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USMLE step1 半年Rx合格体験記(勉強編)

およそ半年でUSMLE step1に合格できたので、その過程がどのようなものであったかについて情報を発信します。特記すべき点としてはuworldをせずにRxだけで受験した点と比較的短期間で受験した点です。あくまでも私の合格までの流れであり、USMLEに合格するおすすめの方法ではないため、あくまでもこんな感じで受かった人がいるという程度にとどめてください。参考になるとしたら"NBME模試で安定して65%を超えるようになったら受かる"を基準にしたぐらいだと思います。(ちなみにTwitterで60%を一回も超えずに合格した人がいたことは受験直前期に安心材料になりました。)

自己紹介
旧帝国大学のどこかの医学部
英語能力 TOEIC800点前半
CBT 9割

USMLE step1の本格的に勉強を始めたのは5年の1月です。そもそもUSMLEは知っていましたが、身近に感じたのは関東圏の志望病院を見学して、いただいた研修医の情報にUSMLEを合格した人がいたからです。漠然と人気病院に受かる人は合格しているのが普通なんだと思っていました。(後から考えると多くても半分もいない。)
USMLEの勉強の始まりとして、自分が志望する病院のいくつかでマッチング試験の筆記問題に英語での出題があることから、英語の勉強をしたいと考えていました。なのでたまたまメルカリで安く見つけたUSMLEstep1のKaplan(確かstep1と2CKセットで2500円ぐらい)という青い問題集を買い、5年の10月ぐらいに医学英単語に慣れるというために始めました。最初は問題の文章を全て理解するのに知らない単語が5、6個出てくるという状態でアタフタしてました。ちょうど半分を解いた後(問題の内容や答えを理解するのは二の次にしてました)、英単語に慣れてきたのか少し問題に意識が向きだし、5年の12月終わりぐらいに全て解き終わるとちゃんと問題を解きたいと思い始めした。Kaplanの2週目よりも良い教材はないかと探し始める。(Kaplanの問題自体の理解はおよそ3割もない。英単語を理解することに重きを置いていた。)

ここで障壁となったのは、ちゃんとした問題を解いてみたいと思ったがネットで調べた結果、おすすめの問題集はuworldだった点です。単に問題を解きたい自分としてはuworld(正確な価格は把握していないが7〜9万ぐらい?)は高すぎました。そこでセールの時に買うと2万円以下(それでも高い)で買えるUSMLE Rx(半年)を買って5年の1月ぐらいから解き始めた。

2024年1月の進捗状況 704問(実習病院①が暇なため1日約5時間勉強できた。)

2024年2月の進捗状況    564問(実習病院②はけっこう暇であったが、予診や病棟などで実習病院①より大変で進みが遅かった。体調が悪かったのも一因で進みが落ちた。)

2024年3月の進捗状況 752問(大学病院血液内科では回診が朝の8:45と16:00にあるがその間の時間はフリーな時間が多いため、図書館でずっとやってた。)

2024年4月の進捗状況     275問(復習も合わせると4/20に終了)

大体4ヶ月で終わった。ただ誤解してほしくないのは40問セットを一回実力で解いた後に、復習するためにもう一回文章を英語で読み、理解するために調べたりして、さらに私はankiではなくメモアプリに解説を貼っつけたりするまでを合わせての進捗状況です。(直後ではあるが、実質2回解いたのと同じなのでいわゆるRx2週目は解いていない。)ざっくり解いて2、3周問題演習するというのが、CBTや国試の勉強で私の周りで流行っているが、ただ問題演習が目的となって理解することがなってないように感じるためオススメしないはしてないです。これはuworldにも当てはまるかはわかりません。メモアプリは地下鉄などの移動で復習するために使ったり、前に似た問題を解いていないかという検索に使った。

