僕のなかで生きてる「ひき潮 ~Ebb Tide~」
ページをひらいてくださりありがとうございます。
うもうふとんです。
前までは常体で文章をかいていたんですが、いっこ前の記事で敬語を使ってから、なんか使いごこちがよかったのでこんなかんじになってます。
もしかしたら、次の記事も敬語でいくかもしれないし、常体(こころそのまま)でいくかもしれません。
きまぐれなので、あたたかい目で見守ってくださるとありがたいです。
きょうは、僕のだいじにしている曲のはなしを書きます。
サザンとの出会い
いちばん昔の記憶は、テレビのお天気情報のコーナーです。
僕は幼稚園に入っていたころ、金曜日の夜にいつもドラえもんやクレヨンしんちゃんを見ていました。
そのあとミュージックステーションが放送されていたのですが、僕の住む地域ではその前にいつもお天気情報が流れていました。
そこで流れていたのが、サザンオールスターズの「希望の轍」でした。
いっつも「遠く 遠く 離れ………」といいところで終わってしまうのですが、この曲の正体を知らなかった当時の僕は「なんかもやもやするな、へんなの」
とぐらいにしか思っていませんでした。
それから数年が経って、僕は中学生になりました。
そのとき僕にはいろいろなことがあって、いままで抱えたことのないような苦しさとつらさでいっぱい
みたいな状況でした。
いまにも「死んでしまいたい」と思っていたこともあるぐらい、こころが駄目になっていました。
気持ちをまぎらわせようと、僕が好きだったあるアーティストさんのツイッターを見ていたとき、ひとつのカバー曲が流れてきました。
それは、「TSUNAMI」です。
そのアーティストさんのピアノの演奏と曲調、雰囲気や歌声もすごかったけれど、それよりも、何よりもこころが震えたのは、歌詞でした。
僕は歌詞評論はできないのでなんとも言いようがないですが、ただただ文字のひとつひとつからぐっと伝わってくるせつなさや胸のくるしさ、押し寄せる「好きな女性」への想い、浮かんでくる情景や雰囲気が、こころの傷にじんわりと沁みました。
沁みた傷がまた痛くなるぐらい、塞がろうとした
かさぶたがまた開くぐらい、こころが震えました。
「これはオリジナルをぜったいに聴かないとな」
と思い、ちゃんとした方法(さっきの感動を、きちんとお金に示して聴ける方法)でサザンの「TSUNAMI」
を探しました。
当時はサブスクをやっていなかったので、急いでTSUTAYAに「TSUNAMI」が収録されたアルバム
「海のOh,Yeah!!」を買いにいったのを今でも覚えてます。
さらにそのとき、ちょうど最初の緊急事態宣言と時期と被っていたので、僕はステイホーム中にサザンの有名な曲をひととおり聴くことになります。
(「海のYeah!!」もそのとき買ったのですが、そこで僕は小さいころに聞いてたあの曲が「希望の轍」だと知ります。)
「海の家」とか「生みの親」にかけてるのがまた、言葉遊びがすごいなーってびっくりします。
タコとマグロの結婚写真、かわいい。
サザンとの出会いはこうしてみるとオリジナルから入ってないので邪道かもしれないです。
ただ、「出会えてほんとによかったな」と思えるのは確かです。
「キラーストリート」を買う
サザンにだんだんとのめりこんでいった僕は、サザンオールスターズ公式のYouTubeで公開されてたミュージックビデオを見ていました。
(コロナ禍に入ってから、いっきに何本ものフルバージョンのミュージックビデオが公開されました。
タイミングも良くてうれしかった……)
「海のYeah!!」「海のOh,Yeah!!」では聴いてなかった曲も公開されていて、その曲たちもちゃんと聴きたいなと思っていました。
「夢に消えたジュリア」はミュージックビデオの世界観や圧倒的な演奏に魅了されました。
スケールがとにかくでかくて、その中身はキラキラしていてなんか輪舞感(?)もあって、ジュリアの幻のような美しさや清らかな魅力でいっぱいの、まるで一本の映画をみた、みたいな曲です。
はなしを戻しますが、そんなときにアルバム
「キラーストリート」を見つけます。
「ミュージックビデオで見た曲もめっちゃ入っていて、まだ知らない曲もめっちゃ入ってる。」
そう思いながらわくわくしていろいろ調べてみると、初めてCDで発売されたのが2005年10月5日だと分かりました。
2005年のだいたいおんなじぐらいの日に僕は生まれたので、改めてサザンの歴史の長さを知りつつ、
このアルバムと僕はだいたいおんなじ年なんだなーと少し縁を感じました(勝手に)。
そしてなんやかんやあって、僕は「キラーストリート」を買いました。
