2024春M3のライナーノーツってやつ
こんにちは、はじめましての人ははじめまして、tsuki(@tsukisann_24)です。
今、M3終わりの酒の入ったねむねむの状態でキーボードを打ってるので日本語が終わってても許してください。
ってことでまずはブースの方まできて新譜を手にとって下さった方々、新譜交換してくれた方々、本当にありがとうございます。今回作ったミニアルバムの"ミラクルバンドでつかまえて"は初めての経験ばかりで良い機会になりました。せっかくなんでそのうち僕が作った曲、あとは他サークルさんの方に書き下ろした曲のことについて書いていこうかなって思います。
ミラクルバンドでつかまえて
所属サークル、hexatropica.の春の新譜として制作したこのミニアルバムは、架空のアマチュア無線部を舞台にしたキャラソン集風の作品です。同じサークルの相方MoAI君(@MoAI8888)とガチ後輩を呼んで歌モノをいっぱい作りました。なんでアマチュア無線かっていうと、
tsuki「作るならテーマとか雑な設定欲しいよね、日常青春モノしたいな~」
MoAI「放課後にスイーツ食べる部活は?」
tsuki「既存やねん」
MoAI「あ、無線は?アマチュア無線部」
tsuki「ん!wiki読んでたらミラクルバンドなる使えそうなワードあるやん!!!これだこれだこれだこれだこれだこれだこれだ!!!!」
みたいなノリだったと思います、たしか。
そんなこんなでとんでもない曲達が集まって、日常アニメ系の独特な哀愁ある雰囲気を再現できたように思っていて、作っただけで満足できました…
まだ聴いてないよって方は以下のリンクからどうぞ。
僕が制作に関わったのはTr4、Tr5です。この2つについてもう少し掘り下げていきます。
Tr4. ミラクルバンドでつかまえて
名前のとおり表題曲です。このアルバムを作るにあたっての方向性を決めるために最初に作り始めたのですが、完成まで3ヶ月もかかってしまいました…
この曲、このアルバムのメインのテーマとしては
「見えないものを追いかけることこそが青春」
を掲げていました。
ジャケットにいるキャラクター、黒髪の子が現実に飽き飽きして捻くれた根暗な後輩、茶髪がのほほんとして豪快な性格の先輩というなんか既視感対極な性格の二人の、青春に対する認識や意識の変化、これを作詞の中でどう表現させるかでずっと舌戦をしていました。一つの歌の中で、二人の心情をどう紡いでいったか、そこは注目して聴いてもらいたいポイントが一つです。
MoAI君と合作するときはいつも、僕がイントロを投げると100点満点中72恒河沙点くらいのパートを作ってきてくれるところから始まります。その後で、互いに作ったパートを投げ合ってはこうした方がいいんじゃない?を繰り返して作っています。だからこそ、捻ったことをやろうとしてもやりすぎないセーブが働くし、二人のフィルタを通すことでよりメロディを洗練出来たのではないかと思っています。
作曲面でもうちょい細かい話をしますと、今回の曲のギターはMoAI君が、ピアノの一部は僕が演奏しました。がんばったよ。
僕の担当したパートで言いますと、ドラムのアレンジと全体のミックスを行ってます。めちゃくちゃミックス上手く行って楽しかった。
この曲では、ボーカルに乃花こよりさん(@nohakoyo_voice)をお呼びしました。これが僕の初めての歌唱依頼となりました、そのような中で引き受けて下さったこと、ほんっっっっっっっとうに有り難かったです…
歌唱については、展開ごとの心情を表現出来るように、煩いかもと不安になるレベルで事細かく指示を書いたのですが、想像以上の結果で帰ってきて感動しました。普段はSynthesizerVで歌モノを作ってはいますが、やはりそれでは表現しきれない"やりたいこと"がありまして、この依頼ではそれを叶えてくれたと思います。マジで本当にBIG奉謝ありがとうございました…
そんな表題曲を、どうかよろしくお願いします。
Tr5. Meteor Burst
端的にいうと「みんなこういう歌モノJ-Coreすきじゃろ???」ってやつです。
今回設定したキャラクターのうちの先輩ちゃん、こんな豪快な性格した上で臆病であってほしいんですよ、ガハハと笑うのには暗い過去あってほしいな~~~って思いながら書いた曲かつ、ミラクルバンドでつかまえてを補完するような歌詞を書きました。
この曲、実は一度ボツにした曲なんです。どうしてもボーカルのメロディや曲の展開に納得出来ず、これまた一月ほど迷走していたのですが、結局この曲でやりたいこと、こういうジャンルで求められること、そして自分が好きだったJ-Coreのことを思い出しながら、人のn番煎じになったとしても組み上げようと思って、改めてこの曲のプロジェクトファイルと向き合うことで、やっとこの曲をまとめ上げることができました。いやあ~~~~~こういうクサい爆エモなメロディみんな好きでしょ?!?!という気持ちになりました。
こちらも歌唱依頼させてもらいました。ボーカルはせやかて硝酸太郎さん(@syousantarooo)です。
