はったり

言葉を吐いて表さないと
生きていけない僕は
今日も部屋の中独り夜を歌う
君の眼の中に僕は居ない
朝を待ったって何も変われない
そんなこと解っていたはずだった

不安を夜に持ち込んで
朝の憂鬱を誰かのせいにして
眩しい窓の外見える向かいのベランダ
優しい君の姿はない

染みだらけのベットの上
肩身に合わない悩みを抱いて
僕は今日も今日とて僕は生きていく

夜周りを全て塞ぎ込んで
朝自分を全て塞ぎ込んで
君の前できっとまた嘘をついて
何も無かったように
「私が居れば大丈夫だって」
きっとそれも嘘だって
僕は嘘つきだから
そんな僕が君を好きだから


大丈夫は精神安定剤
多量接種にはご注意ください
次第に「何が大丈夫なの?」
自問自答する始末です

自己嫌悪と人間不信で
君を忘れてしまいそうだよ
そしたら迎えに来てよ
だって僕は君が居れば
大丈夫なんでしょ?

優しい嘘を愛せないよ
そんな僕のことも愛せないよ
でも真実はどうも冷たいから
君は温かい嘘で包もうとするの
ご丁寧に優しくされなくても
僕は君が居なくても
大丈夫だよ
きっと君が居なくても
大丈夫だよ

嘘と嘘で繋ぎ合わせた手が
いつか解けて無くなった時
もうその手は何も掴めないの
君の涙にももう気付けないの
汚れた眼と眼が合わさる時
僕は不甲斐なさしか残らないの
君が嘘をつくように
僕が嘘をつくように

僕は君に君は僕に
何もしてあげられないからね

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