【Tree of Savior M】ちょい測報(2024年4月 命中・貫通・クリティカル)
オンラインRPG「Tree of Savior M」の攻略記事です。レベル120環境での「命中」、「貫通」、「クリティカル」のダメージを測定してみました。「ちょっとした測定のご報告」という意味で「ちょい測報」です(*´ω`)
「命中」、「貫通」、「クリティカル」の詳細については、2024年2月に投稿させていただいた記事、
などを参照して下さい。
簡単に言えば、このゲームには一般的なRPGにおける「クリティカルヒット」や「会心の一撃」に相当するものとして「命中(CleanHit)」、「貫通(Pierce)」、「クリティカル(Critical)」の3種類があるのです。それらの値を測定してみました、ということです。
このゲームではそれらの仕様が 無駄に 複雑だったり説明不足だったりするので、プレイヤーとしては結局最終結果として画面に表示される数値を実測し、それを元に攻略の方針を立てる必要があったりするのです(-_-;) まあ私のように測定・考察が好きな人間にとっては必ずしも悪いことではないのですが♪
と言っても、それらの数値情報をもとに綿密な攻略方針を立てなければゲームが進まないなどということもないのでご安心ください。最近見つけた言葉で「俺たちは雰囲気でTOSをやっている」という言葉があるのですが、それでもOKだと思います。私は個人的にはそういうのも好きです♪
ただ、数値面を少し詳しく調べてみることも、それ自体面白いことです。私以外にもそう感じる方々はいらっしゃると思います。なので、今回調べた数値データも共有させていただきたいと思い、本記事の執筆に至った次第です。まあ、現在までに私が投稿させていただいている記事もほとんどがそういう性格のものですね🌷
「レベル120環境」と書きましたが、具体的にはレベル120がレベルキャップだったときの最終フィールドやダンジョン、という意味です。相手モンスターのレベルが110前後です。
つい先日レベル130へのキャップ解放が行われ、レベル120前後のモンスター達が登場しましたが、そちらも少し測ってみたところ、傾向はほぼ同じでした。なので本記事でまとめた「レベル120環境」のデータも十分参考になると思います。
あるいは皆さんがご自身で調査する際に、この記事がご参考になれば幸いです。
本記事の構成は次のようになります。
まず、「1.いきなりまとめ」で、結論と言いますか今回の測定のまとめをいきなり書いてしまいます。「細かい数字の話はいい。40秒で支度しなきゃいけないから結果だけ教えてくれ」という、飛空艇に乗り込む寸前の方などはそこだけ読めば大丈夫です♪
次に「2.データの説明」で、測定した数値や、それを元に行ったちょっとした計算を示し、説明します。
主内容はそれで終わりなのですが、最後にオマケ(?)として、「3.命中と貫通の優先順位について」で、命中と貫通の優先順位についての考察を書きました。
お忙しい方は、太字のところを目で追っていくだけでも大体の内容は分かるように書いてみました。そうしていって、気になるところがあったらその前後の文章も読んでみる、というのでも良いかと思います。
本記事がご参考になれば幸いです。
1.いきなりまとめ
さて、いきなり結論といいますか今回の測定のまとめを書いてしまうと、次のようになります。対象モンスターは先述した「レベル120環境」におけるモンスターで、装備は特に傑出したところのない、いわゆる「ユニクロ装備」です。
「命中」(CleanHit)発生時のダメージは以前(レベル110環境)と同様に、普通のダメージの平均値の約1.25倍くらいになるようです。
「貫通」発生時の「敵の防御力を20%無視する」の実質的効果は、「ダメージを約1.2倍くらいにする」のようです。今回調べた範囲ではほぼ一律そうなっていました。
「クリティカル」発生時のダメージは、「普段のダメージを何倍にするか」で見るのが便利だと思うのですが、lv120環境では結構振れ幅が大きいです。でも大体、普段のダメージの1.6倍~1.8倍くらいと見ていいのではないかと思います。ただしギルド亀裂のフランブルは例外的に約3倍(!)になります。
主な結果は以上です。でも、ちょっとした(?)オマケとして、
4.「ディスナイコットンローブ」の「命中・貫通発生時ダメージ9%アップ」
は、実際には約16%アップしている(!)
という知見も得られました・・・!
