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#187:ショートショート『不機嫌ふりまきおばさんと上機嫌ふりまきおばさん』
今日はショートショートです。
注:ショートコントではありません!
ショートショート 「Mood Ladies Story」
ある街のカフェには、常連の二人のおばさんがいた。
ひとりは「不機嫌ふりまきおばさん」。
彼女はいつも眉間にしわを寄せ、ため息をつきながら椅子に座る。注文が遅いと店員に不満を言い、隣の客の話し声が大きいと舌打ちをする。彼女の周りにはどんよりとした空気が漂い、誰もが彼女の機嫌を損ねないようにと、そっと距離を取る。
もうひとりは「上機嫌ふりまきおばさん」。
彼女はいつも笑顔で、カフェの扉を開けると「おはようございます!」と元気に挨拶する。お気に入りの紅茶を注文し、「今日もいい香りね」と微笑む。店員には感謝の言葉をかけ、隣の客には「素敵なバッグね」と自然に声をかける。彼女の周りには心地よい空気が流れ、店の雰囲気まで明るくなる。
ある日、カフェで小さな出来事があった。店のエスプレッソマシンが故障し、注文が大幅に遅れることになったのだ。
「まったく、なんなのこの店は!遅すぎる!」と不機嫌ふりまきおばさんは怒鳴った。彼女の言葉に、店員は恐縮し、周囲の客も居心地の悪さを感じる。
一方、上機嫌ふりまきおばさんは「まあ、大変ね。でも、せっかくだからゆっくり待つわ。こんな時こそ、おしゃべりを楽しみましょうよ」と微笑んだ。その言葉に、店員は安心し、他の客も穏やかな気持ちになった。
その後、不機嫌ふりまきおばさんが席を立った後、カフェの雰囲気は一気に軽やかになった。「上機嫌は伝染する」と誰かが言った。
さて、あなたがどちらのおばさんになりたいかは自由だ。ただ、人生の多くの場面で、どちらの態度がより幸せを生むかは、もう分かっているのではないだろうか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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《私について…》
私は『ジブントリセツ作成サポーター』として、人生の節目節目でライフキャリアに悩む女性が自分らしい生き方をかなえるためのサポートをしています。
noteペンネームは「さいた みこ」、ジブントリセツサポーターとしては「しみず えみこ(=しみこ)」として活動しております。