1日目｜計画：動線計画の基本

〜動線は“空間のシークレットパス”
スムーズな道は快適への近道〜

1. 動線って何？

動線は、建物の中で人が移動するルートのこと。住宅でも店舗でも、動線の良し悪しで「快適」か「不便」かが決まります。二級建築士試験では、住宅や商業施設の動線が頻出テーマです。

例えば、スーパーで牛乳を買うだけなのに、入口から店内をぐるぐる回らされたら「もう来ない！」ってなりますよね。動線計画は、そうした「ムダな回り道」をなくし、目的地までの最短ルートをデザインすることなんです。

2. 動線の3つのタイプ

住宅計画では、この3つの動線を押さえておくことが試験のポイントです。
• 家事動線：キッチンから洗濯場、物干し場までの移動ルート
（最短距離なら、洗濯物を持ってウロウロしなくて済む！）
• 来客動線：玄関からリビング、客間までのルート
（お客さんがトイレ横を通る間取りはNG！）
• 生活動線：寝室からトイレ、浴室、リビングなど日常でよく使うルート
（夜中に遠いトイレは地味にツライ…）

3. 試験で狙われる「動線計画の3S」

動線計画は3つのキーワードを抑えれば攻略できます。
• Short（ショート）：移動は最短が基本！
キッチンと洗濯機が遠かったら毎日大回りでヘトヘト…。
• Smooth（スムーズ）：つまずかずスイスイ通れる道！
ドアがぶつかる、通路が狭い…これじゃ渋滞発生！
• Separate（セパレート）：動線を分けてプライバシー確保！
来客動線と生活動線が一緒だと、お風呂上がりにバッタリ…気まずい！

4. 語呂合わせで暗記！

「ショートでスムーズ、分ければスマート！」
• ショート（Short）
• スムーズ（Smooth）
• セパレート（Separate）

試験中は「スマートな動線か？」と考えれば自然と答えが見えてきます。

5. 実践！ミニケーススタディ

【シチュエーション】
「2階建て住宅で、1階にLDK、2階に寝室。お風呂は1階」

⚪︎ よい例：「脱衣所をリビング横に配置し、洗濯機と物干し場を隣接」
　→ 洗濯の流れがスムーズで効率UP！

✖︎ 悪い例：「玄関横に脱衣所を配置」
　→ お風呂上がりにお客さんと鉢合わせ…「あ、どうも…」と気まずい展開。

6. よく出る試験の“ひっかけ”ポイント

・「動線は最短が正解」→ ✖︎ 最短だけでなく「スムーズ」と「分離」も大事。
・「回遊動線が必ず正しい」→ ✖︎ 目的に合わない回遊はただのムダな遠回り。

7. 過去問チャレンジ（2023年度 二級建築士より抜粋）

【問題】住宅の動線計画で適切なものはどれ？
(答えはスクロールで)

A. キッチンと洗濯室を分け、移動距離を長くする
B. 玄関とリビングを直接つなげる
C. 家事動線と来客動線を分離する

【答え】
↓



C. 家事動線と来客動線を分離する


動線計画は「3S（ショート・スムーズ・セパレート）」が基本。特に「Separate（セパレート）」は試験で頻出です。

8. まとめと覚え方

◎ 動線計画の基本は「3S」
Short（短く）
Smooth（スムーズに）
Separate（分ける）
◎ 語呂合わせは「ショートでスムーズ、分ければスマート！」


〜次回予告（2日目の計画テーマ）〜

『ゾーニングと間取りの組み立て方』
・ゾーニングって何？
・部屋の配置で快適さが決まる？
・住居計画で出るゾーニング問題を攻略！