バグなのか、それともゲーム内で詳しく説明されていない何らかの複雑な仕様の絡み合いの結果そうなっているのか、は分かりません💧
今回調べたレベル120環境のモンスターで、貫通発生時の効果がすべて「約1.2倍」というほぼ同じ値だったということは、それらのモンスター達の防御力がほとんど同じということを示唆しています。少なくとも「貫通」についてのゲーム内説明文を素直に信じるならそうなります。これは以前にレベル100環境や110環境でも得られた傾向でした。
つまり、実装時期が近いモンスター同士は防御力もほとんど同じらしい、ということです。
クリティカル発生時のダメージが「普段のダメージの約1.6~1.8倍」となっていますが、レベル100環境や110環境のときは「約1.2倍」でした(上記記事参照)。それより増えていますね。なので、クリティカルの相対的な重要性が上がっています。
でもその一方、防具の「ディスナイシリーズ」の中には上記のように「命中・貫通発生時ダメージを実質約16%アップする」というものがあります。なので命中・貫通も必ずしも軽視できないですね!
状況により適宜判断すれば良いかと思います。色々と試行錯誤のし甲斐がありそうですね(*´ω`)
2.データの説明
さて、今回の「ちょい測」で得られた各種データについて説明します。
測定時期は2024年4月20日前後、対象は「レベル120環境」のモンスター4体と、「レベル110環境」のモンスター1体としました。
具体的には、まず「レベル120環境」のモンスターが「ギルド亀裂」というコンテンツに登場するボスモンスター「ブランブル」(レベル120)、「修道女院 第8段階」のボスモンスター「侵略者スローンウィーバー」(レベル105)、「銀の寺院 第9段階」のボスモンスター「シルバーアンノッカー」(レベル110)、「テヴリン鍾乳洞第一区域」の一般モンスター「ラクーン」(レベル111)の4体です。
そして「レベル110環境」のモンスターが、「祭壇路」にいる一般モンスター「追撃者レッドインフロホルダーアーチャー」(レベル100)です。
レベル110環境環境のモンスターを1体加えたのは、前回の測定との比較と参考のためです。
いずれのモンスターも、主な選出理由は「データがすぐとれるから」です。それに尽きます(笑)。
測定はレベル120のクレリックキャラクターで行い、測定の邪魔になる特性(一種のパッシブスキル)や特殊な装備、クポル等はできるだけ外しました。
装備はいわゆる「ユニクロ装備」です。普通にプレイしていれば特に頑張らなくても大体揃うような一般的装備です。
本当はもっと頑張った装備(いわゆる「廃人装備」🌸)でのデータも取れたら楽しいのですが、多分多くのプレイヤーの方と同様、私もゲームに傾注できる時間と円があまり潤沢でないので、そういう装備を揃えられていないのです(-_-;) そういう装備を持っている方が観測したデータもどこかで見れたら嬉しいですね✨
さて、それらの準備の上で、あとはひたすら通常攻撃をしたり、ひたすら1つのスキルだけを撃ち続けて、「命中」(CleanHit)と「クリティカル命中」の数値を記録しました。「クリティカル命中」とここで呼んだのは、「命中とクリティカルが同時に発生したもの」のことです。ゲーム画面では、黄色い数字のダメージの上に「CleanHit」という緑色の文字が添えられたものとして出てきます。ちなみにただの「命中」は白い数字のダメージに「CleanHit」が添えられたものです。
これらの数値を記録対象に選んだのは、それらが変動せず、常に一定の値で出てくるからです。そのため、短時間で測定が終わるのです🌸
それ以外のダメージだと、出るごとに値がばらついてきます。その中で最小値・最大値・平均値を求めなければなりません。それは結構時間もかかるし疲れます💧
このゲームは「命中」の存在のおかげで結構短時間でダメージ測定ができるのでありがたいです🌸
「『貫通』は観測しなくていいの?」と思われるかもしれませんが、大丈夫です。「貫通」の効果は、「貫通状態での命中」の値を「非貫通状態での命中」の値で割ることで推定できます。
