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【温故知新】創業者の遺した言葉を咀嚼・吸収してみる♪(21/30)

縁あってこの会社に入って、創業者が遺した多くの(多すぎるかも 🤔)言葉に触れた。私自身はそうでもないが、社員の多くの方はその言葉に心から共感していて驚いた。
折角なので、これらの言葉を私なりに&今の時代に照らすとどういう事なのかを考えてみる。それは私がずっと日系企業かついわゆる大企業と仕事をしている理由かも知れないが、日本はもともと創業者含めイノベーティブな起業家や企業が多く存在し、世界の生活を豊かにすることでさらに成長してきたのに今はそうできていないのはなぜか?もっとできるのではないか?に挑戦し続けているから。

ネタはここから。では、21個目。

「日に新た」
生成発展とは、日に新たにということ、古きものが滅び、新しきものが生まれるということである。すべてのものは絶えず動き、絶えず変わりつつある。これは自然の摂理であり、宇宙の動向である。世の中の万物は、この生成発展の原理で動かされている。したがって、われわれの経営も、この原理で支配されているのであって、わが社が従来、日に新たに進もうと念願してきたことも、この原理に即した経営理念をとってきたからである。生成発展の経営理念は、千古不滅の真理である。

松下幸之助 30の言葉

これは創業者が遺した言葉、そして松下電器産業の経営理念にも深く浸透している考え方ですね。新しきものが生まれるという方に目が行きがちですし、この言葉はそちら側を強く意識しているように感じますが、敢えて「古きものが滅び」の方を考えてみます。失うとか滅びると聞くと何だかネガティブな印象を持ちがちですが、滅びることで生まれやすくなるとか、失う事から学ぶことも多くあると思います。私はもともとソフトウェア開発に従事していたので、リファクタリングの重要性・有用性は身に染みています。今あるものを改善・改良するというのはビジネスの世界でも自己の成長においても日々実践するべきことですが、それだけを繰り返していると全体としては最適な状態からほど遠くなってしまう。例えば、今の自分の状態に対して良かれと思って何か改善なり成長なりに資する行動をおこします。が、そのうちのいくつかは今の自分が持っているものと相反したり、干渉したりするリスクのようなものを感じて思いっきり実施できないことがあります。つまり、1の効果を得ようと行動するのですが、0.99くらいに終わってしまう。それを日々繰り返していると、0.99×0.99×0.99×0.99×0.99….となって1年後には0.03になってしまう。もちろん1.01になる時もあるので、これは極論ですが。何事にも容量というかキャパシティは存在していて、それ自体を拡張する事は容易ではない事が多いです。その場合、今持つものを意図的に捨てる、整理することにより、持ちたいものを獲得しやすくするという方法がありますね。アンラーニングリスキリングなどはそれを実現する為の考え方・手法でしょうね。コンマリもかな(笑)?

改善文化が深く浸透しているし、過去にそれにより大きな成功体験をしてきた日本および日本企業においては実践が難しい事かも知れません。それが故に話題になったり、ブーム(?)になったりしているのでしょう。実際、VUCAの時代とか不確実性の高い時代とか言われてますし、それは事実なのでしょうけどじゃあ自分の生活が日々そこまで劇的に変化するかというとそれはないし、仕事においても職種や事業の内容にもよりますがなかなか実感できない事も多いと思います。時にはこれまで自分がエネルギーを投じて積み上げてきたものを無にするという事に抵抗感をおぼえることもあるでしょう。私は「What-If」という妄想というかシミュレーションを行う事を日々実施しています。それは、「もしxxがxxだったら、xxなるかな?」を考えてみることで、前段はあんまり起こりそうにない事や起こってほしくない事を入れてみるようにしてます。そうすることで、確実性や発生確率が大きい方に意識が集中しがちな思考を少しアンバイアスできると思います。そう考えた結果、必ずしも自身の行動や判断を変えなくてもいいです。ただ、考えてみることで何らかの変化が自身の思考に起きるはずで、0.99ではなく1.01にできる確率が増えると思います。「日に新た」というと日々常に何か新しい事を吸収・実践と力んじゃいそうですが、それよりも今持っているものをどう捨てるか、どう整理するかの方が有効な気がします。

次回は、「雨が降れば傘をさす」を消化してみます♪
では、また~

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