素敵な小品 エストレリータ
つれづれ音楽雑感 第22回
以前の私は大作主義でした。
せっかく聞くならと・・・
たぶん交響曲はキャリアを築き上げた作曲家が万を期して取り組むから
はずれは絶対にないはず
との、せっかちな権威主義的考え
中途難聴になり、
音楽を聴くことはあきらめた後で
Bluetoothストリーミング補聴器と出会った。
これまでは縁のなかった小品曲を聴きだした。
そのなかでも、出会えて一番幸せだった曲
ポンセ作曲 小さな星(エストレリータ Estrellita )
NHKのクラシック音楽番組で
加羽沢美濃さんのピアノと宮田大さんのチェロ演奏に
ゲストのマキタスポーツさんが
涙ぐんでコメントしているのが印象的でした。
こんなイメージかな
ある夢破れ、旅に疲れた年老いた男が
街はずれの荒野で星を見上げていた
なんて美しい星だろう、と男はしばらく眺めていた
ああ、気が付かなかったけど
いつも変わらず星は輝いていたんだな
気が付いた小さな幸せ
誰の心でも捉えてしまう
真実の音楽の美が確かにある。
格式の高いクラシック音楽のイメージとは一味違うものを感じるはず
コンサートのアンコールなどで演奏されるらしく
聴衆に喝采を浴びて一安心した演奏家が
心の底からリラックスして
この美しい音楽を聴衆と共有するのだ。
大変よく知られてはいますが、
もし聴いたことがない方には是非おすすめです。
始めて聴いた時の演奏が宮田さんでした。何度聞いても素敵です。