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一年に3回くらい急に聴きたくなる曲のはなし

Spotifyのプレミアムに加入してるので大抵の曲は聴きたい時に聴くことができる。

ストリーミングが普及する前は、配信サイトから購入してDLするかPC経由でCD音源を同期するしかなかった。
韓国では日本よりかなり早い時期からストリーミングが普及していて、Kpop沼にいた私はそのシステムを不思議に思っていた時期もあったが、今となってはストリーミングがない世界は考えられない。

スマホさえあれば好きな時に聴きたい曲を聴ける環境なので、突然思いついた曲を再生することがよくあるのだが、ここ数年なぜか一年に3回くらい突然ふと聴きたくなる曲がある。
それが、PENICILLINの『ロマンス』だ。

1998年にリリースされた曲で、ジャンプ漫画の『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』のアニメのOPテーマだった。
私は『すごいよ‼︎マサルさん』のアニメは見たことがない。漫画も読んだことがない。(『ピューと吹く!ジャガー』なら部活前に借りて読んで、笑いすぎて待機中の階段から転げ落ちたことがある)

私がこの曲を知ったのは、小学校1年生の時の同級生で、大学卒業まで15年くらい文通していた友人の影響だ。
小学校2年生の時、父親の転勤で遠くに引っ越すことになり、それからずっと年に何通も手紙を送り合っていた。
文通なんてもう死語だろう。スマホも携帯電話もない子供時代、遠く離れた友人とのやりとりは手紙だった。
その後、私も彼女も携帯電話を持つ時期がきて番号やアドレスの交換はしていたが、年に一回新年の挨拶メールをする程度だった。
小さい頃からずっと手紙だったし、お互いに文を書くのが好きだったと思う。彼女の書く字が私は好きだった。

彼女には2つくらい歳の離れたお姉さんがいて、私もよく一緒に遊んでもらった。
年上の兄や姉がいると大人びるのが早いよう思う。中学生になった頃、彼女からは色んなアーティストや曲を教えてもらった。
椎名林檎もかなり早い段階で紹介されていた気がする。彼女のお気に入りのアーティストの中にPENICILLINがいて、私も聴くようになった。
『ロマンス』はPENICILLIN最大のヒット曲なので、彼女に教えてもらわずとも耳にする機会は多かったと思うが、彼女との手紙ではよくPENICILLINの話をしていた記憶がある。

リリースされた1998年、中学生の私はL'Arc〜en〜Cielに夢中だったのだが、それはまた別の友人の影響で、いつか機会があったらL'Arc〜en〜Cielの話も書きたいと思う。

そんな思い出のあるPENICILLINの『ロマンス』をなぜだか急に聴きたくなる瞬間があるのだ。それも年に3回くらい。
まずイントロから美しい。ボーカルのHAKUEIの高音ボイスも美しい。専門的なことはよく分からないが、成人男性としてはかなり高音だと思う。裏声をキレイに出せないと女性でもカラオケで事故る。
あとHAKUEIはビジュアルも美しかった。
これを書いていて思い出したが、私はHAKUEI様(当時こう呼んでいた)で、友人はギターの千聖が好きだった。
歌詞の意味なんて深く考えたことがなかったが、改めて見てみるとなかなかである。
意味を理解しないで親の前で口ずさんでいた歌の歌詞が大人な歌詞だったことに後々気がついてゾッとするのはあるあるだと思う。

Spotifyで『ロマンス』を再生する時は最低5回くらいリピートする。その後決まって、MALICE MIZERの『月下の夜想曲』も聴きたくなるのだが(こちらも1998年リリース)、残念ながらSpotifyには配信されていないので、毎回「無いんだよなー」と思う。ここまでがセットだ。MALICE MIZERといえばGacktじゃなくてMana様だ。

友人とは大学卒業を機にお互い仕事が忙しくなったこともあり疎遠になった。メールなら気軽にやりとり出来たはずなのに、それはしなかった。
今どうしているかわからないが、バリバリ働きながら素敵な母親になっている気がする。
彼女のお母さんの手作りお菓子はとても美味しかったから、彼女も休日にお菓子作りをするかもしれない。たぶん猫は飼っている。
記憶の中の彼女からイメージする現在の姿はこんな感じ。

彼女の記憶の中にいる私から想像する現在の私はどんな感じだろうか。たぶん実際と全く違うと思う。全ての想像を裏切っている自信がある。

懐かしいことを思い出したらまた『ロマンス』が聴きたくなってきた。
MVを置いておく。もしよかったら一緒に聴いてほしい。

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