上昇志向のない女
仕事は嫌いではない。かといって好きでもない。
あくまでも「生活の手段」としてしか考えていない。
が、一生のうち大半を締める仕事の時間、苦痛なことを延々と続けていられるほどのメンタルは持ち合わせていないので、比較的得意分野で、会社が倒れる可能性も低く、自由もきく立場でいられるという今の職場に落ち着いている。
春の賃上げのニュース。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190329-00000109-jij-bus_all
ありがたいことに私も給料が上がった。
僅かではあるが、ないよりまし。
それでも税金というのは冷酷で、額面から結構な額が引かれてしまう。
賃上げと共に変わったことがあり、等級が上がった。
しかも飛び級で2つ。
辞令を渡される際に「(部内での同職種の中で)筆頭ですよ!がんばってくださいね!」と言われた。
…吐きそう。
私は上昇志向がない。ないわけではないが、非常ーーーに薄い。
というより、上に立ちたくない。ちょうどいい位置でいたいという温い人間。
仕事では割と決断力がある(そして暴走しやすい且つバグる)意見は臆せず言う方、上の方々からの信頼はそれなりにある、という比較的できるタイプだと思われているようなのだが、私生活での私を知る人ならわかると思うが、財布はガバガバだし、自己管理はできないし、荷物が多くて片づけられないし(引っ越しの時手伝いに来てくれた友人に唖然とされたくらい酷い)
自分でもダメなやつだとわかっているので、期待されたくないのだ。期待を裏切ることになるので。褒められると伸びるけど、期待されるとおぼつかなくなる。
会社の等級制度は最近導入されたもので、私と同等あるいはそれ以上に仕事ができる人は他にもいる。その人たちがどこまで上がったのかは聞いていないが、同じ等級であったなら申し訳がないくらいに私は職場で適当なのである。我ながら独裁的に仕事の仕方酷いなと思うし、たまに仮病で休むし(本当に精神が追いつかない時です)給料に反映されるのは嬉しいが、筆頭だと言われても困る。期待しないでほしい。それが正直な気持ちなのだ。小姑くらいの立場でギャンギャン言っていられるくらいがちょうどいいのだ。
オタクだということは同僚にはそれなりに知られているが、度合いまでは気づかれていないように思うので(同じ舞台に何度も行くとか普通の人にはあまり理解されない常軌を逸した行為とか)ずっとこのままの距離感でいたい…ピーターパン症候群かよ…もやもやしつつも今日も明日も働く。自分のために。そして推しのために。