Father あとがき
つながるあなたへ
先日、僕は2日間で10人のプレゼンテーションを受ける機会を得ました。
マザーアース・エデュケーションが主催するプロキョウイクシャ養成講座、通称プロキョウの最終回。課題はプレゼンテーションでした。
このプレゼンでは、わずか10分間に全てをこめます。
ちなみに僕は昨年このプレゼンで大失敗しました。終了後あまりに悔し過ぎて、悔し涙すら出てこないくらい。
プレゼンターは皆、まるで己の人生の全てをぶつけるように魂のこもったプレゼンをしました。
どのプレゼンも胸が震えました。
何より、プレゼンターの皆さんから僕は勇気をもらいました。
凄まじい緊張感とプレッシャーの中、全身全霊で想いを伝えようとするその姿に、僕は激しく心を動かされました。
そして自分の中で何か、何か前へ進もうというエネルギーが湧きがるのを強く感じました。
これを形にして出したい。
早速、帰りの電車で自分の中から出てくるものを綴り始めました。
自分の内なるものを表現する方法は様々です。
絵にする、かたちにする、メロディにする、ダンスにする、映像にする。
他にもいろんな表現方法があります。
僕の場合は文章にすることでした。
元々、文章を書くことは好きでした。
しかし、いつしか書けなくなっていました。
自分の心と言葉が上手くつながっていないのを感じたからです。
自分が感じていることを適切な言葉で表現できない苦しみ、とでも言いましょうか。
自分の発する言葉に違和感を感じていました。
転機は昨年秋にBe Withという「きいて・いる」をテーマにした講座を受けたことでした。
感覚に根差した話のききかた。
自分の話をきいてもらったり、人の話をきいているうちに、少しずつ自分の感じていることを言葉にすることができるようになりました。
そして言葉にすることで自分が何を感じているかを知る手助けとなりました。
そして今回、出来るだけ感覚的なものを大事にすくいあげ、言葉にしようと試みました。でも、なかなか上手くいかず試行錯誤しました。
何よりテーマが重かったのもあります。
師匠である松木さんにも以前、親子関係について話していた時に
「さいとうくんとお父さんはどうやったんや?」と言われました。
そろそろ向き合わなあかんで!、と言わんばかりに。
僕は背中を押してもらえるのを待っていたのかもしれません。
第1話、第2話はあっという間に書き上がりました。
時間が経つのを忘れるほどに書くことが楽しかったです。
第3話では遥か昔の記憶をたどり、その光景の中に自分を置いてみることで書くことが出来ました。
しかし第4話になると、徐々に筆が重たくなりました。
「もう無理やし!」と何度も投げ出したくなりました。
自分の中にある古傷を開く必要があったからです。
そうすることで痛みを再現・認識し、文章にしました。
書き終えたら、戸棚にあったジャックダニエルでアルコール消毒しました。
第5話になると、自分が自覚していなかった気づきがありました。
本文中に書きましたので重複は避けますが、かなり自分と向き合いました。
お陰様でようやく長年の宿題を終えることが出来ました。
そう、これは僕の人生の大きな宿題だったのです。
今回、僕の物語を読んでくださってありがとうございました。
正直、どう受け取っていただけるか怖かったです。
でもレスポンスやメッセージをいただき、とても励みになりました。
心より感謝しております。
もちろん読んでいただく以上は、できるだけで丁寧にお届けするよう心がけました。最後まで読んでいただけるように。
もしよかったら、あなたが感じたことをシェアしていただけたら幸いです。
では、またお会いしましょう!
本当にありがとうございました。
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