「貫通状態」とここで呼んだのは、「貫通」発生後3秒間の、「相手の防御力を20%無視する」という状態のことです。一種のバフ効果ですね。この効果は「命中」にも適用されます。つまり、この効果時間中に「命中」が発生すると、その「命中」は普段の「命中」よりもダメージが高くなるのです。したがって、そのときの「命中」のダメージ値をそうでないときの「命中」のダメージ値で割れば、「貫通状態というのは結局ダメージを何倍することに当たるのか」が分かるというわけです。
もちろん、「相手の防御力を20%無視する」を直接計算できればそれに越したことはありません。でもこのゲームでは、他の多くのRPGと同様、「攻撃力」と「防御力」が具体的にどんな計算式によって最終的な与ダメージに関与しているのか、その計算式が秘匿されているのです。なので私たち一般プレイヤーはその計算ができません(-_-;) そこで次善策として、実際に「相手の防御力を20%無視する」とダメージがどれだけ上がるのかを複数のモンスター相手に実測し、その結果〇倍になった、というのを、「実質的効果」として参考にしよう、ということです。
幸い、このゲームではレベル帯が一緒ならモンスター間での防御力の差は顕著ではないようです。2,3種類のモンスターで測定した貫通効果をそのまま一般化してもそれほど大きな間違いにはならないようです。
・・・ええ、なりませんとも。ええ。
詳細は冒頭に紹介した記事「命中・貫通・クリティカルの計算」を参照して下さい🌟
それでは各結果です。
2-1.ブランブル(lv120、ギルド亀裂)
まず「ギルド亀裂」の「ブランブル」を攻撃したときのダメージです。観測したダメージ数値と、そこから得られた二次的データを示した表が以下になります。ちょっと字がちっちゃいですが、クリック(タップ)すると拡大されるはずです。
「素データ」が実際に観測した数字、「二次データ」はそれをもとに計算した数値です。素データはいずれも「命中」(CleanHit)のダメージです。「貫通時」とは、貫通発生後3秒間の、「相手の防御力を20%無視する」状態で出たダメージです。「非貫通時」はそうでないときのダメージです。
各表の上に書いてある「攻撃力32062-40077、「クリティカルダメージ」4642・・・」等々というのは、測定したときのステータスの抜粋です。ステータス画面には30個前後(!)もの色々な数値が示されていますが、それらのうち、今回の測定結果に関係しそうなものだけをここに抜粋して示しました。
表が2枚ありますが、上側の表は「弱点属性」で攻撃したとき、下側の表は「非弱点属性」で攻撃したときのデータです。具体的には、ブランブルは「地属性」のモンスターであり、「火属性」が弱点、すなわち「火属性」の武器で攻撃するとダメージが増倍されるので、「火属性」で攻撃したときのデータが上側の表、それ以外の属性で攻撃したときのデータが下側の表です。
弱点属性で攻撃したときのダメージは、ゲーム内説明によると1.5倍です。しかしここでは約1.6148倍になっています。通常攻撃で4126/2555=1.6148倍、スマイトで31940/19779=1.6148倍です。この後見ていくように、他のモンスターでも大体1.5倍前後ではありますが、やはりここと同様にそこからのブレがあります。理由はよく分かりませんが、ゲーム内で詳しく説明されていない何らかの要因によって「1.5倍」からのブレが多少あるようです。
さて、「二次データ」のほうを見てみましょう。
まずは「貫通効果」を見てみましょう。貫通時のダメージを非貫通時のダメージで割ったものです。見ると、弱点属性時でも非弱点属性時でも約1.21倍になっています。ブランブルの防御力がいくつなのかは分かりませんが、その防御力を「20%無視」すると、ダメージは約1.21倍になるようです。
実はこれ、この後見ていくように、レベル120環境の他のモンスター達でもほぼ同じです。みんな防御力はあまり変わらないということですかね?
