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秀逸な千鳥のネタ『ラーメン屋』

千鳥の漫才で特に好きなネタがある。ラーメン屋である。
大悟が、「ラーメン屋は、夜10時になると、あいとる店はあいとるけど、閉まっとる店は閉まっとる。」という趣旨のことをいって、ノブが突っ込む。ただそれだけのシンプルなネタだが、これが日本語の面白さをうまくついている。

文面でいえば、当たり前のことを言っているだけである。開いている店は開いていて、閉まっている店は閉まっている。まさか、開いている店が閉まっていることはないし、閉まっている店が開いていることはない。

夜10時にもなると、ラーメン屋は閉めるところもある。大悟が言いたいのはそれだけである。それだけなのだが、この表現が面白い。ニュアンスの話だから、解説がむつかしい。

英語に直すとどうなるのだろう。A store which is open is open. 意味が分からない。まあ日本語も意味が分からないが。

この説明はできないけど伝わる微妙なニュアンスが、面白さのゆえんなのではないかと思う。日本語って面白いなと改めて感じる。

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