たとえ片目が見えなくても!
ある日の午後、私はファミレスで知人に猫の話を聞いて貰っていた。保険の外交員の彼女とは特に親しいわけではないが、心配が絶えない毎日に私は疲れが溜まっていたのだ。私は、最初は保護した猫が20匹だったこと、結局仔猫が10匹弱残っている事、そのうち2匹は片目が見えない事等を問わず語りに話していた。
すると彼女が、「片目が見えなくて譲渡できないなんて可哀想!」というとその仔の写真をどこかへ送る。親切にも、いろんな人にこの仔猫の事をアナウンスしてくれるんだと、それだけでも有難く、嬉しくて、疲れが少し薄まるようだった。がいきなり「その仔は家で飼うから大丈夫!娘もOKしてくれたし」、私は泣けてきた。話を聞いてくれるだけでも嬉しいのに、なんと片目の見えないDちゃんを2匹目として引き取ってくれるとは!
涙が出るのが恥ずかしいが仕方がない。「本当に?無理していない?有難う!!!」私は泣きながら笑う。そして後日、彼女は家族全員で私の家迄Dちゃんをお迎えに来てくれた
それがまた嬉しくて泣きたくなる。『Dちゃん、おめでとう、本当によかったね、一番心配していたんだよ。』
猫を保護した事で思いかけない人の優しさや生き物に対する慈しみを知ることが出来る。それがきっと私へのご褒美だ。さ、次だ!次、頑張れ私!