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破壊的イノベーションを持続的に追及する方法

個人ブログで書いた内容ではありますが、昼間に読んでもそんなに恥ずかしくなかったので会社ブログの方でも掲載頂くことになりました。
※タイトル含め、少々修正しています

3年ぐらい前、以前の所属先の部長と持続的イノベーションと破壊的イノベーションについて飲みながら話す機会があった際、部長から「俺は持続的な道の先に価値があると思ってるけどね」と言われました。

その時はまだまだ事業やビジネスへの解像度が荒いボクちゃん(今もあまり変わりませんが)でしたので、「そんなこと言ってたらうちの会社はいつまで経ってもイノベーションが起こせないのでは?(※)」と心の中で思っていましたが、最近ふとこの部長の言葉を思い出したのです。
※わたしの以前の所属先は大和総研ビジネス・イノベーションという会社名でして、イノベーションを起こすことがミッションであると社名で謳っていたわけです

有名な破壊的イノベーションの例にデジカメとカメラ付きケータイの話がありますね。画素数ばかり追いかけてたら、いつの間にかカメラ付ケータイにお株を奪われて生産台数が激減したという話。
最近になって思うのは、あれのキモはデジカメを作っている人たちが顧客の課題を見誤っていたことが原因なんだろうな、ということです。(もう何万回と言われていることかもしれませんが)

当時の彼らは「よりキレイな写真が撮れること」が顧客のニーズであり課題と考えて日々研究・開発を行っていたのだと推察されますが、結局顧客が求めているもののコアは「手軽に持ち歩けること」「友達に共有できること」だったわけです。
そうなると「普段持ち歩く家電」かつ「友人と繋がることができる」ケータイがその席を奪うのは時間の問題だったということですね。

さて、こんな形でカメラ付きケータイは破壊的イノベーションとみなされるわけですが、消費者たる我々は別に破壊的に価値観が変わっているわけではありません。

最初のうちは「デジカメとは別」と思いながらも、徐々にデジカメを手放していきました。そこには何も断絶があるわけではなく、ただただ「お手軽に持ち歩けること」と「友達に共有できること」を追求していただけです。

つまりカメラ付ケータイは我々からしたら「持続的な道」の延長線上にあるもので、これは課題にフォーカスすると見えてくる道なのではないかとふと思うようになりまして。そんな時に思い出したのが冒頭に紹介した「持続的な道の先に価値がある」という部長の言葉だったという訳です。

最近私はKASSAIという投げ銭サービスを立ち上げましたが、これはただ投げ銭が流行ってるから始めたサービスではなく、はたまた何かをディスラプトしようと考えているわけでも無く、「応援の気持ちを気持ちのまま終わらせたくない」というファンとしての課題感から始まったサービスです。その課題を解決するための手段の一つとして、直接ユーザーとなる企業様の現在感じている課題や時勢、事情、またエンドユーザーである我々の価値観といった様々な要素を勘案し、『投げ銭サービス』という形になりました。

将来的にはトークンエコノミーな世界がくることを想像してはいますが、今はまだその時ではなく、その世界が来た時により有利な場所にいることができるよう、現在の価値観における課題解決のためのビジネスをしている、という感覚でいます。

もちろん今の形が正解かどうかはわかりません。それが証明されるのは数年後の未来です。また課題のフォーカスが正しいか、正しいままでいられるかどうかも不明です。

ただ、個人的にはディスラプトや破壊的なものを考えるよりも、愚直に課題というものを追い求める方が、結果として大きいコトを成し遂げる近道になるのではないか、そういう意味で「持続的な道の先に価値がある」のではないかと考えています。

ということで、最近ニーズが高まっている投げ銭サービス『KASSAI』ですが、先月より一般受付も開始しております。興味があれば是非お問合せ下さい!(突然の宣伝)

新規事業に関して過去こんな記事も書いています。こちらも是非。