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英国の"東京刃"異色作「Tokyo Blade/No Remorse」 

今回、ご紹介するのはアイアン・メイデンやデフ・レパード等の大物バンドを輩出した、1970年代後半から1980年代前半頃まで続いた「New Wave of British Heavy Metal(ニュー・ウェーブ・オブ・ブリティッシュ・ヘビー・メタル)」略して「NWOBHM」のムーブメントの中で現れたイングランドのベテラン・バンド「Tokyo Blade(トーキョー・ブレイド)」の1989年の発表の5枚目のアルバム「No Remorse(ノー・リモース)」です。この作品は、ドイツのバンド「Dead Ballerinas(デッド・バレリーナス)」のコラボレーションとして録音された変則的なアルバムで、彼らの作品の中でも異色なアルバムです。「Dead Ballerinas」は「Tokyo Blade」のギタリストのAndy Boultonとドイツのバンドでレーベル仲間という情報しか分からず経緯の詳細は不明です。長年のファンにとっては受け入れられな作品かもしれませんが、私にはお気に入りのアルバムです。とても聴きやすい楽曲が多く、ハード&ポップ派には推薦する作品で、他のアルバムと比べてアレンジ音も独特で面白く、そんな所も好きなアルバムです。

■━ 収録曲 ━━━━━━━━━━━━━━■

01.1000 Years(Intro)
02.The Eye Of The Storm
03.Chains Of Love
04.Dark Night Over Paradise
05.Moonlight In Martini
06.5-Inch Catwalk
07.Crystal Gold
08.Angel
09.Tears Are Not Enough
10.Shadows Of Insanity

イントロの"1000 Years"から続く"The Eye Of The Storm"のオープニング、まず当時の他バンドのハード・ロックのアルバムとはまったく違う、聴いたことがない独特サウンドが衝撃的でした。全体的に聴きやすいハードポップな内容で、色々なタイプの楽曲があり、面白いアルバムになっています。クセ強めのMichael Pozzのボーカルも好きです。

■━ メンバー ━━━━━━━━━━━━━■

Michael Pozz(マイケル・ポズ)-(Vo.)
Andy Boulton-(アンディ・ボルトン)-(G.)
Dave Sale(デイブ・セール)-(B.)
Hans Jurgen Astor(ハンス・ユルゲン・アスター)-(Dr.)

初期メンバーはギタリストのAndy Boultonだけです。「Tokyo Blade」からAndyとベースのDave Sale、「Dead Ballerinas」からボーカルのMichael PozzとドラムのHans Jurgen Astorの半々のメンバー構成になっていますがアルバム名義は「Tokyo Blade」でリリースされました。

■━ おすすめの曲 ━━━━━━━━━━━■

★ Moonlight in Martini -------------- ★

ヘビィ重視のナンバーかと思いきや徐々に路線変更、"マティーニの月明かり"という洒落たタイトルですが、サビの"Moonlight in Martini"の後味が残る、心地良いハード・ポップ・ナンバーで、一番のお気に入りです

★ Dark Night Over Paradise ---------- ★

優しいキーボードからのツインリード・ギターの幕開けが印象的な3曲目です。角度を変えるサビ部分と、そこに馴染にながら入ってくるギターソロは"さすが"の一言です。

★ Crystal Gold ------------------- ★

アルバムの中で、一番はねている6曲目です。千鳥足で歩いているような、ほろ酔い単音ギターソロのメロディーが面白いです。

★ Chains Of Love ------------- ★

ポップな楽曲が多い中、こんな曲もあります的なサッドネスな1曲です。チャーチ・オルガンのような音を奏でるキーボードがいい効果もたらして、ギターソロもきまっています。

★ Fever ----------------------- ★

ツインリードの入り、AメロBメロの歌い方、サビの"フィーバー"などアルバムの雰囲気をガラリと変えるクールな11曲目です。

★1000 Years(Intro)/The Eye Of The Storm 

怪しげなオープニング"1000 Years(Intro)"から、音の塊が落下して始まる"The Eye Of The Storm"前述した音の面白さに衝撃を受けたナンバーです。


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