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4日目|法規:高さ制限は“空のシェア”
はじめに
「この土地、タワマン建てちゃおうかな♪」
…ちょっと待ってください!
どんな場所でも好きな高さの建物を建てられるわけじゃないんです。なぜなら、空はみんなのものだから。
そこで登場するのが 高さ制限 です!
今日は「空のシェア争奪戦」という視点で、高さ制限を楽しく攻略していきましょう!
1. 高さ制限は“空の分けっこ”ルール
高さ制限は大きく3つのルールで空をシェアしています
⚫︎ 斜線制限:「お隣さんに日陰を落とさないで!」
⚫︎ 日影規制:「冬の日差しも分け合おう!」
⚫︎ 絶対高さ制限:「低層エリアはのんびり空を楽しもう!」
☆斜線制限:「日差しはみんなのもの!」
高〜い建物を建てると、隣の家はずっと影の中…。
そこで「一定の角度で屋根をカットしてね!」というルールが斜線制限です。
【3兄弟が登場!】
1. 道路斜線:「道路の日当たりはみんなに公平に!」
2. 隣地斜線:「お隣さんに高すぎる壁はNG!」
3. 北側斜線:「北側の家にも日差しを!」(これは主に住居エリアだけ)
【ちょっと実験】斜線制限を破るとどうなる?
✖︎ 道路斜線無視 → 通りがトンネルみたいに真っ暗!
✖︎ 隣地斜線無視 → お隣が“壁ビュー”で景色ゼロ!
✖︎ 北側斜線無視 → 北側の家は1日中“冷蔵庫”状態!
☆日影規制:「冬の日も大事にね!」
斜線制限が「建物の形」を決めるなら、日影規制は“建物の影”そのものを規制します。特に 大きな建物(高さ10m超など) に適用されます。
✔︎ 一定時間以上、隣の土地に日陰を落とさないルール です。
✔︎ 冬至の日の日影が基準なので、試験でも「12月22日」の日影図がよく出題されます!
【現実チェック】日影規制を破ると?
✖︎ 子ども「グラウンドが一日中日陰で寒すぎる!」
✖︎ おばあちゃん「日差しがなくて洗濯物が乾かない…」
✖︎ 近所「こんな建物、景観も気分も真っ暗!」
☆絶対高さ制限:「ここはのんびりエリア」
「低層住宅エリアは、空が広く見える街並みにしたい」
そんなエリアでは 「そもそも◯メートル以上はダメ!」 というルールがあります。
✔︎ 例えば、第一種低層住居専用地域は高さ10mまたは12m以下が多いです。
✔︎ 「高さを出したいなら、住宅街じゃなくて商業エリアでどうぞ!」というわけです。
2. 試験に出る!高さ制限トラップQ&A
【Q1】
高さ15メートルのビルを建てる場合、影響するのはどれ?
A. 道路斜線のみ
B. 日影規制のみ
C. 道路斜線・隣地斜線・日影規制
【答え】
↓
C. 道路斜線・隣地斜線・日影規制
• 15メートルなら、道路・隣地の斜線は確実にかかる。
• さらに高さ10メートル超なので日影規制も適用!
【Q2】
第一種低層住居専用地域で、建築可能な高さは?
A. 10メートル以下
B. 12メートル以下
C. どちらもあり得る
【答え】
↓
C. どちらもあり得る
• 第一種低層住居専用地域は自治体ごとに10mまたは12mを設定。
• 「どちらもあり得る」のが試験のトラップ!
【Q3】
北側斜線は、すべての用途地域に適用される?
A. はい
B. いいえ
【答え】
↓
B. いいえ
• 北側斜線は 主に低層住居エリア限定。
• 商業地域や工業地域は 日差しより土地活用が優先!
3. 今日のまとめ
• 斜線制限は“日差しのための形”(道路・隣地・北側)
• 日影規制は“影をコントロール”(高さ10m超の建物に注意)
• 絶対高さ制限は“のんびり街並み”を守るルール
• 試験では、「どの用途地域に、どの制限がかかるか?」を問われる!
おわりに
今日は「高さ制限」を “空のシェア” として学びました。
街はみんなのもの。高く建てたい気持ちもわかりますが、「お互いの空をわけっこ」することで、明るく住みやすい街が生まれるんですね。
次回は 「建築確認申請」!
「この家、本当に建てていいですか?」と許可をもらう仕組みを、解説します!