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このまちは誰かの喜びでできている


2024年12月11日(水)朝の6:00になりました。

今日も今日とて、書き終わったら走ります。

どうも、高倉大希です。




知人が家を建てたというので、さっそくお邪魔してきました。

新築の香りが漂う、とても綺麗な家でした。


何よりも、家主が嬉しそう。

そうだよな、ずっと前から楽しみにしていたもんな。


そんな日の帰り道、まちの見え方がほんの少しだけ変わっていました。

このまちだって、誰かの喜びでできている。


人生には気持ちよく希望を語る瞬間があっていい。うそぶくこともまた、人生の醍醐味だ。もしかしてその希望を掲げることで、思ってもみなかった場所にまで、流れ着くことだってあると思う。

燃え殻(2023)「ブルーハワイ」新潮社


あの空き家も、あの廃れたビルも、誰かの喜びでできています。

家を建てた知人と似た喜びが、建物の数だけ生まれたはずです。


そう考えると、ひとりひとりの人間だって同じです。

あの人も、あの人も、誰かの喜びでできています。


当たり前と言ってしまえば、それまでの話ではあるけれど。

ちょっといいなと、思ったわけです。


思春期の頃、人との会話を通して最も僕が快楽を感じるのは、知らないことに気付けた瞬間であり、誰かから新しい価値観や視点を与えられる瞬間だった。

又吉直樹(2023)「月と散文」KADOKAWA


いつになく、ハートフルな内容になりました。

ただ、「喜び」を「憎しみ」に変えても同じことが言えるような気がします。


このまちは、誰かの憎しみでできている。

あの人も、あの人も、誰かの憎しみでできている。


実際のところは、「喜び」なのか「憎しみ」なのか。

そんな議論をはじめたところで、唯一の結論には至りません。


すでに船は目的地(豊かな社会)に着いた。「ぼく」や「君」は別の小さな舟に乗って、それぞれの目的地(幸せ)に向かって航海を始めた。目的地は「ぼく」と「君」とで違う。自身が決めるしかない。

宮台真司(2013)「14歳からの社会学」筑摩書房


「真の発見の旅とは新しい景色を探すことではない、新しい目で見ることなのだ」

マルセル・プルーストは、こう言いました。


「人間はなにも創造しない。ただ、発見するのみである」

アントニ・ガウディは、こう言いました。


知人のおかげで、まちの見え方がすこし変わった。

ただ、それだけの話です。






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高倉大希
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