【遊戯王】個性が出るテーマ『ティンダングル』のススメ【テーマ紹介】
こんにちは 黒烏賊と申します
みなさんには愛してやまない遊戯王のテーマやデッキが存在しますか?
私は『ティンダングル』というテーマが大好きで、新カードを見たらティンダングルで使えるかどうかを必ず検討しています。
様々なカードと組み合わせられる面白いテーマなのに使用者が少なくマイナー寄りなので、一人でも使用者が増えたらいいと思いこの記事を書くことにしました。
よろしければ最後までご覧ください。
(記事内の画像は遊戯王ニューロン及び公式ツイッターより)
そもそもどんなテーマ?
ティンダングルは遊戯王VRAINSで財前晃が使用したリバースモンスター主軸の闇属性・悪魔族テーマで、そのステータスに違わず墓地からの展開を主軸としています。
モチーフはクトゥルフ神話の『ティンダロスの猟犬』と『トライアングル(三角形)』。
カード名にはクトゥルフ神話の用語や幾何学用語、キリスト教由来の言葉も使われています。
アクセス可能なカードが広いのが特徴の一つで、テーマの動きから自然に出来ることは
・任意の魔法・罠をデッキから墓地へ送る
・任意のリバースモンスターを展開する
・レベル4以上のシンクロ召喚
・ランク3〜6のエクシーズ召喚
・1体のモンスターで1ターン中にライフ8000を削り切る
などが挙げられ、人によって構築にかなりの違いが出る面白いテーマです。
さて、冒頭で「一人でも使用者が増えたらいい」といいましたが、実際はこのテーマは万人に勧められるテーマではありません。
正直に言ってしまうと、「遅い」「難しい」「まともな除去や妨害が無い」という三重苦を抱えた辛いテーマ、というのが現状です。
しかし
「しぶとく戦いたい」
「デッキに独自性が欲しい」
「高火力フィニッシャーで派手に勝負を決めたい」
そんな欲望を持つ決闘者にならティンダングルは非常にオススメ出来るテーマですので、是非一度使ってみていただきたいと思います。
値段は紙では全体的に安価、MDでのレアリティはSR2種UR1種でSR以上はそれぞれ1〜2枚あれば足りるカードなので、どちらでも比較的組みやすいテーマとなっています。
各カードの紹介
定番通り「モンスター」→ 「魔法」→「罠」の順に紹介していきたいのですが、このテーマの看板とも言えるパワーカードが存在するため、先にそちらを紹介した後にモンスターの紹介に入らせていただきます。
それがこちらの『ティンダングル・ドロネー』
①の効果はおまけみたいなものであり『ティンダングル・アキュート・ケルベロス』については後で説明させていただくとして、今回重要なのは②の墓地効果。
条件こそあるもののフリーチェーンの墓地効果でモンスター3体を蘇生できる効果で、デメリットは無く名称ターン1すらありません。
そのため1回目は相手の攻撃を凌ぐために使い、2回目は相手エンドフェイズに使ってから自分のターンに反転召喚しリバース効果起動、というのがティンダングルの基本戦術の1つになっています。
また、除外して発動する効果の為、チューナーを採用して『PSYフレームロード・Ω』で使い回すことが出来るのも強み。
『どうやってドロネーの発動条件を整えるか』
『ドロネーをいかに強く使うか』
がティンダングルのデッキを組む際の重要なポイントになります。
余談ですがこの『ティンダングル・ドロネー』は『エクソシスター・マルファ』や『斬機サーキュラー』のような壊れ強化枠ではなく、テーマの初登場時から既に存在しているカードだったりします。
モンスター紹介
メインデッキに入るモンスターはレベル3〜5が2体ずつ、レベル6とレベル7が1体ずつ存在します。
レベル順に紹介しても逆に分かりづらくなるので、順番は独断で決めさせていただきます。
まずは初動札の『ティンダングル・ジレルス』。
①の効果は墓地肥やしをしながら特殊召喚する効果。
ティンダングルの貴重な初動札であり、『闇属性・悪魔族・レベル3のリバースモンスター』というアクセスしやすいステータスが魅力。
ジャックストラクで登場した『ソウル・リゾネーター』によるサーチにも対応しているので、実質的な枚数はかなり多いと言えます。
②の効果はデッキのリバースモンスターにアクセスする効果。
