バイトテロを防ぎたいのですが 

バイトテロを防ぎたいのですが 

 
「加藤さん、ちょっと事務所に来てくれる」
「店長、どうしたんですか」
「ドーナツ屋の三浦さんが相談に来ているんだよ」
「三浦さんどうしました」
「バイトテロの報道を見ていると怖くて、対策が十分か見てもらえませんか」

 ヨコシマスーパーのある、モールには、様々な飲食店等のお店が、入っていました。
その中のドーナツ屋さんには、高校生、大学生などのバイトが多く働いていたのです。
 店長の三浦さんは、ネットなどで、伝えられる、バイトテロがもし、自分の店で
起きたら、大変なことになると相談に来ていたのです。
 バイトテロを防ぐためには、就業規則で、会社に迷惑をかけたら、解雇などが
できる事を明確に、決め、誰もが見られるところにおいておくことが必要です。
 厨房点検時に、「就業規則を見せてもらえますか」と質問しても、「就業規則は、
本部にあるので」、と言われ確認できない場合がほとんどです。
悪意がなくても、悪さをしたら、どうなるかを明確に伝える必要があります。 
 バイトを雇用するときには、雇用条件を明確にした、雇用契約書を結ぶ必要があります。
 高校生などの18歳以下の方と、雇用契約する時には、必ず、保護者の確認を
もらうようにします。非常時の連絡先を記載してもらい、雇用前に、電話で確認する
旨を必ず伝えます。
 雇用契約書には、改めて、店に損害を与えるようなSNS等の投稿をした場合は、
損害を請求する旨を明記し、確認のサインをもらうことが必要です。 
 バイトだけでなく、社員にも、毎年、SNSの投稿、飲酒運転などをした場合は、
解雇されてもかまいません、と言った内容に署名させるべきです。
 ソフトで終業規則、雇用契約書の整備が十分であれば、厨房の環境の整備が必要です。
 厨房の環境で一番大切な点は、個人ロッカーの整備です。
 出勤時に貴重品を持ってこないように規則を決めても、携帯電話、鍵、小銭入れ
などの私物をもって出勤してきます。小さなロッカーでもいいので、必ず個人個人の
私物ロッカーの整備が必要です。
 バイトの私物は、一カ所にまとめて、保管しているお店もありましたが、私物入れを
管理している男性社員が、女性バイトの携帯電話を操作して、電話番号を手に入れた
事例、仕事中に、女性の鍵を持ち出して、合鍵を作った事例、鍵の番号の写真を撮って、
複製の鍵を手に入れた事例などを私は、体験しています。
 どの事例も、女性の家に侵入して、大きなトラブルになってしまいました。
 社員にモラルを求めても、限界があるので、悪さをしたくても、悪さができない、
環境を作りあげることが大切です。
 ロッカーは、必ず個人個人で、鍵がかかる構造で、予備の鍵などは、厨房に置かず、
鍵をなくしたときには、物理的に壊さないと中身が出せない構造の方が、お互いに安心
できるものです。理想的には、私服のロッカー、私物のロッカーが十分な大きさで、
個人個人専用のものが必要です。
 シフトで、多くのバイトがいる場合は、スポーツジムのロッカーの用に、自分で鍵の
番号を設定するタイプにすることで、働いている方の数があれば、私物ロッカーの数は
対応できるはずです。
 多くの、飲食店では、私服は、ビニール袋に入れて、休憩室の片隅に置いたままにし、
携帯電話、鍵などは、作業着のポケットなどにいれて作業をしています。
 何か、あった時に、私物の携帯電話で簡単に動画が撮れてしまう環境にあるところが
ほとんどです。
 悪意を持った方が、悪意を持って、動画を撮ろうとしても、携帯電話が、手元に
なければ取る事はできません。
 厨房内に私物を一切持ち込めない作業環境を作りあげることが大切です。
 
「加藤さん、ありがとうございます。あと何かありますか」
「三浦さん、バイトだけの時間ってありますか」
「シフトによってはでてしまいますね」

 社員が悪さをしないと言うこともありませんが、若い方達は、つい、悪乗りして
しまうことが出てしまいます。悪乗りを防ぐためには、レジの上から、レジの操作状況、
厨房内の全体、ホールの全体を映し、録画できる、監視カメラの設置がお勧めです。
 ここで大切なのは、休憩室などに、この監視カメラの映像を随時流しておくことです。
 監視カメラにこんな鮮明に写っているのなら、悪さはできないと思わせる事が必要です。
 また、録画は、三ヶ月以上保存し、映像は、オーナーの家でも録画していて、
見られること、もし、映像が見られないときには、直ぐにお店に確認にくる事などを、従
業員に伝えておくことが必要です。
 たった一回でも、お客様が取り忘れたおつりをポケットに入れてしまうと、
次回からも、釣り銭をごまかしてしまうかもしれません。
 犯罪者を出さない仕組みをどう作るか、すべてバイトの性にしないことを考え続
けることが必要です。

いいなと思ったら応援しよう!