスの売り場へ直行すると美味しそうなアイスを片っ端からカゴに入れます。これでもかといれます。たださえ、ターちゃんとの信頼関係のなさに私の心は裂けそうなのに医者がまた余計な事をいう。こんな夜には何も考えずにものを食べるがよし。リビングのソファに座ると買ってきたアイスをこれでもか、これでもかと食らいます。大量のアイスに溶ける間を与えない様な勢いで食らいます。あのバカねこ!あのあほ医者!そうして、ターちゃんに噛まれるたびに太るループから逃れられないのです。

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