この効果のおかげで『シャドール』『サブテラー』などの他リバーステーマと合わせやすく、『聖なる魔術師』『カオスポッド』などの強力なリバースモンスターを使うことも出来ます。
リバースモンスターは独自の効果を持ったカードも多く、オリジナルのコンボを考えるのもティンダングルの面白さの一つ。
リバースモンスターかつチューナーのカードも存在する為、ここからシンクロ召喚に繋げることも可能となっています。
続いてジレルス同様「リバースモンスター」を指定する効果を持つ『ティンダングル・エンジェル』。
手札・墓地からリバースモンスターを特殊召喚出来るカード。
デッキのリバースモンスターにアクセスできる『ティンダングル・ジレルス』と合わせることで様々なリバースモンスターを出すことが可能となっています。
特に最上級リバースモンスターの『機怪神エクスクローラー』『禁忌の壺』などがよく使用されています。
サーチャーの『ティンダングル・イントルーダー』
リバース時のサーチ効果、召喚時の墓地肥やし効果、裏側守備表示での特殊召喚に反応して自己蘇生する効果の3つを持つモンスター。
自己蘇生効果によくある「フィールドを離れたら除外される」などのデメリットもないため、このカードが場と墓地を往復して壁になったりサーチしたりを繰り返すのが定番の動き。
攻撃力も2200とそこそこあるので殴り要員にもなります。
また、リバース時に同名カードもサーチできるため、
サーチ→召喚して墓地肥やし→ランク6エクシーズ
という流れも可能です。
フィニッシャーの『ティンダングル・ハウンド』
①の効果はリバースした場合にモンスター1体の元々攻撃力分自身の攻撃力を上げ、そのモンスターを裏側にする効果。
相手モンスターを対象に取ることもできますし、自分の『ティンダングル・イントルーダー』を対象にすると攻撃力が4700に。
②の効果はリンク状態のモンスターの攻守を×1000下げる効果。
ティンダングルの魔法にはティンダングルが与える戦闘ダメージを倍にするカードがあるため、①の効果にと合わせると一撃でライフを削り切ることも。
弱体化効果が意味をなさない場合でも、貫通を付与する『ペンテスタッグ』や直接攻撃を可能にする『No.26 次元孔路オクトバイパス 』と組み合わせればワンショットが狙えます。
③は破壊時に裏側モンスター1体を表側守備表示にする効果。
そのままだと受動的な効果ですが、自分で破壊した場合にも発動可能なため「破械」カードなどを使うと能動的に発動しやすくなります。
『ティンダングル・ドールス』
①は場以外から墓地へ送られた場合の蘇生効果。
各種コストや墓地肥やし効果で墓地に送ることで起動できるため発動機会は多いです。
②はデッキから魔法・罠を墓地に送る効果。
ティンダングルの魔法罠も墓地効果を持ったものが複数ありますが、この効果で墓地に送る魔法罠に縛りはありません。
そのため『迷い風』などの汎用的な墓地効果を持った魔法罠を送っても良いですし、墓地肥やしが得意な「ティアラメンツ」と混合した際にはティアラメンツ魔法罠の効果も起動できます。
また、少し手間がかかりますが、墓地に送った魔法罠を『聖なる魔術師』『闇の仮面』でサルベージすることで擬似的なサーチとして使うのも面白いです。
③は自身を素材にした「ティンダングル」リンクモンスターに3回攻撃を付与する効果。
今のところ該当するモンスターは後述する『ティンダングル・アキュート・ケルベロス』のみですが、ケルベロスは自身の効果で攻撃力が3000以上になるため、ドールスを素材にすると強力なフィニッシャーになります。
『ティンダングル・アポストル』
最大3枚サーチが可能な豪快なカード。
しかしティンダングルは全体としてリソース供給に長けているためサーチ効果はさして重要ではなく、ポイントは「モンスターを3体までリバースさせられる」という事。
『ティンダングル・エンジェル』で出したリバースモンスターを即座にリバースさせて効果を使ったり、このターンに展開したモンスターを各種召喚法の素材にするなど、リバース特有の遅さを解消するのに役立つカードです。
『ティンダングル・ベースガードナー』
