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消防士だから感じる「生きる」とは?「命」とは?
消防士だから感じる「生きる」とは?「命」とは?
最近、考えさせられることがあったので二日連続で命をテーマにしました。
お付き合いよろしくお願いします。
消防士として長年、現場に立っていると、「生きる」とは何か、「命」とは何かを考えさせられる瞬間が数えきれないほどある。火災、事故、災害——そうした極限の状況に直面する中で、命の重みを実感し、時にはその儚さに打ちのめされることもある。
「命」は当たり前ではない
普通に暮らしていると、命がそこにあることは当たり前のように感じるかもしれない。しかし、消防の現場にいると、それがどれほど脆く、そして尊いものなのかを思い知らされる。
火災現場で煙に巻かれ、わずかな違いで生死が分かれることもある。交通事故の現場で、一瞬の判断の遅れが命取りになることもある。救助活動においても、あと一歩間に合わなかったことで命を救えないことがある。
こうした現実を目の当たりにするたびに、「生きる」ことは決して当たり前ではないと痛感する。日常にある小さな幸せも、大切な人との時間も、「生きているからこそ」味わえるものなのだと。
「生きる」とは何か?
消防士という仕事をしていると、どうしても「死」と向き合うことが多い。だからこそ、「生きる」とは何かを深く考えるようになった。
生きるとは、ただ息をしていることではない。何かを感じ、誰かを想い、自分の役割を果たしていくこと。命がある限り、自分ができることをやり続けること。
特に、救えなかった命に対しては「もっとできることはなかったのか」と自問自答する。だが、それでも前に進むしかない。そうでなければ、救えた命に向き合うこともできなくなる。
「命」を守るためにできること
消防士として感じるのは、「命を守ることは、誰にでもできることがある」ということだ。
• 火災を防ぐために、日頃から火の取り扱いに気をつける。
• 交通事故を防ぐために、シートベルトをしっかり締め、安全運転を心がける。
• 災害時に備えて、家族と避難経路を確認し、防災対策をしておく。
これらは、特別な訓練を受けた消防士だけができることではない。誰もが、少しの意識で自分や大切な人の命を守ることができる。
消防士として生きる意味
消防士を続けている理由は、「誰かの命を救いたい」というシンプルな想いだ。しかし、同時にこれは「生きる意味」を見つけることでもある。
目の前の命を守ること。
そのために自分の力を尽くすこと。
それが、消防士としての自分の生きる意味だと信じている。
そして、誰かが「生きていてよかった」と思える瞬間を増やすことができたなら、それが何よりの誇りになる。
「生きる」とは、誰かを守ることでもある。
命を大切にするとは、自分の人生を精一杯生きることでもある。
そんな想いで今日も頑張りたいと思います。