次に「クリ差分」と「クリ倍率」を見てみましょう。「クリ差分」はクリティカル発生時のダメージとそうでないときのダメージとの差、「クリ倍率」はそれらの比です。後者はつまり何倍になったかということです。
まず「クリ差分」は、通常攻撃では貫通時でも非貫通時でも見事に同じ値になっています。つまり、ゲーム内の説明通り、「クリティカル」というのは普段のダメージに一定量のダメージを追加するものである、ということが分かります。
ただ、その時の追加ダメージはステータス画面上の「クリティカルダメージ」と同じではない、ということも分かります。表の上に示したように、ステータス画面上のクリティカルダメージは4642なのですが、非弱点属性で通常攻撃したときに加算されるダメージは6179になっていますね。4642よりも約1.33倍多くなっています。理由は不明です。
ちなみにこの後2-4節で見るように、一般モンスターの「ラクーン」では見事に4642でした。
また、弱点属性で攻撃するとクリティカル発生時の追加ダメージも増倍されることが分かります。通常攻撃のときの追加ダメージは9344/6179=1.5122倍、スマイトのときのそれ72325/47822=1.5124倍になっています。でも普段のダメージが弱点属性で約1.61倍になっていたのに対し、こちらは約1.51倍となっています。理由は不明です。まあ、そういうもののようです🌷
さて、いずれにせよ、クリティカルの仕様はゲーム内説明どおり「普段のダメージに一定量のダメージが追加される」というもののようですから、「普段のダメージの何倍になるか」の値である「クリ倍率」は、クリティカルの効果を精確に見ようとする場合には不適格ということになりますね。
でも、色々なシミュレーション計算をする上では、クリ倍率のほうが使いやすいのです。そちらも見てみましょう。
見ると、ブランブルが相手の場合、クリ倍率は「約3倍」(!)となっています。
実はこの「約3倍」という数字、他のモンスターと比べると飛び抜けて大きい数字です。もっとはっきり言うと、異常な数字です。
理由は分かりません。多分、このボスモンスターが登場する「ギルド亀裂」というコンテンツの特殊性に由来しているのかな?とも思うのですが、よく分かりません。・・・もしくはただのバグ?
次に、「スキル効果」を見てみましょう。「そのスキルのダメージは通常攻撃ダメージの何倍になるのか」、を示したものです。ここではスキル「スマイト」の効果を測定してみました。
見ると、弱点属性時でも非弱点属性時でも、また普段のダメージでもクリティカル時のダメージでも、常に「約7.74倍」となっています。
つまり、スキル攻撃はとにかく単純に通常攻撃のダメージを一定数倍するもの、と見てよさそう、ということです。ボス戦でのスマイトなら、弱点属性だろうが非弱点属性だろうが、またクリティカルだろうがクリティカルでなかろうが関係なく、とにかく通常攻撃時の時のそれらのダメージを約7.74倍にする、ということです。シンプルで嬉しいですね♪
また、その倍率の計算も、ゲーム内説明に沿った素直な計算で良いらしいということが分かります。
例として、今回実測されたスマイトの「7.74」という倍率の成り立ちを見てみましょう。まずスマイト本体の効果は、「攻撃力344%のダメージを与える」というものですが、「ボスモンスターに対してはダメージが25%増える」という特殊仕様があります。そこへ、「特性」(そのスキル専属のパッシブスキル)によってさらに「ダメージが50%アップする」および「相手の防御力を25%無視する」というプラス効果がつきます。
「攻撃力344%のダメージ」というのはどうやら「通常攻撃の344%のダメージ」という意味のようです。文面からはそのようには読めませんが、実際に色々測定してみるとそうなっているみたいなのです。詳細は私が以前投稿した記事「スキルダメージと持続ダメージについて」を参照して下さい。
さて、これらの数値を使って計算してみましょう。ただし今回の測定では、不用意に誤差要因を増やさない目的で「防御力無視」の特性はOFFにしました。また今回の観測をした時の私の装備品には、「スキルダメージアップ」の特殊効果が合計で「20%アップ」ぶん付いていました。
なので、今回の測定時におけるスマイトのダメージ倍率は、
$$
3.44\times1.25\times1.5\times1.2=7.74
$$
倍、と算出されます。観測された倍率とほぼぴったりですね✨
最後に、「ディスナイコットンローブ」の効果について見てみましょう。ディスナイコットンローブは上半身に装備できる防具で、特殊効果として「命中または貫通発生時ダメージ+8~9%」というものを持っています。「+8%」か「+9%」かは入手時にランダムに決まります。私はたまたま「+9%」のものを持っていたので、それを装備した場合のダメージも観測してみました。その結果が以下です。
