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私の心霊ノート⑨〜その子だ

家族で、夏休みに
ペンションに泊まった。

ペンションは、初めてで、
ご夫婦で、
経営されているらしく、

とても感じの良い、ご夫妻だった。

ごはんのときは
旦那さんが料理を作ってくれて、

奥さんが、運んでくれた。

ご飯がとてもおいしくて、
その日の夜も、
肉料理を楽しんだ。

お客さんは、
うちの家族だけだ。
ごじんまりしているのが
良かった。

そのご夫妻とも、それほど
話はしなかったが、
夜は家族でゲームをしたり、
テレビを見たり、
ゆっくり過ごした。

ただ、気になったのは、
部屋が少し、埃っぽく
暗い感じがして、

なんとなく、落ちつかない。

その日の夜、
なかなか寝つけず、

ベッドでゴロゴロしていたが、


小さい電気がつけられずに、

ユニットバスの電気をつけておこうと
少し、ドアを開けていた。

真っ暗だと、
トイレに起きたとき
危ないからだ。


ゴロゴロしながら、
その明かりを見ていたら、


ユニットバスの横で、

体育座り、をしているような、
小さな男の子、らしき、、、
いや、気のせいかもしれない。


なぜなら、今まで、
私は、霊を見たことがない。


私は、なるべく
そこを見ないように、
目をつぶる。


なんとなく、
寂しさを感じる、この感覚は
なんだろうか。


いつの間にか
私は寝ていた。


翌朝、

おはようございます。


と、奥さんに声をかけて、

みなで、席に座る。


手作りであろう、パンが並び、

オムレツや、スープ、

コーヒーもいただいた。


食べたあとは、中の
旦那さんにも、お礼を伝える。


帰りの準備をして、
チェックアウト、より少し早めに
出ることにした。

お世話になりました。

旦那がレジで会計をしている間、

私は、なんとなく
レジ横を見ると、

家族写真があって、

私は一瞬、ギョッとした。


昨晩、見た、ような気がする
男の子が写っている。

ご夫婦も、若い。

私は、

何も言わずに、
お礼だけ伝えて
ペンションをあとにした。


後日、
友人に話すと、

本当のことは、
分からないからねー。

気にしないことだよ。

私には、
みえていない、


そう思うことにしている。

※この話は、フィクションです。

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