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【江田島人物図鑑#1】誰かにとって安心できる存在になりたい

為政伸彦(ためまさのぶひこ)さん
一般社団法人フウド / 下宿“かぞく家“ / 地域こども食堂“おおばらかぞくや食堂”
出身:広島市西区
活動拠点:江田島市
趣味:東南アジア料理/サッカー観戦/レモンや梅を使ってのお酒作り
好きな言葉:ベストを尽くす!楽しむ!
好きな食べ物:やっぱり牡蠣
江田島のここが好き:自然(海や山)が身近で、たくさん遊べること。
人が優しいところ。
産直などで旬の野菜が手に入りやすく、野菜を通して四季を感じられるところ。
今、気になる人:佐々木光成(ハジマリノテラス・マネージャー)


人との出会いが、価値観を変えた

広島市内のゲストハウスで働いていた時、為政さんの価値観が変化します。そこで出会ったのは「自分がやりたいことをやり、惰性ではなく積極的に生きている」方たちでした。個性的で、でも自分の考えを持つ人が多く、為政さんの価値観の変化に繋がっていったといいます。
「生き方は無限。働く先は1つでなくていい。」好きなことや得意なことを表現している人たちとの出会いを通じ、自分がやりたいことは何なのか考えました。それはカンボジアなど東南アジアと関わることであり、日本で働いている外国人のために何かしたい、また料理を通してその文化や良さを伝えたい。それがやりたいことだと気づいたそうです。

ゲストハウスの仲間と
たくさんの出会いがありました

“日本の両親”に!

為政さんはゲストハウスで働いていた時代に、さらなるステップアップを目指します。妻のあいこさんと出会い、2人が共通で好きだった“東南アジア”の方々に向け、日本で働いている外国人にとっての「日本の両親」になりたいと思うように。その手段として下宿を開業し、生活面のサポートができればと考えました。活動拠点、物件を探す中、温かい人がたくさんいる江田島に移住。そうして為政さんの“かぞく家”が始まりました。

妻のあいこさんとお料理されている様子
カンボジア風焼きそば(ミーチャー)

江田島に来たきっかけ

江田島と何の繋がりもなかった為政さんですが、どのように結びついたのでしょうか。
為政さんが初めて江田島を訪れたのは、ゲストハウスで働いていたある日。どこかの島で海を見たいと思い立って宇品港へ。ちょうど良いタイミングの船を見つけて降り立った場所が、今思えば切串だったそうです。この時は、数年後に江田島に移住することになるとは想像もしていませんでした。

ゲストハウスでは、「広島の海・山・町を繋ぐ」というコンセプトもあったこともあり、フウドを立ち上げていた後藤さんのことを一方的に知っていました。勤めていたゲストハウスを退職する日、偶然にも後藤さんがゲストとして宿泊に。その日が最後の出勤であることや、これから外国人向けの下宿を作ろうとしていることなどをお話したそうです。

ゲストと一緒に

その後、下宿のための物件を探している時、ふと後藤さんを思い出してフウドを訪ねます。江田島の方も紹介してくださったそうで、お会いした方に下宿を構想している話をすると、「いいじゃん!ぜひ江田島で!」とみなさん応援してくれたそうです。
繰り返し訪れる際、自身の事業や活動を頑張っている方が江田島にはたくさんいると知ったことも後押しし、移住を決意されました。

かぞく家とこども食堂

現在、下宿・かぞく家を始めて約2年半。オープンと同時に島唯一の高校・大柿高校へ通う生徒の受入を続けています。
2022年10月には、かぞく家の近くにこども食堂もオープンしました。何気なく見学した空き家でしたが、「こども食堂をしたらいいかも!」と思いつき、始めることになりました。

オープン前の準備を共にしたYELLのメンバーと
大学生と子ども食堂のオープン作業の様子

子育て世代だけではなく、地域のお年寄りや移住者、そして移住当初からの想いから外国人も受け入れられる地域の食堂にしたい、とイメージしてスタートしました。

地域こども食堂“おおばらかぞくや食堂”は月に1日の開催。県立広島大学の江田島応援サークルYELLのメンバーや大柿高校の生徒たちが準備や運営を手伝っていたり、地域の方々から野菜をいただいたりと、多くの方々に支えられているようです。

