阪神タイガース 2024年ドラフト会議総評
先日「2024年オフ阪神タイガースドラフト会議展望」という記事を挙げさせて頂きました。今回のドラフトの結果と見比べて、私が考える補強点と合致していたか見ていきましょう(該当記事を文末に全文引用してます)。
本題に入る前に、指名権を獲得した選手の簡単なプロフィールをご紹介します。
ドラフト1位 伊原 陵人(NTT西日本、投手、左投左打)
MAX149kmのストレートとカットボールが持ち味の先発型サウスポー。四死球で崩れることはなさそう。大学時代は防御率0点台。なぜ大卒でドラフトに掛からなかったのか謎。
ドラフト2位 今朝丸 裕喜(報徳学園高、投手、右投右打)
最速151kmの大型右腕。甲子園の成績は通算防御率2.03、コントロールも安定している。最初は先発想定の器用になるだろう。
ドラフト3位 木下 里都(KMGホールディングス、投手、右投右打)
MAX156kmの動く直球とカットボールを駆使する豪腕投手。ストレートに魅力はあるが、変化球の精度は今後の課題。リリーフ向きか。
ドラフト4位 町田 隼乙(BCリーグ・埼玉、捕手、右投右打)
3年目の今季は打率.326、OPS.923を残した。遠投も110mと強肩強打の捕手。足も遅くない。
ドラフト5位 佐野 大陽(富山GRNサンダーバーズ 、内野手、右投右打)
1番・ショートでチームを牽引。独立リーグ1年目から最高出塁率を誇る活躍を見せた。俊足巧打と攻撃的な遊撃手。
育成ドラフト1位 工藤 泰成(四国ILplus・徳島、投手、右投左打)
最速156kmのストレートと140km台の高速フォークを操る。リリーフ向き。
育成ドラフト2位 嶋村 麟士朗(四国ILplus・高知 、捕手、右投左打)
広角に強い打球を放つ打てる捕手。今季は打率.350をマーク。二塁送球タイム1秒8をマークする強肩も魅力。
育成ドラフト3位 早川 太貴(くふうハヤテ 、投手、右投右打)
MAX150kmの速球にキレのあるフォークと緩急のある変化球を投げる即戦力右腕。先発型。
育成ドラフト4位 川崎 俊哲(石川ミリオンスターズ 、内野手、右投右打)
総合力タイプの遊撃手。今年は打率.282、15盗塁。
投手内訳
即戦力投手(左右問わず、先発型)
➡️伊原 陵人
即戦力投手(左右問わず、先発型)
➡️早川 太貴
育成枠投手(左右問わず、学歴問わず、先発型)
➡️該当者無し
育成枠投手(左右問わず、高卒、先発型)
➡️今朝丸 裕喜
育成枠投手(左右問わず、高卒、リリーフ型)
➡️木下 里都、工藤 泰成
戦力外は2名だったが、森木が育成契約になったので、支配下は想定通りの3名指名か。どう考えてもリリーフが潤沢で、先発が欲しいところを、3位指名でリリーフタイプの木下を指名した。藤川監督らしいと言えばらしい。先発タイプの即戦力は伊原、早川ななるか。木下や育成の工藤もキャリア的には即戦力で見ているだろう。
捕手内訳
強打捕手(できれば左打ち、大卒 or ノンプロ)
➡️町田 隼乙、嶋村 麟士朗
育成枠含めててはあるが、1減2増で捕手が1名増えたのも藤川らしい。長打はそれほど無いが、それでも今季OPS.923を残した町田。阪神が喉から手が出るほど欲しい打てる捕手を指名できた。足も遅くないし、出塁率も高いので上位すら打てる可能性を秘めている期待の新星だ。嶋村も左打ちの打てる捕手。守備面に課題があるが、町田も含めた2人で近いうちにネクスト梅野・坂本を見据えている。
野手内訳
強打一塁手 or 三塁手(左右・学歴問わず)
➡️該当者無し
即戦力内野手(できれば右打ち、大卒 or ノンプロ)
➡️佐野 大陽
育成強打一塁手 or 三塁手(左右問わず、高卒)
➡️該当者無し
総合型育成外野手(左打ち、高卒)
➡️該当者無し
???➡️川崎 俊哲
課題と考えていたサード・ファーストを守れる強打の内野手は指名しなかった。遊撃手2名の指名。ショートは後から内野へのコンバートでつぶしが利くが、他からショートへのコンバートは難しいと考えたのだろう。既に百崎・戸井はファースト、山田はセカンド、高寺はサードの出場機会も多くなっている。それにしても長打の打てる内野手がいないのは寂しい。外野手は飽和状態ということもあり、1名減だが指名は無かった。もしかしたら小野寺やその他大型外野手のファーストやサードへの本格コンバートがあるかもしれない。
2024年オフ阪神タイガースドラフト会議展望
2024年10月24日(木)にドラフト会議が行われる。今回のドラフト会議において、阪神タイガースが補強すべきポイントなどについて分析する。
指名内訳予想:投手2人、捕手1人+野手2人、育成選手(投手3人、野手2人)
ノイジー、ミエセスの代わりに助っ人を2人獲るとすると、3人獲るだけで68人になってしまう。よって湯浅と下村を育成に落として5人指名するものと思われる。育成選手は藤川新監督の元、指名人数を例年より増やす方針であると報道されているので5人程の指名になるか。
投手内訳
即戦力投手(左右問わず、先発型)
即戦力投手(左右問わず、先発型)
育成枠投手(左右問わず、学歴問わず、先発型)
育成枠投手(左右問わず、高卒、先発型)
育成枠投手(左右問わず、高卒、リリーフ型)
とにかく一軍の先発投手とファームの先発投手の能力の乖離が激し過ぎる。及川は先発のチャンスを活かせなかった。門別、茨木もファームでイマイチだったし、森木、鈴木においては論外だ。リリーフは川原、佐藤蓮が飛躍の一端を見せてくれたので5人中4人は先発型の指名でいいだろう。うち1人はドラ1で大物を釣り上げてもいい。
捕手内訳
強打捕手(できれば左打ち、大卒 or ノンプロ)
キャッチャーは一軍の2人がとにかく打てない。捕手能力はゴミでいいので、強打の捕手を獲りたい。
野手内訳
強打一塁手 or 三塁手(左右・学歴問わず)
即戦力内野手(できれば右打ち、大卒 or ノンプロ)
育成強打一塁手 or 三塁手(左右問わず、高卒)
総合型育成外野手(左打ち、高卒)
まずは大山が30歳なった年であり、テルの守備もあれなので、次世代のクリーンアップを担う内野手が欲しい。ある程度近いうちに使えそうな選手と、じっくり育てる育成選手の2人を獲りたい。1人は最低でもドラ2までで獲得したい。
続いて同じく木浪が30歳になった年なので、中野・木浪に割って入るような総合力の高いニ遊間を獲りたい。ルーキーの山田・百崎が高卒ながらイマイチぱっとしなかったというのもある。目下のライバルとしては小幡、高寺を加えた左4人なので、できれば右打者がいいか。そもそも遠藤がいれば何の問題もなかったのにも思うのだがまあいい。
外野手は飽和気味だが、一応人数合わせで1人獲っておきたい。前川・広大に続くのが小野寺・豊田・野口・井坪とほとんど右なので、左打者がいい。