
4日目|施工:型枠工事の工程と注意点 〜コンクリートの“ベッドメイキング”〜
「コンクリートは流し込むだけで形になるんでしょ?」…と思ったら大間違い! 形を決める“型”がなければ、コンクリートはただのドロドロ液体です。
建物の骨格を形づくるのが「型枠工事」。まさに「ベッドメイキング」のように、ピシッと整えなければ、建物はシワシワで崩れてしまいます。しかも、二級建築士試験でも型枠工事は頻出テーマ!
今日は「型枠工事」の流れと注意点を、楽しくかつ試験に役立つ形で解説していきます!
ステージ1|そもそも型枠工事とは?
型枠工事は、「コンクリートが固まるまでの“型”を作り、支える工事」です。
• 役割1:コンクリートの形をつくる → 柱、梁、壁、床などを型通りに成形
• 役割2:強度を確保する → コンクリートは固まるまで“流動体”。しっかり支えないと崩れます!
ステージ2|型枠工事の6ステップ(試験頻出!)
型枠工事は、計画から組立、コンクリ打設、解体までがワンセットです。
試験では「正しい工程の順序」がよく問われます!
① 型枠設計・型枠加工|ベッドの設計書を作る!
• 型枠の種類や寸法を決定し、設計図を作成。
• 使用する材料(合板・鋼製型枠など)を加工します。
☆試験ポイント: 「型枠はコンクリートの荷重に耐えられる設計が必要」
② 型枠組立|フレームを組んでいく!
• 加工した型枠を、柱・梁・壁などの形に組み立てます。
• 「建て込み→固定→補強(締め付け)」の順で行います。
補強の主役は「セパレーター」と「単管パイプ」!
• セパレーター(セパ):型枠の内側を一定の幅で保つ“つっぱり棒”
• 単管パイプ:型枠の外側を支え、外圧で崩れないよう固定する
☆試験ポイント: 「セパレーターは型枠の間隔を一定にする重要部材」
③ 型枠検査(締め固め確認)|ガタガタしてない?入念チェック!
• 組み立てた型枠が図面通りか確認します。
• 特にチェックするのは以下の4つ:
• 寸法・水平垂直は正しいか?
• 固定はしっかりされているか?
• 開口部(窓やドア部分)の位置はズレてないか?
• かぶり厚さは確保できているか?(←試験頻出!)
☆試験ポイント: 「コンクリート打設前の型枠検査で、かぶり厚さの確認は必須!」
④ コンクリート打設|ついに“流し込み”の時間!
型枠にコンクリートを流し込みます。ただし、ドバっとやったら中がスカスカに…。
ここで登場するのが「バイブレーター」!
• コンクリートに振動を与え、隙間をなくし密実に固めます。
• 「ジャンカ(空洞やスが入る不良)」を防ぐために必須です。
✧試験ポイント: 「バイブレーターは打設後すぐ、かつ深さ25〜50cm間隔で挿入が基本」
⑤ 養生(ようじょう)|乾燥と温度管理で“しっかり固める”
打設後、コンクリートを守りながらじっくり乾かします。
• 夏は乾燥を防ぐために散水養生
• 冬は凍結を防ぐために保温養生
☆試験ポイント: 「コンクリートの養生期間は5〜7日以上が基本!」
⑥ 型枠解体|ついにお披露目!でも慎重に…
コンクリートが固まったら型枠を取り外しますが、早すぎると崩壊リスクが!
• 柱・壁は打設後2日〜3日以降
• 梁・スラブは7日〜14日以降が目安
☆試験ポイント: 「型枠の解体は部位ごとに強度が発現する期間を守ること」
ステージ3|型枠工事で試験に出る“注意点”はここ!
1. かぶり厚さの確保(鉄筋の防錆対策):鉄筋がサビないよう、型枠と鉄筋の間隔を守ること。
• 基礎:40mm以上
• 柱・梁:30mm以上
• 壁・スラブ:20mm以上
2. 型枠の強度・剛性を確保:組立時はセパレーターや単管パイプで強度を保つ。
3. 型枠解体のタイミング:コンクリートの圧縮強度が十分に発現してから外す。
ステージ4|試験対策まとめ:型枠工事は工程順序を押さえよう!
【型枠工事6ステップ】
1️⃣ 型枠設計・加工(強度設計)
2️⃣ 型枠組立(セパレーターと単管で補強)
3️⃣ 型枠検査(かぶり厚さ・寸法確認)
4️⃣ コンクリ打設(バイブレーターで密実化)
5️⃣ 養生(散水・保温で強度確保)
6️⃣ 型枠解体(強度発現後に部位別に実施)
次回予告|5日目:コンクリート打設と養生の基本
「コンクリートは生き物」と言われるほど、打設は奥が深い! バイブレーターの使い方、ジャンカを防ぐコツ、養生で強度を上げる秘訣を楽しく解説します!