メインデッキのティンダングルモンスターの中で唯一リバースモンスターでは無いカード。
手札から表側で特殊召喚出来るため、各種素材などに便利です。
特にティンダングルのリンクモンスターは墓地にベースガードナーを必要とするため、特殊召喚してそのまま素材にするのが効率的。
②のリクルート効果は受動的ですが、こちら側にマーカーが向いている相手モンスターがいる場合はそこに自分のモンスターを出しても起動出来ます。
『ティンダングル・トリニティ』
①はリバース時に『ティンダングル・ベースガードナー』をリクルートする効果。
②の戦闘破壊耐性付与は自身が攻撃されてリバースした戦闘から適用されるので、発動無効持ちが居て『ティンダングル・エンジェル』のバトルフェイズ終了効果を通せない、みたいな時に攻撃を耐える手段として便利です。
③で手札に加える『ジェルゴンヌの終焉』は後述しますがティンダングルのリンクモンスターに耐性を付与するカードで、次に紹介する『ティンダングル・アキュート・ケルベロス』をフィニッシャーに据えた構築で使うことになります。
『ティンダングル・アキュート・ケルベロス』
現状ティンダングル唯一のリンクモンスター。
①②は自身の攻撃力を上げる効果で、③は攻撃したバトルフェイズ終了時にトークンを出す効果。
普通に出すと消費に見合わない強さなので『ティンダングル・ドールス』を素材に出して3回攻撃にするか、『ティンダングル・ドロネー』の発動時の効果で特殊召喚するのが基本。
ドロネーの発動時の効果で特殊召喚した場合は、リンク3という点を活かして各種リンク素材にすると有用です。
ティンダングル関連の魔法・罠
『ティンダングル・ドロネー』は最初に紹介したのでそれ以外のカードを紹介していきます。
まずは『ナーゲルの守護天』
①はメインモンスターゾーンのティンダングルに戦闘・効果破壊耐性を付与する効果。
裏側のモンスターを効果破壊から守れないので、フリーチェーンで表にするカードと組み合わせたり、攻撃力を上げた『ティンダングル・ハウンド』を守ったりするのに使います。
②はターン1でティンダングルの戦闘ダメージを倍にする効果。
この効果がこのカードのメインで、ハウンドと組み合わせることでワンショットキルも狙えるほどのダメージを与えられます。
このカードはティンダングル名称を持たないので、『ティンダングル・ドールス』などで墓地に落として③の効果でサーチするのが基本。
『オイラーサーキット』
①はティンダングルが3体以上いると相手が攻撃できなくなる効果。
リバース主体の動きと相性が良くないですが、狙う時は「『ティンダングル・アキュート・ケルベロス』+ケルベロスの強化の為にリンク先に出してるモンスター2体」で達成するのが合理的。
②はスタンバイフェイズにティンダングルモンスターのコントロールを相手に移す効果。
リバースした状態の攻撃表示の『ティンダングル・トリニテ』ィを送りつけると攻撃力0の戦闘破壊されない的が作れますが、フリーチェーンでリバースさせるカードが無いと難しいのでロマンコンボ。
ケルベロスを送りつけるとミラーマッチ以外なら攻撃力が0になるので、『ティンダングル・ドロネー』の①の効果で出したケルベロスを送り付けて的にするのが楽な使い方です
③の効果は守護天と同じサーチ効果で、ティンダングル名称を持たないこのカードのサーチ手段になります。
『メールの階段』
ティンダングルカードを捨てることで、モンスターをリバースさせたり裏側にしたり出来るカード。
同パック出身の『アクセスコード・トーカー』が属性の異なるモンスターを除外し続ける限り1ターンに何度も効果を使えるように、このカードも異なるカードを捨て続ける限り何回も効果を使用出来ます。
爆発力はありますがこのカードがティンダングル名称を持っておらず、『ナーゲルの守護天』や『オイラーサーキット』のようなサーチ手段も無いため、中々扱いの難しいカードとなっています。
『ジェルゴンヌの終焉』
①は「ティンダングル」リンクモンスターの装備カードになり、戦闘・効果破壊耐性と対象耐性を付与する効果。
『ティンダングル・トリニティ』を素材に『ティンダングル・アキュート・ケルベロス』をリンク召喚してこのカードをサーチし、そのままケルベロスを対象に使うのが自然な流れ。
