苦節500万年
つれづれ人類進化考 第5回
苦節500万年
ヒトに至る系統がチンパンジーと分岐してから
脳が増大し始めるまでには、相当な歳月を要した。
LCA(最終共通祖先)との分岐
草食獣へ進化し始めたゴリラの系統と900万年前に分岐。
700万年前にチンパンジーの系統と分岐。
直立二足歩行への道を選択したけど、
すぐに優勢だった訳ではない。
いや、むしろ劣勢だったのかも。
共通祖先(LCA)は直立二足歩行の前適用を遂げていたと思われるが
ゴリラとチンパンジーは放棄してそれぞれ最適な進化へ、
結局のところ、ヒトに至る系統は森には残れなかった。
生き残るために、地虫、昆虫、塊茎など
なんでも食べた。
脳が大きくならなかったのは、必要ギリギリの栄養しか摂取できなかったからに違いない。
ただ一点、自由になった手で道具使用は上手くなった。
ゴリラやチンパンジーのように、手を木登り用に特殊化しなかったので器用だった。
でも、知能は類人猿と大差なかったかもしれない。
チンパンジーの高い潜在能力と限界
チンパンジーにも文化はある。
石や棒切れを道具として利用する。
潜在的な知能は高く、飼育下では発揮される。
飼育下のチンパンジーは約600単語を学習できる個体もいるらしい。
チンパンジーの知能はヒトの4歳くらいあるらしい。
ただ、人間の赤ちゃんは別格の超社会性を見せるけど。
チンパンジーは欲しい物の要求にしか、学習した単語を使わない。
人間の赤ちゃんは、他人との世界の共有に喜びを見出す。
チンパンジーにも天才個体が存在する。
飼育下のチンパンジーには仮説形成推論などができる個体がいる。
(人間の言語習得に必要な推論)
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恐らく、石器や道具使用方法とかで、単発的な発見はあったはず。
チンパンジーでも子供やメスは道具使用をはじめ、好奇心旺盛で学習意欲が高いらしい。
でも、教えることがない。見て真似るだけ。
ヒトに至る系統では
直立二足歩行、ペアボンディング、テストステロン値減少に伴う協力や協調性の高まり、自由になった手の巧緻性が高まるにつれ、石器や道具使用が上手になった。
石器や道具使用に関する発見を、教え合い共有することで、文化が累積的に発展し、ホモ属での飛躍につながる芽が膨らみ続けていたのであろう。
さらなる試練
約258万年前(更新世)、さらなる試練がヒトに降りかかった。
氷河期(現在も)の到来でアフリカの乾燥化がさらに進んだ。
ヒトの脳の増大は肉食の開始と関連するとみられている。
アウストラロピテクス属の頃から、石器使用が上手くなり肉食傾向を高めたとみられている。
最初から狩りが出来るわけもなく、
動物の死体、腐肉あさりから始まった。
きわめて脆弱な直立二足歩行、
しかし、体毛を失い汗をかけるように進化したため、
肉食動物の苦手な炎天の日中にも活動できた。
やがて火の使用も、さらに安全に効率的な栄養摂取が可能となり、さらに脳が増大した。
ホモ属に至って、好循環的にヒトらしい脳や身体、心、知性、文化の進化が開始されたと考えられている。
ホモエレクトス(原人)の段階では首から下は、ほぼ現在のヒトに近い。
ここに至り、他の類人猿と比較しても優勢な立場になり、次第に狩猟も開始され、後の時代には、食物連鎖の頂点に立つのである。
以上です。ご覧いただきありがとうございました。
挿絵作成には Bing Image Creatorを使用しました
(現時点では、私の能力不足もあり、思い通りに指示できませんので、挿絵のおかしな点はご了承ください)
最後に
私はただの人類学ファンです。
きちんとした科学教育も身に着けておりませんので
独断と偏見に満ちた無責任な論考です。
自分のブログ作成スキルを磨く練習目的で作成しております。
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