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7日目|計画:オープンキッチンのメリットとデメリット
〜憧れのオープンキッチンは、夢か?現実か?〜
1. オープンキッチンは“憧れ”か、それとも“戦場”か?
ドラマに出てくるような、広くておしゃれなオープンキッチン。
「家族と会話しながら料理♪」
「ホームパーティーで主役は私!」
…なんて思っていたのに、現実はこうなることも。
◇ リアルなオープンキッチンあるある:
• 揚げ物のニオイが家中に大放出。リビングまで“唐揚げ定食”状態
• 調理中の音でテレビのセリフが聞こえない。「えっ?今なんて言った?」
• シンクに溜まった洗い物が常にリビングから丸見え(油断できない)
オープンキッチンは「光と影」。夢だけで選ぶと、試験も暮らしも痛い目に遭います。
2. オープンキッチンの3つの型を知ろう
二級建築士試験でもよく出るのが、「対面式」「アイランド型」「ペニンシュラ型」。これを知らずに試験会場へ行くのは、包丁を持たずにキッチンへ立つようなもの。
【1】対面式キッチン(カウンター型)
• リビングに向かって調理できるが、コンロ側は壁付け。
• 壁がある分、油はねや煙はカット。
🙆♀️ メリット: ほどよくオープン、ほどよく目隠し。料理しながらテレビもチラ見できる。
🙅♀️ デメリット: カウンターが「物置き場」になりがち。
【2】アイランド型キッチン(憧れNo.1)
• キッチンが完全に独立して“島”状態。リビング全体を見渡せる。
• 動線は最高だけど、開放感ゆえに隠せるものゼロ。
🙆♀️ メリット: おしゃれ度MAX。回遊動線で複数人調理もラクラク。
🙅♀️ デメリット: 揚げ物の香りがソファまで直行。掃除が大変。
【3】ペニンシュラ型キッチン(アイランドの妹分)
• 片側が壁についていて、もう片方はオープンなスタイル。
• アイランドほどは広くないけど、程よい解放感。
🙆♀️ メリット: スペースが限られていても導入可能。油はねも片側はガード。
🙅♀️ デメリット: アイランド型よりは開放感控えめ。でもおしゃれ度は十分。
3. 試験に出る!オープンキッチンの「光と影」
【光】メリット
○ コミュニケーションが生まれる:料理中も家族と会話できる
○ 開放感バツグン:リビングと一体化するので、空間が広く感じる
○ 子どもを見守りやすい:リビングで遊ぶ子どもの様子がわかる
【影】デメリット
▲ ニオイ問題:焼き魚の香りがリビングのソファに…永住権を取得
▲ 音問題:換気扇やフライパンの「ジュワー」がドラマのクライマックスを邪魔する
▲ 生活感丸出し:シンクに溜まった皿の山が常にインテリアに
4. 「デメリットを消す」3つの設計テクニック
オープンキッチンを「夢のまま」終わらせるには、設計で工夫すればOK!
【テク1】換気は「見た目より性能」を優先する
☆ レンジフードはパワー重視!デザインだけで選ぶとニオイが逃げません
☆ 「天井埋め込み型」はおしゃれだけど、吸引力が弱いものも多いので注意
【テク2】カウンターやパーテーションで“半オープン”にする
☆ 手元を隠せる高さ90cmくらいの腰壁やカウンターをつけるだけで、洗い物が目隠しできる
【テク3】パントリーを作って「とりあえず隠す」
☆ 常温保存の食品、キッチン家電は全部パントリーへ収納。オープンキッチンは“見せる場所”と“隠す場所”を分けるのがコツ
5. ケーススタディ:「3人家族のための理想のオープンキッチン」
【条件】
• 3人家族(夫婦+小学生1人)
• リビングで子どもを見ながら料理したい
• でも、生活感はなるべく抑えたい
✔︎ 【設計のポイント】
• ペニンシュラ型を採用(スペースが限られていても開放感◎)
• 90cmのカウンターで手元を目隠し
• 大容量パントリーを確保し、買いだめ食品は全部収納
• 換気はパワフルな「深型レンジフード」でニオイ対策も万全
6. 過去問チャレンジ(二級建築士より抜粋)
【問題】オープンキッチンの設計として、最も適切なものはどれか?
A. 換気性能よりもデザイン性を優先する
B. アイランド型では、回遊動線を確保する
C. ペニンシュラ型は広い空間でなければ設置できない
【答え】
↓
B. アイランド型では、回遊動線を確保する
ポイント:アイランド型は360度動線が命。回遊できなければ、その魅力は半減します。
7. 今日のまとめ
【オープンキッチン3タイプ】
◎ 対面式キッチン(カウンター型):ほどよい開放感+目隠し効果
◎ アイランド型キッチン:回遊動線で動きやすいが、ニオイ問題に注意
◎ ペニンシュラ型キッチン:コンパクトでもおしゃれに開放感を出せる
【オープンキッチンの光と影】
◎ 光(メリット):コミュニケーション、開放感、見守りやすさ
◎ 影(デメリット):ニオイ、音、生活感が出やすい
【デメリットを消す3つのテク】
◎ 強力な換気(性能重視のレンジフード)
◎ カウンターや腰壁で目隠し
◎ 大容量パントリーで“隠す収納”を徹底
次回予告(8日目の計画テーマ)
『ホームエレベーターの設計ポイント』
• バリアフリー住宅に必須?設置のメリットは?
• 試験に出る「エレベーターの寸法と法規」
• 家庭用エレベーターの「3つの注意点」
次回もお楽しみに!