重要な点は次の2点です。
まず、当然かもしれませんがクリティカル発生時の追加ダメージは変化しません。各種「クリ差分」を見てみると、ディスナイコットンローブでなく別の上半身防具を装備していた時(本節最初に示した表)とまったく同じです。
次に、「ディスナイ効果」を見てみます。これはディスナイコットンローブを装備したときの各種命中ダメージを、そうでないときの各種命中ダメージ(本節最初の表に示されているダメージ)で割ったものです。見ると、「命中発生時1.09倍」であるはずの効果は、実際には「約1.167倍」になっています(!)。
理由はまったく分かりません \( ̄▽ ̄)/
とにかくそうなっています。そしてそれは、今回調べた他の全てのモンスターでもほぼ同じになりました。
以上が「ブランブル」について得られたデータの説明です。例によって思わぬ長文(?)になってしまいました(-_-;)
でもそれは用語の説明とかがあったからです。もうそれは済んだわけですから、残りのモンスターについては手短にパッパッと列挙していけるはずです!飛空艇に乗り込む寸前の方もご安心ください!(40秒では読めないでしょうが;)
2-2.侵略者スローンウィーバー(lv105、修道女院 第8段階)
さて、次は「修道女院 第8段階」に登場するボスモンスター「侵略者スローンウィーバー」(lv105)についてです。レベルは「105」ですが、登場時期や強さは「レベル120環境」相当のものです。
表の見方は前節の「ブランブル」のときと同じです。そして、表れている傾向も同じです。ただ、各種倍率の数字とかはちょっと違っていたりします。
まず、弱点属性で攻撃したときのダメージを見てみましょう。非弱点属性で攻撃したときのダメージの約1.27倍になっています。ゲーム内説明だと「1.5倍」になるはずで、実際他のモンスターでは大体そうなのですが、ここでは約1.27倍です。つまり、弱点属性で攻撃したときのダメージが、例外的に1.5倍前後ではなく1.27倍となっています。理由は不明です。
他方、貫通効果はブランブルと同様に約1.2倍です。実際、この「約1.2」という数字は今回調べた他の120環境のモンスターでもほぼ一律でした。
クリティカル発生時の追加ダメージは、非弱点属性時で2913、弱点属性時で4194となっています。ブランブルのときはステータス画面の「クリティカルダメージ」よりも大きく、約1.33倍でしたが、こちらでは逆に小さくなり、約0.63倍となっています。これは今回調べたもう一体のボスでも同様です。これまた理由は不明です。
前節と同様に「クリティカル倍率」をあえて計算すると、約1.6~1.7倍となってます。前節のブランブルの時は「約3倍」でしたが、それは異常な数値です。こちらのほうが、「レベル120環境」ではより典型的な数値です。
スキル「スマイト」のダメージは、通常攻撃のダメージの約7.74~7.869倍になりました。前節とほぼ同じですね。
弱点属性武器で攻撃したときの値が「7.869倍」で、ちょっと多くなっているのが不思議ですが、まあ大した差ではないですし、気にしないでおきましょう(ノ≧ڡ≦)
次に、ディスナイコットンローブの効果についてです。それを装備して「命中もしくは貫通発生時、ダメージ+9%」の特殊効果がついた場合です。
前節と同様にここでも、「命中発生時ダメージ+9%」の効果は、実際には「+16%」になっていました🌟
2-3.シルバーアンノッカー(lv110、銀の寺院 第9段階)
次は「銀の寺院 第9段階」に登場するボスモンスター「シルバーアンノッカー」(lv110)でのデータです。レベルは「110」ですが、登場時期や強さは「レベル120環境」相当のものです。
傾向はやはりこれまでと同じです。
弱点属性で攻撃したときのダメージは、非弱点属性で攻撃したときの約1.47倍になっています。ゲーム内説明の「1.5倍」に近い数値ですね♪
前節の「スローンウィーバー」では何故か「1.27倍」でしたが、ここではちゃんと「1.5倍」に近い数値になっています。
そして、この後見ていくように、他のモンスターでもやっぱり「1.5倍」に近い数値になります。やはりそれが典型的なようです。前節の「スローンウィーバー」がちょっと異常だっただけです。
理由は分かりませんが(*ノ>ᴗ<)
貫通発生時のダメージ、つまり「相手の防御力を20%無視する」状態のときのダメージは、ここでも約1.2倍となっています。
