見出し画像

分譲マンション管理組合で《個人賠償責任保険特約》の地獄と地獄①

私が分譲マンション管理業界に入って早20年。管理組合が抱える様々な問題に対峙し、解決してきました。管理組合のファイナンスの改善はずっと昔から言われ続けているテーマの代表です。管理組合は非営利団体故、収益を増やして帳尻を合わす事は基本的に難しく、ファイナンスの改善は基本的に支出を減らす方向で検討する事になります。

管理組合は《火災保険》に加入しています。そうでないといざという時の火事に備えられないから、保険に入っておくのです。その火災保険の契約は多層構造になっており、数点の特約を付与する事により保険契約が完成します。ここ最近で一番手を加えるニーズがあるのが《個人賠償責任保険》特約部分です。

個人賠償責任保険と言うのは、マンション保険に限らず、個人的な火災保険や自動車保険などにも付帯するパターンがあります。「個人」と名称に入っている特約部分が故に基本的にとある個人が第三者に賠償する様な事故等があった時に備える保険です。人が日常生活を過ごしていて、他人に迷惑をかけ、賠償(弁償)する様なシチュエーションというのは、ある程度限定されます。ちなみに、これだけを担保範囲としている保険商品も有ります。

該当する場合としてすぐに思い浮かぶのは、自動車に乗っている時に他の車や人、物体に被害を及ぼした場合です。これもある種の個人賠償的な状況ですが、これに備えるのは《個人賠償責任保険》では無く、自動車保険です。

あとは自転車にのっている時に他人をケガさせたりするシチュエーションです。これも個人賠償責任保険の利用シチュエーションというよりも、自転車保険の出番です。個人が他人の体や財物に被害を及ぼすシチュエーションのうち、乗り物に乗っている時に関しては、その乗り物用の保険で賄うことになります。逆に言うと《個人賠償責任保険》では乗り物の運転、操作時は保険金は出ないという条件が多かったりするのです。

つづきはこちら

マンションeコネクト株式会社

いいなと思ったら応援しよう!