短夜の候。いかがお過ごしでしょうか
髪を染めた。
結構黒に近く染めた。
地毛は黒だと思うけど、日焼けすると茶髪になる人だと思う。(そんな人いるかな?)
中学生の時に「染め直してこい。」と夏休み明けに言われて茶髪になっていることに気づいた。
中学生の私は、教室の隅にいつもいて男子とも関わりなく真面目な優等生だったから担任も驚いていた。
ヤンキーにそれなりに憧れはあったけれど、もちろん、髪を染めてなんていない。そんな勇気もない。
そんな思い出はどうでもよくて、20歳以来の黒髪(正式にはグレージュ)に戻した。
結論。めっちゃ似合った。
多分、今までで1番似合ってる。
え、いいじゃん私。
「結構黒入れたんですけど、それでもここまでですね」
どうやら痛みやすいのか、黒が入りにくいらしい。
いつも茶をオーダーすると、思っていたより明るくなることが多かったのは、元が傷んでるからだったのか。
それでも日光に照らされて、グレーに混じる傷んで光る毛がいいハイライトになって綺麗だった。
なんだかワクワクして、人生で初めてピンクの服を買った。
嬉しい。
見せたい。
めっちゃ可愛いよ。私。今。
ピンクの服も高かったけれど、この長くなった髪の毛とよく合うんだ。最近買った黒のデニムともよく合うし。
だって平日の真昼間のなのに2人にナンパされたし。
結構良いってことでしょ?
言いたい。
好きな人に言いたい。
浮かれてること言いたい。
でも。言えないまま、グレーはどんどんと抜けていって茶に戻っていった。
夜を越すたび、朝になるたび、
茶になっていく髪を見て、
浮かれていた女の子が日々、老いていることを実感させられているようだった。
どう思う?
毎日を過ごすことを「老い」というのか「成長」というのか。
変な焦燥感でどうしようもない。
それもこれも、変なタイミングで来るLINEのせいだ。
待つだけの女なんて最悪だ。と思った日に限って、思考を読まれているかのようにLINEがくる。
いつまで待ち続けるのだろうか。自分でも怖い。焦る。
そして、また今日もただ老いていくだけの意味のない日を過ごしてしまった。焦る心と裏腹な毎日。
私はただ、老いるために生きているのか。
久しぶりに出来た小さなニキビは成長しているからなのか。老いているからなのか。
そんなんじゃないはず。きっと人はそんなんじゃないはず。
少しづつ頻度が上がってきたと思いたいLINEの向こうの相手に呟く。
こんなことを考えていることを知ると君はまた「変だよ」と言って、ほくそ笑むんだろうね。
あれ、ミスチルにこんな歌詞なかったけ?
あー、HANABIか。
そうそう茶化して笑われるんだろうね。
ちょっとこんなに希望が溢れた歌は、今は自傷行為かも笑
明日は聴けるといいな。
母に数ヶ月ぶりに会った。
「ピンクの服。見慣れないから?
似合わないのね。」
と言われた。
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