クリティカル発生時の追加ダメージは、ステータス画面の「4642」の約0.43倍の「1990」になっています。2-1節のブランブル相手のときは約1.33倍の「6179」でしたが、2-2節のスローンウィーバー相手のときは「約0.63倍」の「2913」でした。どちらというと後者に近い数値となっていますね。理由は例によってよく分かりません \(*´▽`*)/
ここでも、これまでと同様に「クリティカル倍率」を計算してみると、「約1.5倍」となります。やはりスローンウィーバーのほうに近いですね。
非弱点属性時のスキルダメージを見るにあたっては、今回は「スマイト」だけでなく「切開」も見てみました。理由は、弱点属性でないスキルで見たかったからです。
実は最初何も考えずに「スマイト」でやっていたのですが、「スマイト」にはスキル自体に「神聖属性」がついていて、もうその時点でシルバーアンノッカーに対する弱点属性のスキルダメージになってしまうのでした💧
このゲームでは、武器についている属性かスキルについている属性かどちらか一方でも相手にとっての弱点属性になっていれば、「相手の弱点属性をついた」という判定になり、ダメージが約1.5倍される仕様になっているのです。
「非弱点属性時」のスマイトの倍率が約11.6倍という数値になっているのはそのためです。スマイト自体が7.74という倍率をもっているところへ、それがさらに弱点属性効果で1.5倍されて11.6になっているのです。
さて「切開」の「スキル効果」を見てみると、「約5.274倍」となっています。詳細は省きますが、これもまさに「切開」のゲーム内説明文に素直に従って予測した倍率そのものです。数式ひとつで示すならば、
$$
2.93\times1.5\times1.2=5.274,
$$
です。装備品の特殊効果で「スキルダメージ20%アップ」がかかっている点に注意してください。
最後に、ディスナイコットンローブを装備した場合についてです。つまり「命中または貫通発生時ダメージ+9%」の特殊効果を付けた場合についてです。
これまでと同様、「命中発生時ダメージ+9%」の効果は実際には「約+16%」になっている、という結果になりました。
2-4.ラクーン(lv111、テヴリン鍾乳洞第1区域)
次は「テヴリン鍾乳洞第1区域」というフィールドにいる「ラクーン」という一般モンスターです。これまでの3例は、いずれも「レベル120環境」におけるボスモンスターでした。今度は一般モンスターです。
まず、弱点属性で攻撃したときのダメージは約1.435倍となっています。これまでと同様、ゲーム内説明の「1.5倍」にピッタリ合うものではないですが、まあ、「雰囲気としては1.5倍」ですかね(*´ω`)
次に「貫通効果」を見てみると、これまでと同じく、「約1.2倍」となっています。ラクーンの防御力がいくつなのか分からないですし、攻撃力と防御力と与ダメージとの間の関係式も分からないのですが、その防御力を「20%無視」すると、これまでのモンスターとまったく同様、ダメージが約1.2倍になるということです。
非弱点属性時の「クリ差分」を見てみると、何と今回は見事にステータス画面上の数字「4642」と一緒になっています。これまで見た3体のボスモンスターでは、ギルド亀裂のボス(2-1節)がその数字の約2倍、修道女院と銀の寺院のボス(2-2、2-3節)が、その数字の約半分、と乱高下していました。もしかしたらそちらのほうがちょっと例外的なのであって、こちらのようにステータス画面上の数字と一致するというのが典型的なのかもしれませんね。まあ分かりませんが(-_-;)
「クリ倍率」を見てみると、「約1.6倍前後」となっています。こちらは2-2節や2-3節のボスモンスターと大きく変わりません。先述のとおり「クリ倍率」は実用上便利な指標であると私は思っているのですが、この意味でも、つまり対象モンスター間での乱高下があまりないという意味でも、便利な指標と言えるかもしれませんね(*´ω`)
スキルダメージは、ここでも、「単純に通常攻撃を一定数倍するもの」となっています。そしてその倍率も、やはりこれまでと同様シンプルな計算で導けるものとなっています。ありがたいですね(*´ω`)
最後に、ディスナイコットンローブの効果を見てみましょう。「命中または貫通発生時のダメージ+9%」てやつです。
ここでもやはり、「命中発生時のダメージ+9%」の効果は、実際には「+16%」で出ている、という結果になりました。
2-5.参考:追撃者レッドインフロホルダーアーチャー(lv100、祭壇路)
次に、参考データとして、レベル110環境の一般モンスターである「追撃者レッドインフロホルダーアーチャー」でのデータを示します。「祭壇路」というフィールドにいる一般モンスターです。
