ポイズンドーター・ホーリーマザー
湊かなえさんの『ポイズンドーター・ホーリーマザー』。
母が苦手だった。
でもこの小説を読んで思った。
私は毒娘だったのかも、
と。
高校卒業し一人暮らしを初めてから、母を『毒親』と思い、その思いを強くしてきた。
でもそれは、自分の性格や憤り、迷いを母のせいにしなくては生きていけなかったのだ。
勿論、母に言われたりされたりして嫌だったことや、満たされなかった部分はある。
でもそれを肥大化させ被害的に考えて、全て母を悪者にしていた。
全ての毒親問題がそうだとは思わない。
でも、
でも、
自分の負の感情で「絶対に、そうだ!」という考えは一度立ち止まって、自分を疑う事も必要では無いだろうか。
そこまで私は不幸なのだろうか。
自分を自分が騙せば、この世界が生きやすく、都合がいいだけなのではないだろうか。
人のせいにした方が、自分の問題として見なくていい。
ひどい事件がある世界。
『毒親』は居る。
『毒親』という言葉が溢れている世の中、
『毒娘』だっている。