第3回「分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会」 概要
第3回「分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会」 概要 (本文1,607文字)
消費者庁は、令和6年3月12日に第3回「分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会」を開催しました。本会議は、国内外の動向や消費者調査結果に基づき、食品の栄養成分表示をより分かりやすくするための検討会です。詳細ならびに各資料は文末の<一次情報>からご確認ください。
はじめに
本検討会は、消費者庁食品表示課が主宰する「分かりやすい栄養成分表示に向けた取組検討事業」の一環として開催されたものである。第3回となる本検討会では、消費者等を対象としたインタビュー調査結果及び日本版包装前面栄養表示(FOPNL)の基本的な方向性の中間取りまとめについて議論が行われた。
1. 消費者等を対象とするインタビュー調査結果について(2)
消費者庁は、管理栄養士及び食品関連事業者を対象としたインタビュー調査を実施し、食品表示に関する消費者意識及び栄養成分表示の分かりやすさについて考察した。
1.1 消費者意識
消費者は食品表示を健康的な食生活を送るための情報源として活用しているが、必ずしもすべての表示を理解しているわけではない。
栄養成分表示は理解しにくいと感じる消費者が多く、その理由は以下のとおり。
・ 表示項目が多い
・ 表示方法が複雑
・ 栄養素の名称や単位が分からない
・ 消費者は健康的な食品を選ぶために、以下の情報を求めている。
・ 1食当たりの栄養成分量
・ 1日の推奨摂取量に対する割合
・ 健康に良い・悪い成分の表示
・ 食品の健康効果に関する情報
1.2 栄養成分表示の分かりやすさ
消費者が栄養成分表示を分かりやすくするために、以下の工夫が必要と考えられる。
・ 1食当たりの栄養成分量を分かりやすく表示する
・ 1日の推奨摂取量に対する割合を棒グラフ等で表示する
・ 健康に良い・悪い成分を色分け等で分かりやすく表示する
・ 食品の健康効果に関する情報を簡潔に記載する
・ 表示方法を統一する
・ 栄養素の名称や単位を分かりやすく説明する
・ 専門用語の使用を控える
2. 日本版包装前面栄養表示の基本的な方向性の中間取りまとめについて
消費者庁は、検討会の議論を踏まえ、日本版FOPNL の基本的な方向性について中間的に取りまとめた。
2.1 表示項目
日本版FOPNL では、消費者が健康的な食品を選ぶために必要な以下の栄養素を重点的に表示する。
・ エネルギー
・ たんぱく質
・ 脂質
・ 炭水化物
・ ナトリウム
2.2 表示方法
日本版FOPNL では、以下の表示方法を検討する。
・ 1食当たりの栄養成分量を数字及び棒グラフ等で表示する
・ 1日の推奨摂取量に対する割合を円グラフ等で表示する
・ 健康に良い・悪い成分を色分け等で分かりやすく表示する
・ 食品の健康効果に関する情報を簡潔に記載する
2.3 検討課題
日本版FOPNL の導入にあたっては、以下の検討課題がある。
・ 消費者の理解度
・ 食品関連事業者の負担
・ 表示スペース
・ 国際的な整合性
3. 今後のスケジュール
次回検討会は、2024年4月に開催予定。
<一次情報>
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/review_meeting_008/036040.html
【議事次第】第3回分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_1.pdf
【資料1】消費者等を対象とするインタビュー調査結果について(2)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_03.pdf
【資料2】我が国における包装前面栄養表示の検討の方向性(案)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_04.pdf
【資料3】「分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会」報告書骨子(案)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_05.pdf
【参考資料1】「分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会」開催要領
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_06.pdf
【参考資料2】食品表示に関する消費者意向調査
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_07.pdf
【参考資料3】諸外国等における取組について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_08.pdf
【参考資料4】コーデックス委員会における包装前面栄養表示ガイドライン
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_09.pdf
【参考資料5】国内における食品関連事業者の自主的な取組について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_10.pdf
【参考資料6】消費者等を対象とするインタビュー調査結果について(1)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_11.pdf
【参考資料7】わが国における栄養政策の動向について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_12.pdf
【参考資料8】我が国における包装前面栄養表示の検討の方向性(案)【要旨】
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240311_13.pdf
【議事録】第3回分かりやすい栄養成分表示の取組に関する検討会
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms206_20240430_02.pdf