結論から言うと、このモンスターに対しては、2月にレベル105くらいのキャラクターで測定したときと同じく、「貫通効果は約1.157倍、クリ倍率は約1.2倍」という結果になりました。
つまり、貫通やクリティカルの実質的効果がどのような数字になるか、は、「そのモンスターがどの時期に実装されたモンスターか」、によって決まっているらしい、ということです。少なくとも2024年5月現在ではそうなっているようです。
以下が具体的なデータです。ここでは非弱点属性で攻撃したときのデータだけ見ました。
ついでに「ディスナイコットンローブ」の効果も見てみました。こちらはこの追撃者レッドインフロ(略)が実装されたばかりのときにはなかった新要素ですね。
「命中発生時ダメージ+9%」の効果は実際には「+14.6%」になっています。
これまでのモンスターとほぼ一緒の結果ですね。ただ、細かいことを言えば、そこで「+16%」だったというのに比べると少し下がっています。理由はまったく不明です。
「貫通効果」がレベル120環境のモンスターのときの「約1.2倍」よりも少し下がって「約1.15倍」になっていることが、もしかしたら関係しているかもしれません。でもまあよく分かりませんね \(*´▽`*)/
2-6.命中攻撃の効果について
最後に、命中攻撃の効果についてです。データは次のようなものになりました。
「武器 ディスナイ雷」というのは、「ディスナイメイス」(より正確にはスーペリアディスナイメイス)で雷属性を持ったものを武器として装備した、という意味です。雷属性を選んだ理由は、ここに示したいずれのモンスターにとってもそれが弱点属性になっていないからです。余計な誤差要因が入らないようにそうしました。
ここでも「素データ」が実際に目で見た数値です。今回は通常攻撃のみで調べました。それで十分と思われたからです。そして「通常最小」とはそのときの最小ダメージ、「通常CH」とは「命中(CleanHit)」発生時のダメージです。ゲーム内説明によればそれは最大ダメージと等しい値になります(多分)。つまり「通常最大」とも言えるものです。
そして「通常平均」はその両者を足して2で割ったものです。最小値と最大値が分かっていて、しかし確率分布の詳細が分かっていないというとき、平均値を推測する推論として最大限合理的なもののひとつは、その両者の中間を平均値とする、というものだからです。(詳しく言うと、「確率分布について詳しい情報が無い場合、できうる最大限の合理的な推測は、確率分布としてガウス分布型ないしそれに準じた左右対称型のものを仮定するというものである」ということです)。
「通常最小」は、ここで観測したものが本当に最小値なのか、絶対的確信をもって言うことはできません。実際にはもっと小さいかもしれません。ここに示したのは、各相手に対し大体5分~10分くらい、ひたすら通常攻撃だけで攻撃し続けて、その中で出てきた最小のものです。まあ、真の最小値でないとしても限りなくそれに近いものではあると思います(๑•̀ㅂ•́)و✧
さて、重要なのは、最小値が最大値(CleanHitのときの値)の何%だったか、ということです。見ると、レベル120環境のモンスターでは大体60%となっています。
一番上の「追撃者レッドインフロ(略)」は約65%となっていますが、これはレベル110環境のモンスターです。
すると平均値は最大値の約80%となります。したがって最大値すなわち「命中」発生時のダメージは平均値の約1/0.8=1.25倍となります。少なくとも今回の測定からはそのように推察されます。
他方、「追撃者レッドインフロ(略)」については、2月頃に測定した結果と同じ結果を再び得ることとなりました。そのときも最小値は命中(CleanHit)の約65%でした。
以上が本記事の主内容になります。ご参考になれば幸いです(*´ω`)
3.オマケ:命中と貫通の優先順位について
最後にオマケ(?)として、命中と貫通の優先順位について考察を書いてみようと思います。興味のない方はスキップしてしまって構いません。
さて、以前投稿させていただいた記事
https://note.com/fine_sedum401/n/nf4a8ac103587
では、「命中と貫通が同時に発生しそうになった場合、命中が優先される」という説に従って計算を行いました。たとえば命中発生率が50%、貫通発生率が50%だった場合、普通に考えれば、0.5×0.5=0.25つまり25%の確率で両者が同時に発生するはずです。しかしこのゲームの場合、そのときは「命中」だけが発生して「貫通」は発生しないようにプログラムされているらしい、ということです。
その説の根拠は、そこの記事でも引用したように、あるプレイヤーの方の質問に対して運営チームから送られてきたという返答文です。まとめサイトとしては、
