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育てるフランス/セントジェームスの経年変化

個人的に大好きなカットソーである
セントジェームス。

メイド・イン・フランスに
こだわり続けているブランド。
ボートネックのボーダーが有名ですね。

今回は長く愛用したセントジェームスが
どのような変化を遂げたのかを
レポートします。

|セントジェームスとは

その前にセントジェームスを全く知らない方のためにオフィシャルサイトのテキストを原文ママ引用しますね。

フランス北部ノルマンディー地方にあるSAINTJAMES市。その町の名を冠したセントジェームス社は、今もネームタグに刻まれている通り1889年に創設されました。
産業革命後の19世紀の半ば、それまでアトリエでの手仕事であった紡績、染糸業は、当時のセントジェームス市長であったレオン・ルガレ氏によって工業化され、地域の主要産業となる繊維業の一端を築きました。モン・サンミッシェルの干潟の牧草で育った羊からとれる良質の羊毛は、地元の漁師や船乗りたちの大切な仕事着であるマリンセーターを生み出し、実用性を備えた現在のセントジェームスのシャツの原型となっています。
20世紀に入ってからも事業は急成長し、社名も現在のトリコ・セントジェームス‘TRICOT SAINT JAMES’と改められました。マリンスポーツやカジュアルウェアとしてさらなる発展を遂げましたが、伝統的な手法によるものづくりの精神は変わることなく現在まで引き継がれています。2005年1月、「伝統を正しく継承しフランスの精神を伝達する企業」として高く評価され社会へ貢献した優良企業に授与されるEDC優秀賞“EDC ETHIQUE & GOUVERNANCE”を受賞。2013年には、フランス国内の約1400社が認定を受けている、卓越した手工業・技術を有する企業として認定られるEPVラベルも取得。フランス経済界でも注目される存在となっています。

セントジェームス日本オフィシャルサイト

ということらしいです。

個人的な印象ですが、セントジェームスを着ている人は二子玉川付近にいる子育てママや
目黒辺りを歩いているマダムが着用している印象です。

私が所有しているセントジェームスはすべて無地でウェッソンを4枚。ピリアックを2枚。

ウェッソンとピリアックって何のこと?
という人もいると思いますが
商品のシリーズの名前です。

それぞれ生地がまったく違っていて
お肉に例えると
ウェッソンは牛肉ステーキ。
ピリアックは牛タンです。

分かります?!

ウェッソンは生地の厚みがしっかりあるからこそ生地の縮みや色の退色の変化が楽しめるのです。

ピリアックは薄手ではありますが、非常に柔らかなタンのようなトロミがあり上品です。

|サイズの変化

今回比較するのは定番のボーダーではなくウェッソン 無地のマッドブルー/MAD BLUEです。

私は身長176cm 体74kgでウェッソン、ピリアックともにT6サイズを着ています。T6サイズは日本規格でいうとXL程度でしょう。

約4年着用したマッドブルーと新作のマッドブルーを見比べてみると面白い変化がありました。

計測した結果は次の通りです。


   4年着用   新品
着丈:69cm    | 72cm
身幅:53.8cm | 54cm
袖丈:57cm    | 59cm


生地の縫製からか縦の縮みが目立ちますね。
ウェッソンは元々、海上作業を想定しているため袖が9分丈ですがさらに短くなり腕時計が初めから見えている状態となります。

また着丈は3cmも短くなってますね。
着丈部分のあるあるですがウェッソンの生地が癖づき丸まる事が多いです。

あとはボートネック特有の広がった首回りですが、4年も着用するとさすがに首回りの生地が広がってきます。

以上のような変化は一見駄目な点として受け取られそうですが、実は生地の縮みや広がりは、着用している本人の体格に馴染んできて
生まれる変化でもあるので、ルーズな変化も含めて着心地が良くなります。

|色の変化

次に色の変化です。
今回比較しているマッドブルーは元々は写真のように鮮やかな青でしたが、4年も経過すると白ばんだ青になります。

左が4年前、右が新品。
分かりにくいので寄りの写真。
手前が4年前。重ねた下の方が新品。

次の表現がどれだけ伝わるか分かりませんが
元々が藍色だったのが空色になります。

アーティストでいうとイヴ・クラインのブルーがピカソのブルーになります。

手前が4年前購入。奥が新品購入。


当たり前ですが着用者の生活習慣に沿った変化で白ばむ箇所が、リュックを背負う、肘をつく、袖を捲るといった生活スタイルが少し垣間見れる変化をするのが良いところです。

今回タイミングよく同じカラーを新品で購入することが出来ました。

マッドブルーはシーズンカラーなので
現在は手に入りにくいのですが、タイミングよく購入することができこのような比較が可能となりました。

セントジェームスは新品の時は上品に、そして経年変化によりルーズに着ることも出来るので
長く愛用できる間違いのないアイテムです。

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