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海外勤務での英語力向上は立場によっても異なる@外資系企業バンコク勤務
今年に入って1月の中下旬頃、だったかもしれませんが、「そういえばなんだか若干英語力が向上したような気がするな?」と思うようになりました。勿論、まだまだ英語力を向上させたい状況ではあるものの、口が回らない、とかスピード感についていけない・とっさに言いたい事が言えないという事が減ってきたように感じています。
仕事が完全英語環境になって1年弱で感じた良い変化ですが、少し振り返ってみたいと思います。
タイ赴任前の状況
外資系企業で10年以上勤務し、シンガポールでの海外勤務経験もあったのですが、日本勤務において英語を話す機会は圧倒的に減っていたので(多くて週に数回程度?)スピーキング力はだいぶ鈍っていたと思います。Webinarなども含め、聞く機会はもう少し多かったのですが。そんなわけでもしあのまま日本にいたとしても、上のポジションに上がる事を目指すためには英語力は改善したい、と思っていましたので、英語力・コミュニケーションの向上は海外勤務で得たい成果の一つでした。
昨年の半ば頃は、頭に口がついてこない事があった
英語の仕事環境には慣れてきて、英語で仕事をする事が「自然」である状況にはなっていたものの、逆に頭は英語になっているのに口がついてこないとか、文章をうまく構成できなくて詰まってしまうとか、フラストレーションが結構ありました。
もう少し英語の勉強をしようかとも思ったりもしたのですが、仕事に支障が出るほどではないため、いまいちモチベーションが上がりきらず、中途半端な時期でした。
昨年の仕事と今年との変化
元々、私の海外滞在予定が3年ほどであるため、今年に入って急に「そうか、あと2年で後任を育成しなければならないのか」と実感し始めました。
昨年の半ば頃までは、自分が仕事の理解をして回していく事が最優先、その後、昨年の終わり頃は経理マネージャーが入社するまで耐える、その後は一緒に決算を締める事が最優先課題だったので、結構目の前の事で精いっぱいでした。
そんなわけで、自分の後任の育成やチームの底上げが最重要課題であり、そのためにはチームメンバーとの対話が非常に重要になってきます。
その他の業務でも、最近は打合せで色々な人と様々な話をする機会がより増えている気がします。その中で、フラストレーションが減って来てある程度自然に話せている気がしてきました。
Output力自体はさほど変わっていないのかもしれない
英語力向上のためには(日本語でのスピーチなどもそうですが)、録音してみて自分で聞いてみる、という事は有効だと言われていますし、自分でもそう思います。試しに、数か月前に録音したものと今のものを比べてみたところ、意外とあまり大差ない・・・?ようです。
というわけで、どちらかというと気持ちの問題、なのかもしれませんが、より幅広いトピックで人との会話を展開できるようになった気がしますし、実際の会話の中で言葉につまる事が減ってはいると思うので、英語での思考力が改善されているのかもしれません。
非管理職のSingapore時代と今では人との会話量・質が圧倒的に異なる
さて、これが今回のタイトルにも書いたポイントなのですが、以前シンガポールで数年仕事をした際にはまだ管理職ではなかったので、自分自身が作業をしなくてはいけない仕事が多かったですし、Stakeholderの数も全く異なるため、今の方が圧倒的に人と英語を話している時間が多いです。またStakeholderにもよりシニアな人が増えるため、会話内容も勿論高度になりますし、幅も広くなります。まさに実践(実戦!?)の場、のレベルが異なるのです。さすがに連戦を続けていると上達する!?という事でしょうか。
英語での言語化能力をどう高めるのか
これは目下の課題ではあるのですが、最終的にはPracticeを積み重ねるしかないのでしょう。
最近、日本で「言語化」が流行っている?ようですが、海外・英語ではより重要だと思います。特に、話をするのが仕事の大部分になってきてしまうと、言語化能力+英語力によって仕事の質が変わってきてしまうからです。
チームメンバーに対しては、特にタイはトップダウンカルチャーが強いらしく、ただ指示をすると「指示された事をやる」になりがちなので、背景・期待をしっかり説明したり、これを行う事で何を得て欲しいのか、などをきちんと伝える事が人材育成のためには重要なようです。これは、OutputのGap解消にも勿論役立ちます。
また、自分のPeerやよりシニアなStakeholderとも、特に人材育成の話など少し抽象的な話をする事も多くなってきました。お互いの理解・認識に大きなGapがないようにするためにも、自分の考えは事前に多少整理して対話に臨み、積み重ねを通じて経験・スキル・自信を積んでいければと思っています。