②の効果は装備モンスターのリンク先が埋まっている場合に、リンク先のモンスターとこのカードを破壊して装備モンスターの攻撃力分のダメージを与える効果。
現状唯一の「ティンダングル」リンクモンスターであるケルベロスはマーカーが一つ相手に向いているため、確実に効果を発動するためには送り付けなどをする必要があります。
テーマ外で相性の良いカード
テーマカードの紹介が終わったので、ここからは相性の良いカードを紹介させていただきます。
ティンダングルと組み合わせられるカードは膨大な量存在する為、様々なタイプのティンダングルに広く採用できるリバースサポートなどを軸に紹介していきます。
まずは『サブテラーの継承』
モンスターを墓地へ送って同属性リバースモンスターをサーチするか、リバースモンスターを墓地へ送って同属性でそれよりレベルが低いモンスターサーチするかを選べるカード。
手札を墓地へ送りながら後続をサーチする事もできますし、ティンダングルには上級リバースが複数いるためテーマ外から闇属性を採用しても無理なくサーチが可能です。
色々と面白いコンボが考えられる1枚。
『サン・アンド・ムーン』
相手モンスターを裏側にして妨害しつつ、リバース効果の起動やリバース後の再セットが行えるカード。
ティンダングルはテーマ内に妨害手段やフリーチェーンのリバース手段を持たない為、それら2つの役割を一度に行えるこのカードはかなり役に立ちます
『つり天井』
フィールドにモンスターが4体以上いる時に表側モンスターを全て破壊できるカード。
「モンスターが4体以上」のカウントには裏側モンスターも含まれますが破壊対象は表側のみなので、自分は被害を受け辛い全体破壊カードとしてつかえます。
元々低速なデッキなので罠という点もあまり気になりません。
『地中海の厄災』
裏守備モンスターへの対象耐性付与、リバースしたモンスターの強化、破壊された場合の蘇生、と強いことしか書いていない裏守備サポートカード。
『ティンダングル・ハウンド』と『ナーゲルの守護天』を合わせたワンショットキルなども狙いやすくなります。
『天獄の王』
セットした罠を守るというイメージが強いカードですが、耐性付与は『セットされたカード』を指定しているため裏守備モンスターを守ることも可能。
さらに攻撃力が3000もあるため、『ティンダングル・ハウンド』の効果対象にするとハウンドの攻撃力を5500まで上げられます。
また、天獄の王の効果でセットしたカードは次のターンに除外されますが、上記の『サブテラーの継承』なら発動後再セットされるため除外されないのも良い点。
『原始生命態ニビル』
汎用手札誘発として知られているカードですが、フィールドのモンスターをリリースする効果は『表側表示』を指定しているため、自分の場にモンスターが居ても被害を受けにくいのが好相性。
また、仮に自分の場も全滅した場合でもこのデッキなら立て直しが用意な為、ニビル使用後に展開出来ずトークンに殴られて負ける、というのも起きづらくなっています。
上記の『天獄の王』とニビルはどちらも岩石族であり、他の岩石族には強力なリバースモンスターもいるので、『御影志士』で使い分けるのも有用。
サンプルレシピ
初心者向けの構築として考えたティンダングルのデッキレシピです。
価格はOCG基準で考えた物なので、MDだとSRが少し多めになってしまいました。
EXに汎用を入れる、裏守備サポートを『バージェストマ・ディノミスクス』『つり天井』等に入れ替える、などをして手持ちや好みに合わせて調整していただけると助かります。
最後に
ここまでティンダングルの基本を紹介してきましたが、ティンダングルに少しでも興味を持っていただけたでしょうか。
紹介してきた通りティンダングルは様々な方向に派生できる可能性を持っており、相性の良いカードも無数に存在しています。
使用者が少なく開拓が充分とは言えない現状、発想次第で自分だけの構築が生み出せる使いがいのあるテーマですので、興味が持てましたら組んでみていただけると嬉しいです。
また、今後もティンダングルに関する記事を投稿予定ですので、縁がありましたらご覧ください。
それではまた何処かで。