中小企業の賃上げとM&A

今年はインフレに対応して企業の思い切った賃上げが期待されています。ユニクロをはじめいくつかの大企業はすでに結構な賃上げを発表しています。これはマーケティングとしての側面もあるとは感じますが、ともかく結構なことだと思います。

一方労働者の7割を占める中小企業では賃上げが難しいといわれています。多くの中小企業が大手企業を頂点とするピラミッドの中にいて否応無しにコスト競争させられていますのでコストが上がる賃上げは難しいです。戦後の高度経済成長期にはこのピラミッド全体が大きく成長したので中小企業もそれなりに潤い一億総中流という時代もありました。

しかし今の日本では、あるいは日本だけのことでもなく、コストを源泉とした産業構造を変化させない限り国民の7割はいつまでたってもインフレについていけません。

これには中小企業が独自性や唯一無二の何かをメインの競争力としてゆくことが必要です。ただリスクも多いことです。大事なことはそのようなチャレンジが経営的に失敗に終わったとしても唯一無二のユニークな事業であれば買い手が付きやすいM&A環境を作ることです。そういうところを買う企業や経営者が増えて欲しいとも言えます。M&Aや事業譲渡は中小企業の産業活性化、ひいて賃金上昇(賃金コントロールの自由度)を得るための有効な手段です。

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M&A・PMIにより事業承継を経験した元経営者です。当事者視点からM&A・PMI・事業承継におけるアドバイスボランティアをしています。お気軽にお声がけください。
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