https://2ysokuhou.com/tosm/3560
があります。その返答文というのは、
というものです。
しかしこのゲーム、随所で説明文が分かりにくいゲームなのですが、この返答文もまたちょっと分かりにくいんですよね( ̄▽ ̄;)
問題なのは後半の「効果発生順のご案内」です。これを読むと、上述の説とはまた別の説として、「CleanHitの判定がされた後にPierceの判定がされたら、Pierceに上書きされる、つまり命中より貫通のほうが優先されるということ?」という説も浮上してくるのです(-_-;)
まあ、単純に後ろのほうの判定によって前のほうの判定が上書きされるという意味なら、「命中攻撃」判定が「回避」判定に上書きされる、すなわち「命中攻撃が回避される」ことになってゲーム内説明と明らかに反しておかしいのですが。でもそこは何かまた明言されていない付加的なルールがあって、うまいこと処理しているのかもしれない、という疑いがあるみたいです。
いずれにせよ、ユーザーの間でその2通りの見解(「命中>貫通」か「貫通>命中」か)で意見が分かれているみたいです。
でも私は、合理性の観点から言って、やはり「命中が貫通に優先される」という仕様になっているのではないかと思います。
そして上記の「効果発生順のご案内」というのは、プログラム上のいわゆるフローチャート(フロー図)のことだと思います。
具体的には、上記の返答文にある「CleanHit→Dodge→Pierce→Block」というのは、判定が次のようなフローチャートによって行われているということを示しているのだと思います。
フローチャートの読み方は、特に説明しなくても直感的に分かると思います。分かりにくい場合はネット上で調べてみてください。たくさんの解説サイトがあります。
さてこれ、なかなか見事なフローチャートなんです。見事に必要最低限の演算処理で命中・回避・貫通・ブロックの判定を行っていると思います。「ブロック」の判定が2か所にあるのがちょっと冗長ですが、これは仕方ないと思います。でもそれ以外には冗長なところがありません。見事だと思います。
他方、「貫通が命中に優先される」の場合はどうなるでしょうか。それには次の2通りのものが考えられます。
例①は多分出来るだけ最小限に演算処理の数を抑えるもの、例➁は「CleanHit→Dodge→Pierce→Block」の順番に従いつつ「貫通が命中に優先される」を実現するものです。
どちらも、最初のフローチャートよりも複雑になってしまっていますね(-_-;)
一言で言えばそういうことです。つまり、「命中が貫通に優先される」のほうが、より少ない演算処理で命中・貫通・回避・ブロックの判定を下すことができるのです。
スクエア・エニックス社の中川誠貴氏は、元プログラマーの方らしいのですが、こんなことをおっしゃっています。
そうだろうな~と思います。
そしてそれは、TOSMのプログラマーの人も同じだと思います。その人が編み出した、「命中・貫通・回避・ブロックをエレガントに実現する」プログラムの部分を運営チームの人が見て、それを返答文の中で一文で表現したものが、「CleanHit→Dodge→Pierce→Block」なのだと思います。
でも言葉足らずなために、ユーザーに混乱を招いてしまっているんですよね(-_-;)
さて最後に、「命中が貫通に優先される」のほうが「合理的」であるということが別の観点からも見て取れる、ということを見て終わりにしたいと思います。ここで「合理的」と呼んだのは、「出来るだけ少ない論理ステップ(分岐点、図中のひし形の数)で仕様を実現する」という意味です。
それは上の例①を見ると分かります。ポイントは、「ブロックされたダメージ」に2種類のものがあるということです。「ブロックされた命中ダメージ」と「ブロックされた普通ダメージ」の2種類です。
例①のように、貫通を命中に優先させるフローチャートだと、「ブロック」判定のあとに、「それが命中に対するブロックなのか普通の攻撃に対するブロックなのか」の判断が必要になります。そのぶん余計な分岐点(図中のひし形)が生じるのです。
例①の左側のフローで「ブロック」と「命中」の順番を変えてみては?と思うかもしれませんが、実際やってみると、結局事態は好転しないということが分かります。必要な分岐点(ひし形)の数は変わりません。
そう考えると、「命中と貫通が重複せず、命中が貫通に優先される」というのは、「命中は回避されず、貫通はブロックされない」という仕様を出来るだけ少ない論理ステップで処理するための苦肉の策、だったりするのかもしれませんね。
ちょっとくらいステップが増えても、処理速度はそんなに変わらないのでは?という気もしますが、まあ色々事情がある・・・のかな?🌸