【岸破内閣】ブレにブレまくる石破【爆誕】
総裁選挙で新総裁に選出されて以降、石破の言動はブレブレだ。
長年に渡って党内野党の冷や飯食らいだった時に発した発言との整合性が取れないでいる。
■衆議院の7条解散と早期解散
まずは、7条解散。
2020年7月の段階で、7条解散に否定的な見解を述べ、もし自分が総理になったら7条解散は封印すると言わんばかりだった。
そのブーメランが早速飛んできた。
9月28日(日)の朝の番組で、野田総理にその事をド直球で突っ込まれた。
石破はいろいろと述べたようだが、あんな説明で納得できる人はいない。
早速ブレ始めた瞬間だった。
総裁選週明けの9月30日に、会見にて「10月9日解散・10月15日公示・10月27日投開票」という日程も含め、早期解散の意思を表明した。
あれ??? 7条解散の封印宣言はどこへ???
総裁選挙期間中の討論会で、小泉候補が早期解散に踏み切ると発言した時、
「国民の判断というのは厳粛に受けなければいけない」
「国民の皆様方が判断していただける材料を提供するのは政府の責任であり、新しい総理の責任」
「本当のやり取りは予算委員会」
「世界情勢がどうなるかわからないのに、すぐ解散しますという言い方は私だったらしない」
「解散してよい状況が整うかどうかという事を判断する」
「与野党討論戦があって、どういう態度で国政を運営するのか分からずに選べというのはムチャだ」
……などと言っていた石破が、肝心の予算委員会を開催せず、超手のひら返しで早期解散に踏み切る旨の発言。
しかも、9月30日の会見で発した早期解散の意思表明には大きな問題点がある。
9月30日の時点で、内閣総理大臣は岸田さんであり、唯一衆議院の解散権を持っている。
まだ内閣総理大臣になったわけでもない者が、仮定の話とはいえ、衆議院解散の意思を日程も含めて予告表明できるのか。
「衆議院の解散」も「総選挙の公示」も、憲法7条による天皇の国事行為。
事実上の解散権を持つのは内閣総理大臣だけであり、与党第一党の党首が解散総選挙についておいそれと言及する権限などないし、慎むべきだ。組閣してから堂々と言えばいいのではないか。
総裁選挙の決選投票直前の5分間スピーチで「ルールを守る自民党」と三度も言った石破が、ルールどころか憲法すら守れていない疑惑。
民主主義と統治機構が劣化するかもしれない。
それ以上に、石破自身が憲法を理解しているかどうかも疑わしくなってきた。
これを見て、石破内閣では憲法改正は絶対にできない事を確信した。
今は大した事ないように感じられるのかもしれないが、後々ボディブローのように効いてくるだろう。
■政策金利
総裁選出直後に、日経平均先物が1500~2000円も大暴落し、為替も3~4円も円高方向に進行した。
新総裁になっただけだというのに、早くも「石破ショック」が起こった。
更に、週明けの9月30日の日経平均株価もかなり下落し、1営業日で時価総額33兆2946億円も吹き飛ばしてしまうほどの破壊力。
ブラックマンデーの再来か???
このマーケットの動きを受けて、「利上げは当面する環境にない」などと発言し、過去の「利上げするべき」という発言を撤回した。
10月2日には、日本銀行の植田総裁と会談。デフレからの早期脱却に向けた緊密な連携を確認したらしい。
だが、石破は中央銀行の二つの独立性を理解していないのではないか。
「政府としてあれこれ指図をするような立場にはございません」
「追加の利上げをするような環境にあるとは考えておりません」
じゃあ、誰が「目標の独立性」を提示するんだ???
それがなくて、どうやって「手段の独立性」を行えるんだ???
■金融所得課税の強化
総裁選前「金融所得課税の強化について、"実行したい"。」
だが、それは岸田内閣が推進してきた「貯蓄から投資へ」の流れに逆行するものだ。
「新NISAやiDeCoへの課税強化は毛頭考えていない」と釈明した。
新NISAもiDeCoも、配当等の利益が非課税となる事が大前提の上に成り立っているもので、そこに課税なんてしようものなら、主旨が根底から覆される事になる。
いきなり「金融所得課税の強化」を口にしてしまうと増税を疑われるものだ。
岸田総理が「増税メガネ」と揶揄される事となった出発点は「金融所得課税強化」だった。その後、株価が大幅に下落して「岸田ショック」と揶揄された。
■マイナンバーカード保険証
総裁選前、
「期限が来ても納得しない人がいっぱいいれば、併用も選択肢として当然」
「一部の人々に不便や不利益を与えないような配慮をしながらやっていきたい」
総裁選後
「12月2日(月)に保険証の新規発行を停止する方針については堅持」
「マイナ保険証へのスムーズな移行が図られるよう対応に万全を尽くす」
まぁ、石破の支持層は地方の高齢者が多いし、そこに配慮はするのだろうけど、岸田政権で河野大臣が爆速で進めてきたマイナ保険証の移行は今後も続く。
■原子力政策
総裁選の時、「原発をゼロに近づける努力を最大限していく」という旨の発言があったが、
10月2日の経済産業大臣の記者会見で、「安全を大前提とした原発の利活用を含む最適なエネルギーミックスを実現する」と発信された。
「今は訂正されていると私は承知してございます。」との回答もあった。
ブレブレじゃん。。。
https://www.meti.go.jp/speeches/kaiken/2024/20241002001.html
■リニア中央新幹線
2024年5月の時点では、
「リニアはつまらない」
「リニアに需要はあるのか」
「国の融資を使う理由は十分説明されているのか」
「地方の鉄道は置き去りではないか」
…と、川勝派みたいな発言をしていたようだが、
10月1日の総理就任会見で、リニアに関する質問が上がると、
「リニアが開業することが日本全体の発展に資するものだ」
「経済効果もきちんと見据えたリニアの早期開業というものを実現いたしてまいりたい」と発言。
あれれ~~~???