僕が買ったバージョンには歌詞といっしょに桑田佳祐さんのセルフライナーノーツ(解説文)が載せてあったので、それを読みながら曲の世界にひたひたと
浸っていました。
そしてアルバム最後の曲になったとき、僕はいろんな意味でこころを動かされました。
「ひき潮 ~Ebb Tide~」
たくさんの曲を聴いてきて、僕のなかでの
「サザンオールスターズ」というものは、
「勝手にシンドバッド」「HOTEL PACIFIC」
「チャコの海岸物語」「真夏の果実」のような
「THE 夏」という世間一般のイメージ、
「シュラバ★ラ★バンバ」「エロティカ・セブン」
「マンピーのG★SPOT」のようなエッチなものも全然おっけい!!みたいなイメージ、
「いとしのエリー」「LONELY WOMAN」
「涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~」
「LOVE AFFAIR ~秘密のデート~」「TSUNAMI」
のようないろんな恋の感情(一途だったり、優しかったり、後ろめたかったり、思いのままだったり)を
ときに美しく、ときにそのまま、ときにおもいっきり表現するイメージ、
「希望の轍」「みんなのうた」「東京VICTORY」
「イエローマン~星の王子様~」のようなワッと
気持ちが盛り上がるようなイメージ、
「ロックンロール・スーパーマン」「栄光の男」
「アロエ」「彩 ~Aja~」のようなどこかしんみりしながらも前向きになれるようなイメージ、
などなど、さまざまなイメージ、またはメッセージの曲を届けてくれるめっっちゃ最高のバンドだと考えています。
そんななかで、僕が「キラーストリート」の最後に聴いた「ひき潮 ~Ebb Tide~」という曲は、なんというか、今までにないサザンだな、っていうかんじが第一印象でした。
まずこころが震えたのは、歌詞です。
別れていく女性に対して、男性が女性の幸せを願うというのがおおまかな内容ですが、男性の心から
女性を愛している気持ち、そこからにじみ出る
やさしさやまごころ、前向きでまっすぐな思いが
僕のこころにぐさっと刺さりました。
こんなに女性のことを想っていて、こんなに本当に心のこもったやさしさをもてるなんてすごいな、って思ったし、あまりにもやさしすぎるから聴いててこころが、感情がつらくなりました。
こんなやさしさ、男性は辛いかもしれないのにそれでもだせるって、ほんとうに女性を想ってるんだなってこころがうるうるしました。
また、「涙が頬にキラリ」「滲んだ星がキラリ」という表現からは、男性の別れの辛さや悲しさが表れていて、さらにこころがうるうるしました。
次に、曲調にこころが震えました。
この曲は「栞のテーマ」とおなじ8分の6拍子の曲なのですが、これはわりと波の表現をするときに使われる拍子みたいです。
なので、曲の最初に波の音が挿入され、そこから曲を通してゆったりと、じんわりと波が寄せては返す感じで、最後にまた波の音で終わる、みたいな構成なんだと思います。
全体的に使われてる楽器も少なくシンプルで、
桑田さんのコーラスの入ったボーカルなので、
とても静かなかんじだけど、ゆったりと落ち着いていて曲調もやさしいな、と思いました。
こんなにやさしさにあふれていて、いかにも何かが終わってしまう前のような美しさにみちているサザンの曲ははじめてで。
でもそれが聴くたびに僕のなかの大切なものになるようにだんだんと形づくられていって。
気づいたら僕のなかで生きてる、受け取ったそのままで生きている曲になりました。
おわりに
ここまでいろいろと書いてきてなんですが、
僕は多分サザンの熱狂的なファンや大ファン、ではないです。
いつもサザンばっかり聴いているわけでもないし、
サザンのライブに行ったこともありません。
(ファンのみなさんにはほんとうに申し訳ないです。)
これでサザンのことを記事にしていいのか、僕みたいなやつがサザンを語っていいのか、とようやくいま心配しはじめてきたぐらいのやつです。
ただ、確かに僕はサザンの曲にこころを動かされ、
ときにはこころを救われました。
そして、大切にしたいと思えるサザンの曲ができました。
改めてですが、ほんとうに、出会えてよかったなって思います。
それでは、このへんで失礼します。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ばいばい。
【見出し画像の引用元】
https://note.com/satokofay/n/n10541710cdc8?sub_rt=share_pw