お呼びしたのには少々経緯がありまして、前回の2023秋M3のときにOX-projectさんのVORTiFFiKALL2の方に"Make Me UP!!"という曲を書いたのですが(これはこれでめちゃくちゃウケがいいので聴いて欲しい~~)、同じコンピレーションに参加していたせやかてさんが気に入った歌いたい!とリプをくれたのが始まりでした。自分の曲を歌いたいと言って貰えたのはこれが初めてだったので、そりゃあもう、とんでもなく嬉しかったです。が、まあ多忙に多忙とDTMやってる人間特有の曲作れない期があったために中々話をふくらすことが出来ず…というタイミングでまたこの話がぽっと上がってきて、そのタイミングでこの曲の制作が進んでいたところでやっと、依頼をしようと腹をくくることができました。メンタルクソ雑魚なので依頼文を送るのすら体力が要るのです。
そうして今回こうしてMeteorBurstを歌っていただくことが出来ました。僕の作曲最初期の目標には、歌モノJ-Coreを作りたいというのがあったのですが、作曲を始めて8年にしてやっと叶えることが出来ました。本当にマジのウルトラKANSHAありがとうございます…
最後に、超雑なキャラ設定とラフから爆速でイラストを仕上げてくれたさぶぴくせるさん(@3pic_dot)、コロナに罹った中で生きているうちにデザインと印刷物周りとクロスフェートを仕上げてくれたゆうがおくん(@Yuh_gao)と武家さん、って書くとこのアルバム結構関わってる人多いな…
ともかく以上の皆さんのお陰で完成させることができました。感謝。
Epistemologia - from The Stratoscraper
hexatropica.の"エルゴノーツ"に続く作品、そのプロトタイプ版に書き下ろした楽曲です。多分詳しいかつ有意義な話はゆうがおくんがしてくれるでしょ…ってことで作った曲についてだけ…
収録される曲にはテーマがあって、僕の方に割り振られたテーマは「嫉妬」でした。では、嫉妬はどうしたらそんな感情を得てしまうのか。それは自己の認知と他人の認知を理解するところにある…という認識をしています。いやあ、こんなタイトルしてますが認識論どころか哲学のての字も理解している自信はないのですが…
このテーマを貰ってどういう曲にしようかなと考えたときに、自我-鏡像段階-という部分に注目しました。4つ打ち系の楽曲というオーダーを絡めると、HardstyleやHardTrance、Hitechfullonあたりのジャンルを使って何か出来ないかなと思い、BGMの雰囲気と音ゲー曲の文法を上手くミックスして作った…つもりです。繰り返しの中に存在する差異の部分が何をイメージしているのか、皆さんなりの答えを持って頂けると嬉しいなと思います。
Stay tuned - from Highspeed TOKYO
Exabit Recordsさんのコンピレーション、"Highspeed TOKYO"の方に参加させて頂きました。ジャンルはretrospective rockとしています。というのも、ゴリッッッッゴリに影響をウケているアーティストの雰囲気そのままに書いてしまったからです。多分誰だかすぐバレる。
この曲は、新しい音源を買った練習曲として書いてたら爆速で完成しちゃった曲です。首都高がテーマなだけあるので、スピード感は大事に、でも展開は増やしすぎずシンプルな構成であることに重点をおいて制作しました。この曲はピアノ全編とオルガン周りの一部を弾いております…メッチャ頑張りました…
これは裏話的なサムシングなんですが、募集要項のところでクラブサウンド系を想定されており、「奇をてらった」とか「クラブサウンドしか受け付けん!!読めねえのか!!!」とか思われないかなとめちゃくちゃ不安になりながら提出しました。teraoさんは優しかったです。ありがとう…
春風の夢 feat.京町セイカ - from 天出雲
今回は色々なツテもあり、WABIさんの1stEPの方で一曲合作させてもらうことになりました。どんな曲がしたいか話し合っていると「歌モノ和ロック」で見事一致したために作ってみましたが、僕は普段狙って和風な曲を作ることが無いので中々に苦戦しましたが、そんな中でもかなり好き勝手させてもらいました。ロックは作るにしても和ロックはめったにしたことがなかったので楽しかったです…
また、こちらのEPのマスタリングの方も担当させて頂きました。独学ではあるものの、長い事サウンドエンジニアリングの方面の知識を取り入れることをしていたのに加え、hexatropica.でサウンド面の監修及びマスタリングを担当しているのもあって、どこかでマスタリングの依頼を受けられれば良いなと思っていたので、このタイミングで実績を一つ増やすことが出来て嬉しかったです…
もしマスタリングのご入用があれば是非…(ダイマ)
ということで、2024年春M3で関わった作品について思うがままに書いていきました。今回のM3は今まで以上に満足度の高い回でした。改めて関わった方すべてに感謝を。
次したいことはざっくり決まっているので、地道に作って行こうかなって感じです。その時はまたよろしくお願いします。