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個人間カーシェアの《エニカ》が終了するらしいけど、あのビジネスモデルって合法だったの?

個人間カーシェアの《エニカ》が2024年12月末にてサービスを終了する旨の報道が出た。実は私は数年前の一時期、エニカを利用していたので本件について少し語りたいと思います。

エニカとは何ぞや?エニカとは個人間《カーシェアリング》の媒介プラットフォームなのだが、いわゆる会社法人が運営しているレンタカーの短時間版であるカーシェアとは、全く異なるサービスです。個人の所有する車を貸し借りするサービスなので、乗る事が出来る車は普通のレンタカーやカーシェアによくあるヤリスとかデミオでは無く、いかにも個人が趣味で乗っているスポーツカーやSUV、はたまた10年以上前の何の変哲もないさえない中古車風(失礼)等、色々とあったのを思い出します。

実は、レンタカー事業と言うのは、れっきとした許認可事業なので、個人が個人から対価を得て反復継続的に車貸出業を行うのはまずいんじゃない?と感じもしたのですが、エニカの運営会社はその辺りを上手くやっていたと思います。

その《上手く》というのは気になった方は各々お調べ頂きたいのですが、どうも建付けとしては貸し出す、借り出す時に、その期間だけ《共同所有》という体裁にして『共同所有で使用する方も持ち主なのだからレンタカー要件は充たさず』というロジック(逃げ口上?)を主張されていた様な記憶があります。

中々、上手くやるな、と感じたのは前述の通りなのですが、監督官庁が本気を出して規制をかけたら、ひとたまりも無い、危なっかしいビジネスモデルだとも感じていました。今回のサービス終了の主な理由としては、運営会社が想定しているビジネス規模に遠く及ばなかった、という事がプレスには書かれていました。

それはそれで事実なのだろうなとも感じたのですが、恐らく本当の理由はお上に目を付けられて《ビジネスモデルお取り潰し》と相成ったのかなと想像しています。ビジネスモデルとしては、趣味的には面白いサービスでしたが、ロジックの足元としては、少々、心許なく、また大して媒介規模も上がらない、要するにマッチング数が少なく手数料も稼げないのでは、そりゃビジネスにはならない訳です。

趣味的に面白いと思う理由は、扱う車種が多岐にわたっていて、アプリを眺めるだけでも面白かったというのがあります。記憶に残るのは、このような車です。

 ①中古の高級車を個人で一生懸命ドレスアップした、シャコタンVIPカー
 ②所有すると故障が怖い、10年程前のイタリア車やフランス車
 ③軽自動車では無い、スズキの普通車(激レア車)
 ④何年前の走り屋?ドリフト車の様な車

もちろん、普通のセレナやハリアー、フリードなどもあったのですが、上記の様な個性的な車種や個体もあって、結構、盛り上がっていると感じました。

ちなみに、私は3年程前の1年間くらいがアクティブユーザーで、借りた経験は無く、貸出専門でした。車種はトヨタのラッシュという小型のSUVで、中古で購入した時には、既に10年10万キロくらいになっており、乗出価格40万円程の激安価格だった記憶があります。

1度の貸出料金は4,000円程度で、結構人気がありました。冬の間、金欠な大学生や若手のサラリーマンのスノボの足として活躍しました。実は、冬の時期にスタッドレス+四駆のSUVは、正規のレンタカー屋やカーシェアでは高額になるのです。そこで、私の車を格安でグループでシェアして、スノボの足として、お得にご利用いただきました。

実は、もし運営終了にならなければ、電気自動車の貸し出しも面白いかな?と思案していたところでした。電気自動車に触れて、運転してもらう。あと充電認証カードもセットで貸し出して、充電体験をしてもらって、感想のフィードバックを頂く、という事も考えていたのです。

しかし、運営終了ということで、実験が出来ずじまいとなってしまい、少し、寂しいような気持ちがしています。

マンションeコネクト株式会社


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