■選択的夫婦別姓(氏)
総裁選の出馬表明会見で、選択的夫婦別姓について、
「あるべきだと思っている」
「姓が選べず、辛い思い、不利益を受けることは解消しないといけない」
総裁選後
同じく選択的夫婦別姓に前向きの公明党と、連立政権合意文書を交わした際、選択的夫婦別姓に関する記載は無かった。
自民党内で合意が取れていない事を理由に、導入推進の記載が見送られた。
党内基盤の弱い石破は、政権運営を安定的にするために保守派にも配慮しなければならないという事なのだろう。
という事で、これもブレブレ!
■アジア版NATO
石破は、以前より「アジア版NATO」の必要性を訴え続けてきた。
だが、それを受けて、アメリカやインドの反応は冷ややかだ。
まずはアメリカ。石破がシンクタンク「ハドソン研究所」に寄稿したものが日米で波紋を呼んだ。
日本とアメリカには既に強固な日米同盟関係にある。日本の周辺には軍事大国(北朝鮮・ロシア・中国)がひしめいている中で、現実的に無理なのは普通に考えればわかりそうな事なのだが…。
そのための「自由で開かれたインド太平洋(戦略)」という枠組みがあるのに。
巷では、高市さんを右翼だの危なっかしいだのと言っていた人が多いが、石破のほうがよっぽど右翼なのでは。総理大臣や天皇陛下の靖国参拝よりも遥かに危ない。
いきなり「憲法9条2項を削除して国防軍と明記するべき」とか言っちゃう人は違いますね。
インドからはダメ出しを食らったようだ。ジャイシャンカール外務大臣は、
「我々はいかなる国とも条約上の同盟国になったことはない。」
「我々はそのような戦略的構造を念頭に置いていない。」とコメント。
こうなってしまうと、インドとの関係も危うくなりそうでコワイ。
■これはなぜかブレない石破(東京・平壌に連絡事務所)
様々な事でブレまくりの石破だが、これだけはブレていないものがある。
それは、東京・平壌にお互いに連絡事務所を開設するというプラン。
しかも、10月2日の午後に電話で拉致被害者家族の会に伝達したらしい。
家族会側が賛成するのであれば、我々はアレコレ言う立場にはないのだが、もちろん家族会側は反対している。
■ブレブレの極めつけは、岸田内閣の踏襲
総裁選挙の2日前の9月25日に「経済政策の骨格」を発表していた石破。
この内容を見てみると、岸田内閣の政策そのもの。
まさに、これまでの発言や独自政策を事実上撤回した上での180度転換。
今思えば、岸田内閣の政策をほぼそのまま受け入れて継続する事を条件に、決選投票で宏池会(岸田派)の票を石破に与えてもらったという事なのだろう。
3年前の総裁選挙の決選投票で、安倍軍団(安倍総理・高市陣営・清和会細田派)の組織票によって総裁総理に押し上げてもらい、岸田内閣として支え続けてくれた恩のある高市さんを裏切ってでも石破に票を投じた理由がわかる。
裏取り引きがあったと疑われても仕方あるまい。
政策的には、岸田総理の傀儡になったと言っても過言ではなく、石破の独自路線は鳴りを潜めた感じになった。
まさに、岸田(KI・SHI・DA)と石破(I・SHI・BA)で、"岸破"政権の爆誕ですね。
■所信表明演説
2024年10月4日に、衆議院本会議及び参議院本会議で所信表明演説が行われた。後日、演説内容に対する代表質問が行われる。
所信表明演説は、それはそれはもう修羅場みたいで、石破内閣の船出は「波乱の幕開け」だった。
バカ野党にエサを与えてしまったがために、案の定ツッコミどころ満載で、怒号まで飛び交った。
7条解散の否定・新内閣発足直後の解散の否定・アジア版NATO・日米地位協定の見直し・金融引き締めなど、過去の自分の発言との戦いに加え、
バカ野党の想像以上にやかましいヤジにも応戦しなくてはならず、
党内基盤も弱く、重鎮に頼らざるを得ない"岸破"内閣は前途多難である。
この重責を、小泉総理は5年5ヶ月、安倍総理は通算8年8ヶ月もやってのけたと思うと、本当に凄かったんだな、と。石破は彼らの凄さを思い知るがいいよ。
ルールを守る自民党
→総理に選出される前日に、解散総選挙の日程を表明。(与党第一党の党首にそんな権限は無い)
国民に判断材料を与えるのが総理の責任
→所信表明・代表質問・党首討論やったら、予算委員会をやらずにさっさと解散します。
7条解散には否定的
→やる事やったらさっさと7条解散します。
金利を利上げ
→追加の利上げをするような環境には無い。
安倍以降の経済政策とは真逆
→総裁総理になりたいから岸田派の票を集めて経済政策を踏襲します。
ここまで来ると、もはや、変節や軌道修正とかいうレベルではなくなっており、次から次へと方針を180度ガラリと変えてきている。
曲がりなりにも一国の総理大臣が、そんな事でいいのか?
数々の裏切りの歴史に加えて、ここ1ヶ月ちょっとの間で主張がコロコロ変わり、ブレまくる様を見て、信用できるものなのか。
これからは、過去の自分の発言との戦いになってくるだろう
バカ野党連中は、そこを徹底的に突いてくる。
選挙前と選挙後で、どう変節するか見ものですね。
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