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Frescobaldi Fiori Musicali
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Girolamo Frescobaldi が1635年に献呈したオルガンミサ曲である。
通常のミサの音楽は無伴奏の声楽で歌われるのだが、17-8世紀の間に数曲のオルガンで演奏されるミサ曲が作曲された。
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ミサ曲は通常はグレゴリオ聖歌を定旋律としたバスの上に楽曲が組み立てられている。
Fiori Musicaliの中でも、そのような典型的なミサ曲の構造を持つ楽曲がある。
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しかし、器楽曲の限界へと挑戦したためか、バスの声部の役割を足のペダルでは引き受けられない音域で受け持つものも見られる。これは、右手の小指でバスに相当する音をキープしたまま楽曲全体でそれを続けるような作りとなっている。
このようにペダルがあまり発達しなかった17世紀のイタリアでは、マニュアルで音を続けるような慣習があったように思われる。
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Fiori Musicaliの最初のToccataである。当時の楽譜は総譜で書かれていて、それぞれの声部がどのように歌われるのかは明白である。しかし、この総譜通りにペダルを踏むのは極めて難しくしかもプルダウン方式(ペダルの足鍵盤でもマニュアル鍵盤と同じパイプを使用する)の場合は、ペダルを使用した場合でも音色に特別な変化は見られない。さて、どこからペダルで演奏すればよいのかかなり迷う問題である。