子どもから大人まで、みなさん一緒に

食堂には地域の方や外国の方が訪れ、初めて会った方同士で会話が生まれるなど、地域の憩いの場に。まさに為政さんが目指されている理想像に着実に近づいています。

大盛況の子ども食堂🙌
美味しそうに食べる子どもたち😊

次なる目標は、東南アジアではよく見かけるような屋台をやること。「地域の方と色んな国の人が食卓を囲む “世界平和” を表現したい。地域の方には食や交流を通じて海外の文化を知ってもらい、また在住外国人にとっては日本に来てよかった、と思ってもらいたい。様々な立場の人が安心できる空間をつくりたい。」為政さんの想いが全て詰まった夢です。

カンボジア風の春雨炒め(チャーミーソウ)

時間を惜しまず、いつも楽しんで!!

私の知る為政さんは、時間を惜しむことなく、仕事もプライベートも活動されています。こども食堂のオープンに向けても、夏休みを存分に使って準備されたそうです。また、どんな時も為政さんはとにかく楽しんでおられます。とあるイベントで、さまざまな場所から来られたお客様に、丁寧かつとても楽しそうに会話されている姿がありました。やりたいことのために、時間を惜しまず全力で、そしてそれを形にできる。加えていつでも笑顔で冗談を言ったりして、周りをも笑顔にできる。私の尊敬する為政さんの姿です。

野外イベントでの出店の様子
笑顔が素敵な為政さん一家✨

自分を変えたいときには余白を作る。

こんなお話が印象に残りました。 
「自分を変えたいときは、まず余白を作ることが必要。そうすることで新たな’何か’が取り入れられるきっかけになり、次の目標が見つかってきた。」
一般企業を退職後、次に何をするか決まっていなかったからこそ海外に行こうと決意できたし、その後は語学を学ぶことやゲストハウスで働く、という目標を見つけ実行に移すことにつながりました。
それは自分自身の新たな発見になることを、この言葉が教えてくれていると思いました。

はじめてカンボジアに行ったとき
ワーキングホリデーでオーストラリアへ

ペースはスローでいいが着実に進むこと。

為政さんの人生は、この考えが大きな軸になっているのではないかと感じます。江田島で活動することを決めたのも、かぞく家やこども食堂を立ち上げたのも、全て着実に進んできた証です。「行動してみることで、方向性がはっきりしてくる。やってみないとわからない。」この言葉もまた、私たちに勇気を与えてくれます。これからもっと楽しくワクワクなことを巻き起こしてくれるのではないかと思います。とても楽しみです。

【人物ストーリー】

広島市西区出身。
広島県内の大学に進学。卒業後は営業会社に就職。
行き詰まって退職後、1ヶ月間カンボジアへ渡る。
英語を話したいという目標ができ、オーストラリアへ。
帰国後、横川のゲストハウスで働く。
その後江田島へ移住、一般社団法人フウドへ就職。フウドの館長を務める傍ら、個人活動として妻のあいこさんと共に下宿“かぞく家”をオープン。飲食イベントにも多数出店している。
2022年10月には地域こども食堂“おおばらかぞくや食堂”をオープンし、現在も江田島で活躍している。

【編集後記】

「江田島人物図鑑〈リニューアル版〉」のトップバッター、為政さんの人生について伺いました。いつも明るく誰に対しても笑顔で接する為政さんですが、熱い思いと凄まじい行動力によって、まさに自分の人生を歩まれているように感じました。とても印象的だったのは、自分を変えたいときには余白を作る、というお話。日々の生活や仕事などに追われる中で、なりたい自分や、やりたいことを見つけることは、とても難しいことです。一度立ち止まって自分を見つめ直し、余白を作ることも必要に感じました。フウドの館長としての活動のほか、かぞく家にこども食堂、2人のお子さんのパパと大忙しですが、為政さんの熱い思いがいつか実現するよう、応援しています!(大年・中村)

【連絡先】

Instagram @kazokuya_tamemasa
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地域こども食堂“おおばらかぞくや食堂”公式LINE
かぞく家ホームページ
Gmail kazokuya39@gmail.com

【お知らせ】

地域こども食堂“おおばらかぞくや食堂”
毎月第3金曜日に開催しています✨
時間:17:30〜20:00
場所:江田島市大柿町大原5487
詳細は公式LINEまたは為政さんのInstagram等をご覧ください!


江田島人物図鑑の公式Instagramはこちらの画像をタップ👆

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