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【温故知新】創業者の遺した言葉を咀嚼・吸収してみる♪(23/30)

縁あってこの会社に入って、創業者が遺した多くの(多すぎるかも 🤔)言葉に触れた。私自身はそうでもないが、社員の多くの方はその言葉に心から共感していて驚いた。
折角なので、これらの言葉を私なりに&今の時代に照らすとどういう事なのかを考えてみる。それは私がずっと日系企業かついわゆる大企業と仕事をしている理由かも知れないが、日本はもともと創業者含めイノベーティブな起業家や企業が多く存在し、世界の生活を豊かにすることでさらに成長してきたのに今はそうできていないのはなぜか?もっとできるのではないか?に挑戦し続けているから。

ネタはここから。では、23個目。

「好況よし、不況さらによし」
好況時には、少々の不勉強であっても、サービスが不十分であっても、まあどこでも注文してくれます。だから経営の良否というのはそう吟味されなくてすみます。
ところが不景気になってくると、買うほうは、十分に吟味して買う余裕ができてきます。そこで、商品が吟味され、経営が吟味され、経営者が吟味されて、そして事が決せられることになるわけです。ですから、非常にいい経営のもとに、いい人が育っている会社や店は、好景気にはもちろん結構ですが、不景気にさらに伸びるということになる。そのことを事業にたずさわる者としては、日ごろ常に心にとめておかなければならないと思います。
出典:『道は無限にある』

松下幸之助 30の言葉

これは事業をやられている方なら実感を持って理解できる事だと思います。好況においては一般的に需要が旺盛で供給を上回る状態が多いでしょう。そうすると機能性能や価格の競争の重圧は緩和され、事業としてのトップライン、つまり売り上げは伸びますし、それに係る直接・間接のコストも低くしやすくなるので利益も上がります。一方で不況においては逆に供給が需要を上回る事が多く、厳しい競争にさらされます。その時にこそ自社の真の強み、技術や製品の持つ真の競争力、顧客との関係性などが浮き彫りになります。では、それらはいつどのように強化するべきなのか?最近、注目しているのが「非財務資本」です。

視聴して感銘を受けた動画を↓に貼っておきます。

ここで言われているのは企業の財務的指標(株価、P/L, BS, CF)と非財務的資本との間に強い相関がある。それはあくまで相関であり、因果であるかはまだ分からないが、仮に因果があるとするとそれは投資家にとっても重要視するべきものになるという話です。非財務資本には人的資本や社会資本、知的資本などが含まれており、これが中長期的に財務的指標に貢献するのではないか?という事です。財務的指標だけを見て経営する場合、その数字を良くするためなら、極端な話ですが、自然資本や人的資本などに悪い影響を与えてもとにかく稼げばいいわけです。過去を振り返ってみると、それは事実として存在し(公害や労働問題)、規制や法令遵守などを強化する事でそれを抑制してきた、つまり財務的指標とはある意味でトレードオフする関係(アクセルとブレーキ)のように捉えていたのですが、実は非財務的資本が中長期の財務的指標への貢献をしているのだというのは面白い仮説の発見だと思いますし、これからの事業経営においては非常に重要な考え方だと思います。過去に無意識であっても見えない他者(人・社会・自然)に過度に負担を与えてその事業の通知表を良くしてきて、結果として色々不可逆な問題を生み出したのだとすると、そうではないやり方を発明する必要があります。その1つがこれではないかと思います。
創業者が言っている事も実はこの事だったのではないか?と私は思います。不況の時こそ当社が持つ非財務的資本の価値が分かる。だからこそ、好況時にこそ非財務的資本に投資し、いつかくる不況時における競争力を創るのだと。

次回は、「任せて、任さず」を消化してみます♪
では、また~


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