占いって信じていいんですか?
占いは好き?
と聞かれたら、yesともnoとも言えない。
流行っていたら、それなりに本を読んだり、調べたりするけれど、それに従って生活をしたり、行動を変えたりはしないし、占ってもらってもすぐ忘れることも多い。
相性がいいね。と言われた人とも仲良くなれた人はあまりいないし、、、。
朝のニュースの星座占いなんて適当だろうとも考えてる。
でも、信じてないわけではないし、女友達は例外なく占いが好きなので、付き添いでいくことも多い。
なのでどちらかというと好きと言う感じだろうか。
今年2023年は、特に病気がちだった。
いろんな病院にかかったし、健康という面では酷い目に会ったと思う。
そういえば、今年の初め、会社で有名なスピリチュアル先輩が「小殺界だから気をつけて」
と言っていたなーと思い出し、六星占術を見てみた。
『健弱』体に気をつけなさいと出ていた。
当たっている。。。
じゃあ、今年が特に体が悪いんだな。
来年は健康に生きられるかもしれない。
そして、今年も何人かの占い師さんに直接診てもらった。
6月か9月に運命の人に出会うって言われたのは嘘だったなーと思ったり
92歳まで生きるよって言われて、え、嫌だなと思ったり
お父さんと暮らしたら早死にさせるからダメだよ。と言われて不謹慎だな。と思ったり。
いろいろ面白いことを言われた。
でも1人だけ、気になる占い師さんに出会った。
その時、私は元彼が好きで、でも何とか他の人を好きになろうと、努力してしているところだった。
その占い師さんは、開口一番
私に「彼氏いる?」と聞いてきた。
「いないです」
正直に答えると
「えーーー」
と言いつつ
「貴方のハートを左手に握っている人がいるわよ」
と言った。
「その人は大事そうに左手にいつも握っている。
貴方のことが好きなのね」
心当たりはなかった。
2回食事をして、全然盛り上がらなくて、もう会わないだろうなと思っていたら「リオさんに惹かれ始めています」とちょっと気持ち悪いLINEをしてきた、あの年上の人かな。もう返信してないけど。。。
それとも、、、とぼーっと考えていると
「その人はあなたに対して、罪悪感?申し訳ないことをした。と思っているみたい。そして今とても後悔しているみたい。彼が気づいているかはわからないけれど、心の奥底で寂しいって言ってる。」
涙が少し出てきて前が霞み始めた。
「よく水の流れるところ
川か海か湖か、その人とよく行かなかった?
彼はそのことをよく思い出しているわ。」
うん。私もよく思い出している。
一緒に行った、海を川を湖を。
私が水の流れる景色を見るのが好きだから、よく付き合ってくれたよね。
くだらない動画をたくさん撮って遊んだよね。
「そして貴方の夢をよく見ているわよ」
そうなんだ。私もだよ。今日だって見たんだから。
今でも隣にいる夢を
「その人が貴方のハートを離してくれない限り、
貴方は新しい恋は不可能ね。」
もう前が見えないくらいに涙が出てきて
鼻を懸命に啜る。
そして、元彼だと思う。ということと
今まで誰にも言ったことがなかった彼への気持ちが、溢れるように喉から溢れ出していく。
「今でも好きで。前を向きたくてもどうしても好きで
こんなに時間が経っているのに、いつも隣にいてくれてるみたいに感じる」
急に号泣し始めた私を気にする様子もなく
うん。うん。
と話を聞いてくれた。
そして
「祈っとくから大丈夫よ」
と言った。
不思議な体験をしたようだった。
彼のことを当てられたのにも驚いたし
人に彼のことについて話すのは、初めてだったからか幾分かスッキリとしたし、あんなに躊躇いなく、自分の気持ちを言えたのも初めてだった。
でも、まあ、当てずっぽだろう。
彼が私のこと、まだ好きでいるなんて、ありえない。
リピート客を増やすため、私をちょっと喜ばせてやろうとあんなことを言ったんだろう。信じすぎて思い上がらないように気をつけなきゃ。。。
と言いつつ、案の定、リピート客になってしまった。。。
そしてまた最後に「祈っとくから大丈夫よ」と言った。
彼の気持ちを知りたいという思いもあったが、自分が話してスッキリするためでもあった。
いい商売してるなーと頭のどこかで思いつつ、スッキリとした気持ちになっていたし、私も彼が私のハートとやらを握っているのなら、もう仕方ない。
復縁してやろう!という気持ちになり、
心が行きたくないと叫んでいた男性との食事会も全て断るようになっていた。
「祈っとくから大丈夫よ」
と言われて数日後
寝ようかなと思い、布団に入ったところ、携帯が鳴った。
先輩かな?と思い液晶を見ると
衝撃の名前が表示されていた。
これまで何度も何度も、見て、書いて、呼んだ名前だ。
別れてから初めて彼から電話が来た。
ずっと私のLINEを未読無視していたのに、突然。
「どうしたの?びっくりした!!!」
心臓は痛いほど鳴っていて、涙も流れていたのに、自分でもびっくりするほど、明るく平静な声が出た。
そしてすぐに切れた。
5分もなかった。
「風邪を引いた。辛かった。」
それだけ。
でも、彼の声を聞けた。彼が電話をしてくれた。
あの照れた時のぶっきらぼうな話し方だったけれど、前のような優しい声じゃなかったけれど。
彼の声を聞けた。
馬鹿。寂しいなら意地張ってないでよ。
頑固なのは十分知ってるけれど。
貴方がどれだけ酷いことをしても、私なら許すって分かってるでしょう?
頼ってよ。
しかもさ、貴方が振ったのに、私のハートとやらをまだ持ってるってずるくない?そのせいで私は前に進めないんだよ。
別に返さなくてもいいけどさ。
占い師がさ、「彼はあなたとイルカを見たいと思ってる」って言ってたんだけど私には、全然見当がつかないんだ。
そんなこと話したことあったっけ?
もしかして江ノ島に旅行に行った時に、水族館に時間がなくて行けなかったからとか?
それとも札幌に新しい水族館ができるって話をしてたから?
やっぱ、占いなんて当たらないのかな。
占いって信じていいのかな。
祈ってくれたから、電話が来たのかな。
それとも全然関係ないのかな。
結局、ハマってしまいそうで怖くて
その人に占ってもらうのは辞めてしまった。
でも自分の都合にいいことは、少しくらい信じてもいいよね。
いや、やっぱり商売なのかな。
信じないでおこうかな。
でも、私が勇気を出して、貴方に会いに行くまで、私のハートとやらを左手に握り続けてくれたら嬉しいな。
占いって信じていいんですか?
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