ここで私の勉強をまとめるとFirst aidは使っていません。CBTや医師国家試験でも分厚い参考書を使うことを効率が悪いと考えました。研究などの深い理解が必要なところでは分厚い権威ある教材は必要であると思いますが、CBT、医師国家試験、USMLEは所詮は資格試験なのでiPad1つで問題演習をして、わからないところの理解はネットで調べました。英語で検索すると理解しやすい画像などが転がっていてとても便利でした。私の勉強法はとても一般とは異なるということも理解してください。(ちなみにCBTや医師国家試験の勉強でも動画講義は一切買っておらず、問題演習とネット検索で進めています。)

ここまでで運が良かったことをまとめると
①Kaplanで単語をやっていたので、Rxではほぼ問題に集中できた。(知らない単語はもちろん出てきたが)
②病院実習がすごく暇であった。(ほとんどRxを解いていた記憶しかない。たまにお産を見に行ったり、予診や回診をしたりなどはあったが、Rxを解く時間が十分にとれた。)
③CBT、医師国家試験の勉強をかなりしていたこと(CBT9割取るために基礎医学はきちんと勉強していたことと医師国家試験の勉強も進めていたので臨床診断の能力が高かったこと(嚢胞性線維症やエーラスダンロスなどの知識があったこと))
④生化学と薬の知識がとてもあった。(この分野は比較的難しいとされる分野だと思うが、勉強を進めていたため得点源になりえた。もし低学年でUSMLEをやり始めるには少し早いが、USMLEのための勉強をしたいという人がいたら新薬理学(著:安原一)と系統看護学講座の生化学(医学書院)がオススメ。本当にこの知識は役立った。定期テストなどの勉強でこれを一読すると後々役に立つ。)
⑤USMLE step1の点数開示がなくなり、PASS or FAILとなりギリギリでも受かれば良くなった。

Rxを始めたころからUSMLEの試験の申し込みも並行してはじめる。(この辺のいろいろはまた別に書くかもしれない。)Rxが終わりかけた時にはもう試験の日時を申し込めるぐらいに申請が進んでいた。

この時期からマッチングの履歴書にもしかしたらUSMLEの合格をかけるかもしれないと思い始めるが、一方でネットで書いてあった合格にはuworldが必須という言葉は常に付き纏っていた記憶がある。そこでNBME模試を受けることにした。65%前後を取れれば受かりそうという相場があったので、試験日を決定するためにもどのくらいの実力があるか確かめる必要があり、解いてみた。

31回試験 57%
30回試験 60%
29回試験 65%
28回試験 67%
27回試験 65%
26回試験 68%

4月の下旬から5月いっぱいの時間をかけて上から順に解いていった結果です。前半はRxと雰囲気が違ったために慣れるまで点数が低かった。(言い訳かも)しかし、後半は安定して65%を超えたため、ほとんど受かりそうだと思い始める。

Rxを深追いせず、NBME模試の復習に時間を当てたのはファインプレー。本番ではNBME模試とほとんど同じであるように感じながら解いていけたので、NBME模試はすごくすごく大事。手応え的には5割はたぶん合ってる、3割は絞れたが確信はない、2割は文章の理解できたが答えはほぼ適当に選ぶみたいな感じ。(本番もこんな感じ)

6月の上旬に御茶ノ水まで遠征し、8時間の試験を受けに行き、トラブルなどもありましたが見事合格しました。(のちのち受験についてもまとめるかも)

こんな感じでほぼ6ヶ月間はUSMLEとひたすら向き合っていました。およそ20万円かかる試験であり、緊張感やストレスは結構あった。それでもコツコツ積み上げたものによって合格を得ることができたことは良い経験となった。これを読んでいただいている方の中にはすごく不安になっている人もいるとは思うが、辛くても歩みを止めず、精神の安定を計りながら頑張ってください。

相談に乗れるほどのものを持ち合わせてはいませんが、何か気になることや質問がありましたら、Twitter上で気軽に話しかけてください。

上記の情報で包み隠さずに私の合格までの話を書きました。以下は私の合格体験とは直接関係はないが、USMLEのおまけの情報を付け加えておきます。気になる人だけ見てください。

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